患者
49歳 女性 群馬県 伊勢崎市
初診
平成28年11月
主訴
首が痛くて顔を上に向けない 左右に回せない 首肩背中のはり
症状
3日前より首の痛みを強く感じて、上を向けない。
朝起きた時に、「あれ?」という感じで、それから痛みが強く感じるようになった。
痛みの起きる3日前にご主人の三回忌があり、ずっと気がはっていた。
2年前にご主人が亡くなる、その少し前にも同じような体の状態になったことがある。
今年の夏に背中の痛みを感じ、整形外科を受診し胸椎ヘルニアと言われ、リリカを出された。
また腰椎椎間板がすり減っていると言われた。
パソコン、スマホの使用時間が多い。ストレスも感じていた。
児童書の物語をパソコンで創作するので、首、肩、腕が重いと辛い。
小さいころ突発性難聴で鍼治療の経験がある。
治療
週に一回のペースで治療をスタート。
頸椎の問題、瘀血の問題、副腎疲労、僧帽筋に問題があり、それに対する治療をおこなった。
使用したツボは、陰陵泉 四瀆 中脘 中封 照海 肩背部の阿是穴 etc
経過
一回目の治療直後、首がスムーズに動くようになる。10→2程度に軽減。
まだ肩甲間部の所が固くて、つまる感じがある。
二回目の治療後、週末に風邪気味全体的には大丈夫な状態。昨日はやや肩が張っていた。
夏は体調をくずしやすく、頭痛、手の震えがでることがある。
四回目の治療時、円形脱毛症の相談を受け、その治療も加える。
※症状が改善してきたため、ここから二週に一回の治療ペースに変更。
その後二ヶ月間、四回の治療をおこない、症状安定しているので略治として終了となる。
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半年後に、突発性難聴になり発症一週間後に来院。
病院でステロイド治療を受けている。
週一回の治療で合計三回の治療で、耳の問題は無くなり略治として終了。
治療のふりかえり
この患者さんは、大成堂に通院されていた職場の同僚に紹介されて来院された方でした。
肩こりがひどく、頭痛にまで発展することもありました。
治療の経過中に、上司がストレスとなり、円形脱毛症になってしまいます。
そのため、その治療も同時に行っていきました。
ストレスを受けると体に出やすい状況で、後に突発性難聴にもなってしまいました。
肩こり、円形脱毛症、突発性難聴とも、ストレスが原因で起こりうる症状です。
東洋医学では「肝」の問題になってきます。
ストレスによって「肝」の働きに影響が及ぶと「気」のめぐりが悪くなります。
「気」のめぐりが悪くなると「血」のめぐりも悪くなり、「血余」と呼ばれる髪に栄養が行かず脱毛してしまいます。
突発性難聴は、ウイルスの感染と血流障害が原因と西洋医学的には考えられていますが、東洋医学からも「血」のめぐりが悪いことで発症すると考えます。
以上から、東洋医学的な考えでは、気血をめぐらせることで、三つの違った症状が一つの治療方針で改善させることができたわけです。

大成堂中医針灸院
院長 藤田 勇
脳の反射を利用した刺さない鍼を用いて、
病院で検査や治療を受けても解消しない体の悩みに
どうしていいのかわからない人たちを治療。
大学病院(日本医科大学・自治医科大学)で
計10年以上鍼灸外来を担当。
鍼灸臨床歴20年、のべ19,000人以上を治療。
刺す鍼から、刺さない鍼へ
刺さない鍼は、ハーバード大学で認められた鍼灸治療スタイルと、
中国でレジェンドと呼ばれる老師達に学んだテクニックを組み合わせ、
日本で多くの先生達から学んだ知識と技術、
解剖学、生理学、心理学といった西洋医学の知識、
さらに20年の臨床現場での経験を組み合わせて熟成させた、
大成堂オリジナルの技術。
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