投稿者: 院長 藤田勇

  • 【改善事例】生理不順になやむ40代セラピスト

    41歳 女性 栃木県 宇都宮市

    主訴

    生理不順 肩こり 腕の痛み

    症状

    昨年より生理不順に。

    一ヶ月生理が来なくて、婦人科へ行き検査をしたところ、卵巣機能の低下と診断される。

    ホルモン剤の注射、その後ピルを三ヶ月間服用した。

    ピル服用停止後、一ヶ月後に生理が来て、経血量は少ない。本日、生理4日目。

    小学校六年生で初潮、高校まで生理不順だった。

    20歳過ぎてから順調になった。

    胃もたれあり。裏内庭にウオノメあり。

    便通順調。

    治療

    女性ホルモンバランス療法を、月に一回のペースでスタート。

    瘀血、卵巣、骨盤内血流不全などの問題が見られ、それぞれに対応するツボを使用した。

    使用したツボは、中封 曲池 陰陵泉 復溜 陰谷 次髎 環跳etc

    経過

    一回目の治療後、25日目で生理が来た。

    2日目に血塊が大量に出た。

    二回目の治療後、25日目で来た。

    血塊は無く、生理痛もほとんど無かった。

    三回目の治療後、まだ生理は来ていない。10日遅れている。

    四回目の治療後、20日経って生理が来た。

    出血量多く、血塊も出た。

    五回目の治療後、一週間で生理が来た。今回は20日周期での生理だった。

    月一ペースで半年の治療を継続し、24、5日周期で生理が来るようになり、生理痛もほぼ無い状態に。

    女性ホルモンのバランスを整える

    この患者さんは、婦人科で卵巣機能が低下していると言われていました。

    生理不順になるということは、卵巣の中の卵子が正常に育っていない状況になります。

    卵子が育たないと、女性ホルモンが作り出されないので、女性ホルモンのバランスが乱れてしまいます。

    このため、女性ホルモンのバランスを整えるために、女性ホルモンバランス療法での治療をおこないました。

    月に一回の治療ペースでしたが、自宅でのセルフ灸もしっかりとしてもらっていたこともあり、順調に生理が来るようになりました。

    生理痛に比べ、生理不順は結果を出すのが難しいのですが、この患者さんは速やかに体が反応をしてくれ結果につながりました。

  • 【改善事例】首肩こり、手根管症候群、腱鞘炎に悩む50代更年期の女性

    52歳 女性 群馬県 前橋市

    主訴

    首肩こり 手根管症候群 腱鞘炎

    症状

    左首肩の痛み。こりが強くなりすぎたような感じ。

    以前は両方の肩こりがあったが、現在は左が強くなってしまった。

    右肩は半年前に痛くなり、リハビリやストレッチで対処した。

    両手の手根管症候群。一年前に右手、その四か月後に左手を手術した。

    手術をして指先のしびれは軽減したが、手術痕の手首の痛みがある。

    左拇指腱鞘炎の痛みがある。

    家事やパソコンで痛みが強くなる。

    左卵巣嚢腫の手術。

    昔から生理不順だった。

    治療

    週に一回のペースで治療をスタートした。

    瘀血、扁桃弱体、卵巣、副腎疲労、骨盤内血流不全などの状態が見受けられ、それぞれに対応するツボを使用した。

    使用したツボは、中封 曲池 陰陵泉 復溜 帯脈 次髎 環跳etc

    経過

    一回目の治療後、肩の痛みは10→8程度に軽減。

    二回目の治療後、日によって痛みが非常に楽のときもあれば、痛みがまだ強い時もある。

    五回の治療後、肩は10→2ほどに。

    その後仕事を始め、また肩の調子が悪くなる。

    同様の治療を継続して更に六回おこなった。

    基本的に、治療後は楽になり、辛い時は自宅でのお灸も継続してしのいでいた。

    改善傾向ではあったが、一進一退の状態が続いていたある日、この患者さんから電話がある。

    大雪が降った時に転倒して両手を骨折してしまい入院してしまったとのこと。

    仕切り直しで治療を再開

    両手骨折で入院してから二ヶ月後に治療を再開。

    左は肘、右は手首の骨折だった。

    骨折自体は既に治っていたが、このことにより手根管の痛みが強くなってしまった。

    今までの肩や手根管、腱鞘炎の治療に加え、骨折後のケアも加えていった。

    扁桃弱体、卵巣、副腎疲労、骨盤内血流不全に加えて、腱の状態を良くするためのツボも同時に使っていった。

    週に一回のペースで半年ほど治療を継続していき、骨折の後遺症はほとんど問題なくなる。

    完全にすべてが良くなるところまではいかず、治療や自宅でのセルフ灸を継続していくなかで、肩こり、腱鞘炎、手根管手術の後遺症など一定のラインで保っていられる状態だった。

    ある程度の体の状態になり、いままで辞めていた仕事を、新たに探して就職することとなった。

     

  • 腱鞘炎の隠れた原因は扁桃腺だった!【腱鞘炎のセルフ灸動画解説付き】

    腱鞘炎の隠れた原因は扁桃腺だった!【腱鞘炎のセルフ灸動画解説付き】

    包丁やフライパンが持てない。

    テニスやゴルフのスイングが大変。

    手首に力を入れられない、親指に力を入れられない。

     

    育児や家事、仕事、スポーツなどが原因で腱鞘炎になってしまい、なかなか治らない女性が多くいます。

     

    趣味のスポーツが原因なら、治るまで休むこともできます。

    ですが、家事や仕事での作業が負担となって腱鞘炎になる場合、そうもいきません。

     

    仕事を長期に休んだり、最悪辞めなくてはいけなくなってしまう事もあります。

     

    腱鞘炎になったらどうすればいいのでしょうか?

    いえ、腱鞘炎にならないようにするにはどうすれば良いのでしょうか?

     

    腱鞘炎になってしまった人も、

    なんだか手首や指が痛くて「腱鞘炎?」と思っている人も、

     

    この記事を読むことで「どうすればいいのか?」その対処法が見つかるでしょう。

     

    腱鞘炎で内視鏡が持てず手術が困難な消化器外科医の話

    数年前、大学病院の鍼灸外来を担当していた時の話です。

    他科の医師に鍼灸治療を頼まれました。

     

    なんでも、「明日担当する内視鏡のオペがあるのだけれども、手首が痛くて内視鏡をしっかりと操作できそうにないので何とかならないか?」というものでした。

     

    その先生は手が小さくて内視鏡のグリップするところに合わないために、良く手首が痛くなってしまうとのことでした。

     

    今回は痛みも強く、明日のオペに支障が出そうだと困っていたところ、病院内に東洋医学科の鍼灸外来があるのを知って、藁にもすがる思いで鍼灸を受けてみようと思ったそうです。

     

    なんで腱鞘炎になるの?

    人体は筋肉で関節を動かすことで体を動かしています。

     

    筋肉は太い状態ですが、この筋肉が細くなって腱となり、その腱が骨にくっつきます。

     

    筋肉が収縮することで、腱が引っ張られ、骨(関節)が動きます。

    これが体の動く仕組みです。

     

    この腱が骨にしっかりと固定されて動きやすくなるために腱を包んでいるものがあります。

    それが腱鞘です。

     

    腱をぐるっと腱鞘がつつみ取り巻いていて、この中で腱が行ったり来たりしています。

     

    手首や手指を使いすぎると、この腱鞘と腱がオーバーヒートしてしまい炎症が起こります。

    これが腱鞘炎のメカニズムです。

     

    更に、腱鞘の炎症がひどくなると鞘が腫れてきます。

     

    腱鞘が腫れることで、腱の通り道が狭くなってしまうと、腱がひっかかって動きが悪くなります。

    これがばね指です。

     

    腱鞘炎とばね指は同じメカニズムの中の、違うステージと理解していただければよいかと思います。

     

    腱鞘炎のメカニズムは分かりました。でも全員が腱鞘炎にはなりませんよね?

    はい、その通りです。

     

    腱鞘炎になるのは、男女別だと女性の方が多い傾向にあります。

     

    これには諸説あって、女性ホルモンの関係が原因なのではと言われています。

    今までにも、更年期に入り急に腱鞘炎になった女性の患者さんを何人も診ています。

     

    また、もう一つ大きな原因として考えられるのは、女性の方が総じて筋力が弱いことです。

     

    筋力が弱いと、メインになる筋肉のみに頼って力を使ってしまいます。

    筋力があれば、メイン以外の筋肉もサポートに回り分散して力を使うことが出来ます。

     

    育児の時の上腕骨内側上顆炎(いわゆる野球肘)や腱鞘炎は、筋力がない女性が頻繁に赤ちゃんを抱っこする機会が増えて負担がかかったために起こる炎症ですが、筋力があれば他の筋肉にも負担が分担されて炎症が起こらなかった可能性もあります。

     

    女性ホルモンや筋力の弱さが、腱鞘炎が起こりやすい原因となるわけですが・・・

     

    ここからがこの記事の本題です。

     

    鍼灸医学では違った観点から、腱鞘炎の原因を考えます。

    それが扁桃腺です。

     

    鍼灸医学による、腱鞘炎と扁桃腺の関係の解説

    鍼灸医学の中に、扁桃腺を重視する一派があります。※ハーバード大学医学部の鍼灸の授業でも取り入れられている長野式鍼灸治療法という一派

     

    扁桃腺には喉頭扁桃、咽頭扁桃、舌扁桃、口蓋扁桃という四つの扁桃があって、これらがワルダイエルの咽頭輪というものを形成しています。

     

    喉の奥に存在するこれらの扁桃は、免疫の最前線といえる器官です。

     

    鼻と口を通って外界から入ってきた各種雑菌等が、この扁桃でキャッチされ排除されます。

     

    扁桃腺というと、一昔前はあってもなくてもあまり変わらない器官と認識されていました。

     

    しかし、扁桃腺を取ってしまうと、免疫が弱くなると現在では認識されるようになってきています。

    そのため現在では、扁桃腺を簡単に手術で摘除しないようになってきました。

     

    さて、この免疫の最前線基地の扁桃腺ですが、細菌にやられて感染し慢性炎症を起こしてしまうことがあります。

     

     

    また、ストレス、過労、加齢、外傷、寒冷、アレルギー、環境の変化等により体力が弱り免疫力が落ちることでも、扁桃腺が弱体化し慢性炎症を起こします。

     

    この状態が長く続くと、二次感染症として弱い臓器にトラブルを起こします。

    特に結合組織に影響が出やすく、腱や靭帯の炎症の原因となるわけです。

     

    ですから、腱鞘炎の原因として扁桃腺を取り上げましたが、実際には結合組織すべての炎症の原因になりうると考えられるわけです。

     

    扁桃腺を強化するためには

     

    上記にある長野式鍼灸治療法では、扁桃を強化することが治療の中で大きなウェートを占めています。

     

    そのため、基本的な治療の中に扁桃強化の鍼灸治療が入っています。

     

    扁桃が弱体化している時には天牖というツボにサインが出ます。

    そして、この際に使われるツボは曲池というツボです。

    その他、大椎照海といったツボの使います。

     

    冒頭に出てきた消化器外科の先生の腱鞘炎は、曲池天牖を中心としたツボを使い、更に腱鞘炎の特効穴である帯脈も使用しました。

     

    その場で痛みが軽減し、翌日の手術は無事おこなうことが出来ました。

     

    腱鞘炎のセルフ灸

     

    扁桃腺は免疫に関与するので、免疫強化としてもこれらのツボは使えます。

     

    免疫強化にはお灸が相性がいいので、これらのツボに日常的にお灸をしていくことは、扁桃腺を強化して、免疫力を高めることができますので、ぜひ習慣的にお灸をしてほしいところです。

     

    扁桃腺を強化し、免疫力をUPするツボ《曲池》

    腱鞘炎の特効穴《帯脈》

  • 【改善事例】2年前に痛めてから長びく腱鞘炎の女性

    39歳 女性 群馬県 前橋市

    主訴

    手首の痛み 腱鞘炎  

    症状

    左て腱鞘炎。2年前に、重い物を持った時にいためてからずっと痛い。

    整形外科で腱鞘内注射をしたりした。

    その後にまた痛め、くせになってしまったような気がする。

    リハビリを開始して、ずっと継続していたが、改善もある程度止まりで、一年ほど前に辞めてしまった。

    2年前にバセドウ病と診断される。

    体重35㎏ 食欲亢進 

    胃腸弱い 脂っこいものダメで整腸剤を服用している

    治療

    扁桃弱体、胃腸強化、バセドウに対するツボを使用した。

    また首にも問題があったため、首を緩める治療も同時におこなった。

    使用したツボは、陰陵泉 四瀆 曲池 築賓 中脘 関元etc

    経過

    一回目の治療後、腱鞘炎の痛みは良い感じ。使い過ぎた後に出る痛みの状態も、以前より比較にならない程軽い。

    二回目の治療後、手を動かしたときの痛みはほとんど無い。押しても痛くない。

    二回の治療で、略治となった。

    腱鞘炎の原因

    この患者さんは、バセドウ病ということもあり、非常に痩せていて筋肉量も少ない体でした。

    また生理の周期が長く、約7週間隔でした。

    腱鞘炎の原因として、女性ホルモンの乱れや、筋肉量の少なさがあげられていますが、この患者さんは両方ともその原因を持っていました。

    腱鞘炎になった原因の仕事や作業などが辞められない場合、腱鞘炎は長引いて増悪傾向になりますが、今回の患者さんはそのような状況ではなかったにもかかわらず、二年間も腱鞘炎がこじれていました。

    その理由も、二つの原因を持っていたことがその要因だと考えられます。

    しかし鍼灸によって、こじれていた状態から改善に向かう状態に変わることが出来たわけです。

    これも、腱鞘炎という表に現れた症状だけを見るのではなくて、その奥に潜んでいる根本の原因に対して施術をしていったからだと考えられます

  • 【改善事例】高校生の時からの頭痛、お腹のはり、腰痛の治療のためお姑さんに連れられて来た妊婦さん

    27歳 女性 群馬県 伊勢崎市

    主訴

    頭痛 お腹のはり 腰痛  

    症状

    頭痛は、高校生の時からあった。

    妊娠してから悪化して、毎日、夕方から夜にかけて痛みが酷くなる。

    カロナールを服用している。

    右腰の痛み。

    お腹の張りを良く感じる。

    花粉症がある。

    治療

    頚の問題があるので、それを改善するツボを中心に使用した。

    また腰を緩めるための治療も同時におこなった。

    お腹の張りや花粉症に対しての治療もおこなった。

    使用したツボは、陰陵泉 四瀆 委中 崑崙 天柱 気戸

    経過

    一回目の治療後、それまで毎日あった頭痛が、3、4日大丈夫だった。

    その後、頭痛が出たが、以前よりも痛みが軽かった。

    甥っ子が家に来ていて、ずっと見たり抱っこしたりして肩こりがある。

    お腹の張りは昨日あったが、以前よりも軽くなった。

    二回目の治療後、ずっと頭痛は無かった。

    昨日、一昨日から頭痛が出た。

    二週間後に三回目の治療。

    治療後、頭痛が4日ぐらい続き、服薬も久しぶりにしてしまった。

    お腹の張りは大丈夫。

    花粉症も大丈夫。

    四回目の治療後、頭痛は大丈夫だった。

    花粉症、お腹の張りも大丈夫だった。

    最近、足のむくみが気になるとのこと。

    五回目の治療後、頭痛ほとんど無し。

    花粉症、お腹の張り大丈夫。

    五回の治療で、頭痛は治まり、花粉症、お腹の張りも落ち着いているので、定期的な継続治療は一旦ストップした。

    一ヶ月後、2,3日前に頭痛になりそうな感じがあったので来院。

    それまでは、ずっと大丈夫だった。

    お腹の張りがやや強くなった。花粉症は時々でることがあった。

    更に一ヶ月後、出産準備で実家に帰るので、その前に一度治療を受けておきたいとのことで来院。

    頭痛は、たまに変かな?という時がある程度。

    動きすぎるとお腹が張ることがあった。

    胃が圧迫されるので、多くは食べられない。

    出産前の最後の治療を受けられて、帰って行かれました。

    出産前の体調管理に、薬を使わない鍼灸は非常におススメです

    この患者さんは、大成堂にめまい・頭痛の治療で来院されている女性がお姑さんです。

    お姑さんご自身が、めまいや頭痛が改善したので、お嫁さんにもススメて連れて来られました。

    結婚する前は、エステサロンで働いていたので、鍼灸治療に非常に興味を持っていました。

    一つのツボに刺激をされるたびに、体に痛みとしてでていたサインが瞬時に消えていく体験に驚き、面白がっていました。

    一回の治療で、頭痛がしばらく無くなっていたので、更に鍼灸に信頼を持たれていました。

    出産までの期間、体調を整えるための最重要手段として、お姑さんと一緒に来院されていました。

  • 【改善事例】4年前から起こるめまいに悩む70代女性

    70歳 女性 群馬県 伊勢崎市

    主訴

    めまい 首肩こり

    症状

    3、4年前から、少しくらくらするようなめまいがあり、2、3日で治る状態だった。

    1、2年前にめまいが出現し、内科を受診した。血圧160/80で、コレステロールも高く服薬がスタートした。

    3ヶ月前、夏カゼをひく。体がだるく、ダラダラとしていた。

    内科を受診し、カゼ薬、抗生剤を処方される。三日目にめまいが出現し、気分も悪くなった。

    一ヶ月間、調子が悪い状態が続き、その後一旦良くなる。

    その一ヶ月後、朝起きたら回転性めまいが出現し、救急車で病院に運ばれ点滴をしてもらった。

    それがあってから現在まで、ふらふらする、不安感、眠れない、横になれない、頭がカクカク振顫が出てしまう、といった症状が続いている。

    治療

    横になるとめまいが出てしまうので、座ったままで治療をしていく。

    週一回のペースで、大成堂のめまい専門治療で対処していった。

    使用したツボは、陰陵泉 四瀆 崑崙etc

    経過

    一回目の治療で、めまいは10→5以下に軽減した。

    二回の治療後、調子がやや悪い状態が続いた。

    人に会って話をしている時に気分が悪くなるので、あまり人に会わないようにしてる。

    三回目の治療後、頭のクラクラ、頭のコリ感が以前とだいぶ違ってきた。楽になって来た。

    下を向く機会があったが大丈夫だった。

    四回目の治療の次の日は、まだ頭がフラフラする感じがあったが、その後からずっと調子良い。

    風呂掃除をしたときに、少しフラーっとした。

    五回目の治療後、調子良く、特に悪い状態は出なかった。

    六回の治療で、状態がかなり良くなったので、治療のペースを二週に一回月に一回と広げていった。

    それから一年間月一の治療を継続した。

    疲れなどによって、多少調子が悪くなることもあったが、大きく崩れることもなく、一年経過した時点で略治とし、治療を終了した。

    心のツボにも治療が必要だった

    初診時、この患者さんは非常に不安を抱えて来院されていました。

    今後、自分はどうなってしまうのだろう、死んでしまうのかしら?

    といった思いに思考が支配されていました。

    そのため、患者さんの話を良く聴いて、患者さんの今の体の状態がどうなっているのか詳しく説明し、今後治って行く見込みを話して、希望を持てるように伝えて行きました。

    来院時の不安な表情から、治療が終わり帰って行く時の表情は、全く変わり別人のようでした。

    鍼灸は、体のツボにだけ治療をするだけでは、時としてあまり効果が無いこともあります。

    心のツボにまで、しっかりと治療をすることが重要です。

    大成堂では心のツボを外さない治療を心がけています。

     

  • 【改善事例】瘀血が原因だった、大量の不正出血に悩む更年期のビジネスウーマン

    51歳 女性 埼玉県 熊谷市

    主訴

    不正出血 更年期

    症状

    三ヶ月前から不正出血がある。

    子宮筋腫があって、筋腫切除、分娩をした。

    その後から不正出血がはじまる。

    婦人科では、ホルモンバランスの問題と言われ、閉経治療は半年かかると言われている。

    40代後半から、生理不順、月経過多はあった。

    現在、ピルと鉄剤を服用している。

    以前、子宮内膜症だった。

    治療

    女性ホルモンバランス療法を、週に一回で三ヶ月間することにした。

    瘀血、副腎疲労、骨盤内血流不全、扁桃弱体などの状態が見受けられたので、それぞれに対応するツボを使用した。

    また首にも問題があったので、首を緩めるための治療、そして腰を緩めるための治療も同時におこなった。

    使用したツボは、陰陵泉 左中封 照海 曲池 陰交 次髎 環跳etc

    経過

    一回目治療の三日後、生理の量が増え、生理痛のような痛みも出現した。ソケイ部が張ったような感じ。

    出血が多量で、昼でも夜用の生理用品を使わないといけない状態。

    二回治療の三日後も、また大量に出血。レバー状の塊が大量に出た。今回は痛みは無かった。

    婦人科へ行って、ホルモン補充療法をするかするかどうか迷っているとのことなので、まずは三ヶ月間女性ホルモンバランス療法やってみるようススメた。

    三回目の治療後、出血が止まる。

    その後も同様の治療を週一ペースで継続。多量の不正出血は止まったまま。

    三ヶ月間の治療期間の中で、五十肩の痛みが出たので、その治療も並行しておこなった。

    不正出血はなくなり、ホルモン補充療法をおこなわずに、スムーズに閉経を向かえることができて、治療も終了となった。

    大量の不正出血に、「大丈夫でしょうか?」と心配される。

    治療を開始して直ぐに、不正出血が多量になりました。

    レバー状の血の塊もたくさん出て、瘀血が排出されていることは明白でした。

    しかし、あまりにも大量の出血なので、患者さんも大丈夫なのか心配されていました。

    婦人科の受診と並行して鉄剤も服用しながらの治療であったこともあり、瘀血が出きれば出血は止まると見越し、患者さんには様子を見ていてもらうようにお伝えしました。

    しかし、その状態が三週間続いたので、流石にそろそろ考えないといけないと思っていたところ、出血がピタッと止まり一安心でした。

    瘀血がある場合、それが体外に排出される現象が起こるケースは多くあります。

    閉経間近で、生理が何ヶ月も来ていない患者さんなど、治療をすると生理が一定期間の間また生理が来始めます。(もちろん最終的には閉経します)

    それほど瘀血治療は血のめぐりを良くし、停滞した古血を外に出してくれるのです。

    瘀血治療は大成堂の女性疾患専門治療メニューである女性ホルモンバランス療法の一部です。

  • 【改善事例】家事にも影響するPMS(月経前症候群)に悩む30代看護師

    38歳 女性 群馬県 前橋市

    主訴

    PMS(月経前症候群) 頭痛 腹痛 腰痛 乳房の張り 倦怠感 イライラ 抑うつ

    症状

    7~8年前よりPMS(月経前症候群)で生理前の不調がひどい。

    頭痛、イライラ、抑うつ状態、やる気が起きない。

    ひどい時は一日中布団から出られない事もある。

    医者にかかりピルを服用していたが、ここ2年は服用せず。

    2ヶ月に一回、非常に強い頭痛があり、痛み止めの内服、注射、漢方薬の内服、サプリメント等色々試していた。

    日常生活に支障がある事が多かった。

    治療

    週一回の治療で三ヶ月を目安に治療する方針でスタートした。

    瘀血、骨盤内血流不全、卵巣の問題に対するツボを使用した。

    頭痛に対しては、首を治療した。

    使用したツボは、中封 陰陵泉 復溜 陰谷 外関 次髎etc

    経過

    一回目の治療の二日後に生理になる。

    生理が大変な月と、生理が大変じゃない月が交互にあり、今回は大変な月だった。

    二回目の治療から4日後、頭痛があった。

    朝起きた時は軽い頭痛だったが、日中出かけてだんだん強くなり、夜には酷い頭痛になってしまった。

    次の日も痛みは残っている感じだった。

    四回目の治療時、一週間後に生理が来る予定。

    生理前の症状がある。疲れやすい。イライラ。

    五回目の治療。本日生理。

    生理前の状態は、今までで一番良かった。ここ数ヶ月生理が一週間ズレていたが、今回はピッタリだった。

    その後も同様の治療を、同様のペースでおこなっていった。

    軽い頭痛や頭重などが出ることがあったが、おおむね調子が良い状態が続いていた。

    治療を開始して、三回目の生理では生理前も調子良く、生理の時もほとんど調子が崩れず、今までにないほどの良い状態だった。

    その後もずっと良い状態のまま、四回目の生理を向かえ、三ヶ月間週一回の治療は終了した。

    ここで治療は中断とならず、更に二週に一回のペースにして治療継続していった。

    食費も浮いて経済的

    もともと、この患者さんの息子さんの治療のために付き添いで来院されていました。

    待合室で、息子さんの治療が終わるのを待っている時に、大成堂の女性ホルモンバランス療法の存在を知り、治療を受けることになりました。

    看護師さんで夜勤もあり、ハードな生活を送っていました。

    治療をしている時に、ふと食費が浮くようになったと言われました。

    食べ盛りの息子さんが二人いて、食材を大量に買い込んでいても、生理前のに調子が悪くなって、料理もままならならず、食材をダメにしてしまうことが良くあったそうです。

    それが食材をダメにすることがなくなったため、食費が浮いたと喜んでいました。

    息子さん達にも辛く当たることもなくなり、家庭の平和にも、家計にも貢献できたようでした。

     

     

  • 【改善事例】子宮腺筋症による腹痛に悩む更年期のピアニスト

    49歳 女性 群馬県 高崎市

    主訴

    子宮腺筋症 下腹部痛

    症状

    20代のころより子宮内膜症で生理痛があり、28歳で子宮内膜症の手術をした。

    4年前より更年期に入り、現在、基礎体温で高温期が無い状態で、ルナベルを服用するようになる。

    1年前にルナベルの服用は辞めた。

    その後へそが腫れて、下腹部痛が生理以外の時にも続くようになる。

    下腹部痛から臀部痛、腰痛、下肢のだるさまで症状在り。

    3ヶ月前に子宮をMRIで検査をし、子宮腺筋症と診断される。

    食事を気をつけたりして、その後1ヶ月前までは痛みが治まっていたが、ここ1週間は痛みが強くなり腹部の下墜感が強い。

    ピアノ教師で、仕事上のストレスがここ最近強い。

    生理は2ヶ月前に少量の出血があったのみ。

    甘い物が大好き。

    三か月後に穴を空けられない仕事が入っていて、それを乗り切れるようにしたい。

    一年に一回程度、右目奥が痛む片頭痛が出る。

    治療

    週一回のペースで治療をスタート。

    瘀血、副腎疲労、右卵巣の問題、甘い物の摂りすぎ、骨盤内血流不全に問題が見受けられるサインがあった。

    使用したツボは、陰陵泉 中封 復溜 上太白 中条流 梨状 次髎 崑崙etc

    経過

    一回目の治療後、腹痛は無い。体の調子が良かった。

    便秘がちで、今週はまともに出ていない。

    二回の治療の翌日、生理が2ヶ月ぶりに来た。キレイな経血で、生理痛もなかった。

    腹痛も出ていない。

    最近考えることが多く、就寝しても2時間ほど入眠できない。

    3週間後に舞台でのピアノ伴奏の仕事がある。

    三回目の治療後、お腹の体調は良い。

    3日ほど前に、右卵巣辺りがキューっと一時間ぐらい痛んだ。エコーでも右卵巣は良くないと言われている。

    四回目の治療の次の日から三日間出血した。体だるく、右目奥の頭痛もあった。

    五回目の治療後、生理痛のような下腹部の重さが一日ほどあった。

    舞台でのピアノ伴奏の仕事は問題なくできた。

    庭の草むしりを二日間して筋肉痛。

    五回の治療で、軽度の不調が時々出てくるものの、子宮腺筋症による下腹部の強い痛みは全く出ていない。

    その後も同様の週一回の治療ペースで、合計3ヶ月の治療で状態も落ち着いているので、二週に一回のペースに間隔を広げての治療に変更した。

    婦人科で子宮ガン検診を受け問題なかった。

    瘀血と子宮内膜症と子宮腺筋症。

    子宮内膜症とは、子宮の内側にある膜が、子宮以外の部分にできてしまう病気です。

    特に多いのが腹腔内です。

    生理の時には子宮の内膜から出血をするので、子宮以外の内膜ができたところからも出血をしてしまいます。

    腹腔内にも出血し、血が溜まってしまいます。

    その血が最終的には吸収されるのですが、その過程で癒着がその場所にできてしまいます。

    この癒着のために、内膜症は強い痛みが起こることになります。

    これに対して子宮腺筋症は、子宮の筋肉の中に内膜が出来てしまうので、子宮の筋肉の中に血が溜まってしまいます。

    完全には血が吸収されないので、段々と溜まっていってしまい、子宮に強い痛みが出現するようになってしまう病気です。

    これらの状態は、東洋医学的にいえば、まさしく瘀血の範疇に入ります。

    血のめぐりが悪くなり、血が淀んだ状態を瘀血と呼びます。

    このため子宮内膜症、子宮腺筋症に対しては、瘀血を取り除き、血のめぐりをよくすることが基本的な治療方針になります。

    この患者さんも、お腹の瘀血の反応点にサインが出ていました。

    また、この患者さんは甘いものが好きでしたが、甘いものは瘀血になる原因の一つです。

    砂糖の摂りすぎの証として、シュガーポイントにサインが出ていました。

    このため、この患者さんは瘀血砂糖が重要なポイントでした。

    しっかりと原因を究明して、そこに対しての施術をしていったので、速やかに効果が現れたのだと考えられます。

  • 【改善事例】鍼が恐かった、腰痛、生理痛、PMSに悩む30代主婦

    33歳 女性 群馬県 伊勢崎市

    主訴

    腰痛 首痛 生理痛 PMS(月経前症候群)

    症状

    最初は大学生の時。ボールの上に間違って乗ってしまって、尻餅をついた。腰の骨が少しくだけたがそのまま治療をしなかった。

    それ以来、時々腰の痛みが出るようになる。

    今回の腰痛は、4日前に発熱(37.8~38℃)し、その次の日から腰痛が出るようになる。

    昨日がピークだった。今日はやや軽減している。腰をかばった姿勢をしていたためか、首も痛い。

    生理痛は、生理前から生理二日目まで、腰痛、腹痛、イライラがある。

    便通は長いと1週間に一回。

    2年前にストレスで食欲低下、眠れないことがあり、半年間で15kg体重が落ちたことがある。

     

    治療

    瘀血、副腎疲労、骨盤内血流不全、扁桃弱体などの状態が見受けられたので、それぞれに対応するツボを使用した。

    また首にも問題があったので、首を緩めるための治療、そして腰を緩めるための治療も同時におこなった。

    使用したツボは、陰陵泉 左中封 照海 曲池 陰交 次髎 環跳etc

    経過

    一回目の治療で、腰の痛みは10→4態度に軽減した。

    二回の治療で、腰の痛みは落ち着いてきたので、女性ホルモンバランス療法による、生理の問題の対処をメインの治療に変更した。

    三回目の治療時、生理一日目、腰痛、胸のハリ、体のほてり、気分のしずみ等がある。

    背中が重く、肩こりあり、首がボキボキ鳴る状態。

    卵巣、瘀血、首、骨盤内血流低下などに対しての治療をおこなった。

    三回目の治療から一ヶ月経過し、生理は二日遅れで来た。

    生理前の不快な状態は軽かった。首肩こりは強くなった。

    それから更に一ヶ月経過し、生理が来る。量が少なく、痛みも少なかった。

    また更に一ヶ月経過し、生理痛はだいぶ良い。

    排卵時出血があった。むくみあり。

    半月後、排卵痛のある時期だったが、それがなくとても気持ちよく過ごせた。

    この後、月一回のペースで来院するようになる。

    生理痛はほとんど苦にならない状態で来ている状況が続いている。

    時に、生理前に首のこりが強くなったり、排卵時出血がおりものと共に出たりはしている。

    もう一人子供を出産したいと思うようになる。

    PMS(月経前症候群)の症状が楽になり、生理痛も軽くなったことで、この患者さんは生理に対してのネガティブな意識がなくなり、治療終盤ではもう一人子供を欲しいと思うようになりましたと言っていました。

    PMSや生理痛は、器質的な疾患が無い場合、鍼灸の効果は非常に高くおススメです。

    また器質的な疾患(子宮内膜症、子宮腺筋症など)があっても、生理痛や生理前の諸症状が軽減するケースも多くあり、女性疾患と鍼灸はとても相性がよいです。

    この患者さんは、最初腰痛の治療を目的として来院されましたが、最終的には生理の状況を改善したくて、鍼灸の治療を受け、また自宅でのセルフ灸もやっていました(比較的不真面目でお灸をやらなかった日も少なくなかったようですが・・・)。

    それが奏功したのかと思われます。

    セルフ灸は女性にとって、とてもおススメできる方法です。

    現在は手軽に自宅でできるおお灸があり、女性向けのオシャレなものもありますので、女性としてのサイクルを健康的に過ごすためにもお灸をお供にしてもらいたいと思います。