カテゴリー: 首について

  • 頭痛、めまい、メニエール、頚椎症、自律神経失調 首専門鍼灸師が教える、首が原因で起こる症状5つのタイプ

    頭痛、めまい、メニエール、頚椎症、自律神経失調 首専門鍼灸師が教える、首が原因で起こる症状5つのタイプ

    首は人体の中でも、非常に重要な場所であります。
    そして、弱い場所でもあります。

    西洋医学ではあまり注目されていません。

    首が原因で起こってくる症状は多岐にわたり、非常に多くの症状の原因になるのですが、西洋医学ではそこに着目をしません。

    寝違え、むちうちやストレートネックなど、首そのものの症状には着目をしますが、めまいや頭痛、自律神経失調などにたいしては

    鍼灸の本場中国では、首の症状を5つのタイプに分類しています。

    同じ首の問題でも、タイプによって出てくる症状は違います。

    それぞれを少し詳しくみていきましょう。

    タイプ①:首型

    長年の姿勢の悪さや、疲労の蓄積、
    または、むかし首を痛めたことがあって、
    それが治りきっていないこと等が原因となるタイプです。

    マクラが合わずに、朝起きると首が辛い人もこのタイプです。

    首の筋肉や、首の骨(頸椎)を取り巻く靭帯などに問題があります。

    このタイプの人は、寝違えになり易い場合が多く、
    いつも首が凝っていて、首をしょっちゅう動かしたくなります。

    頭痛をともなう場合が多く、
    後頭部やこめかみに痛みを感じやすいのが特徴です。

    タイプ②:神経根型

    首型が長期にわたると神経根型に発展するケースが多く、 
    いわゆる頸椎症と呼ばれる症状のタイプです。

    首の痛み、こわばりに加えて、
    首から出ている神経に沿って肩・腕・背中・手などに、
    だるさ・痛み・しびれ等が出ます。

    重症になると、手の筋肉の委縮、筋力低下が出てきます。

    話題にも取り上げられることのあるストレートネックは、
    首型と神経根型の中間から神経根型あたりに位置しています。

    タイプ③:脊髄型

    首の骨の中を通る、脊髄が圧迫されるために起こるタイプです。

    首の骨の変形や、椎間板の突出などによって発症します。

    手足に力が入らなくなり、
    物を落としやすくなったり、歩く時につまずきやすくなったりします。
     
    重症になると、手足の麻痺が出てきます。

    基本的に、この脊髄型は鍼灸の適応から外れますが、
    鍼灸で症状が軽くなるケースも多くあります。

    タイプ④:椎骨動脈型

    これは、首の骨の中を通る動脈(椎骨動脈)が圧迫を受けて、
    血液の流れが悪くなることで、いろいろな症状が起るタイプです。

    脳への血流が悪くなることで、

    頭痛
    めまい
    目の症状
    ふらつき

    などの症状が起こります。

    不眠、記憶力の減退、精神抑鬱などの症状が起るケースも有ります。

    タイプ⑤:自律神経型

    これは、首の病変から自律神経に影響が及んだタイプです。

    自律神経系の影響が及ぶ範囲によって、
    脊髄型の症状や、椎骨動脈型の症状も現れる場合があります。

    首には迷走神経という副交感神経が通っています。

    迷走神経は体のさまざまな部分にまで伸びているので、
    これが影響をうけると全身にトラブルが発生する可能性があります。

    目:ドライアイや眼瞼下垂、目のかすみ、飛蚊症など
    耳:聴力減退、耳鳴り
    喉:梅核気、喉の炎症
    鼻:慢性鼻炎、鼻水
    口:口内炎、歯痛
    頭痛、めまい、慢性疲労
    手足、頭首の発汗異常
    動悸、血圧不安定、情緒不安定
     
    などなど、バラエティーに富んだ症状の原因となります。

    タイプ①~③までは、西洋医学でも重視しているものですね。

    しかし、タイプ④とタイプ⑤は、その症状の原因として重視されることは稀です。

    まとめ

    さまざまな症状を引き起こす、首のトラブルですが、
    大成堂では、首の治療を得意としています。

    首が原因で、長年めまいに悩まれ体が衰弱し、
    ご家族の方が葬式の準備を考えるようにまでなった方が、
    現在では元気に生活をされるようになったケースもあります。

    もしあなたが、タイプ④やタイプ⑤に書かれている症状に悩んでいて、病院で検査をしても異常が見つからず途方に暮れているのなら・・・

    諦めないでください!

    首を改善していくことで、そこから抜け出ることができる可能性が大いにあるのだから。

  • 頭痛 顔面痛 首肩こりの僧帽筋

    頭痛 顔面痛 首肩こりの僧帽筋

    僧帽筋はカトリック修道士が着る衣装のフードに似た形であることから、この名がつけられています。

    ひし形で、首肩背中にある筋肉では、一番体の表面にある大きな筋肉です。

     

     

     

    僧帽筋は三つに分かれた筋肉が、一つにまとまったもので、上部繊維、中間部繊維、下部繊維の僧帽筋繊維で構成されています。

     

    首のトリガーポイントと関係するのは、この中の上部の筋肉です。

     

    僧帽筋上部繊維

     

    上部繊維は、上は後頭部に付着して、下は鎖骨の外三分の一についています。

     

     

    上部繊維にできたトリガーポイントは、胸鎖乳突筋に沿った痛みを感じるようになります(関連痛)。

     

    関連痛が強い場合、更にこめかみや下顎にまで、時には後頭部や下あごの臼歯にまで関連痛が広がる場合があります。

     

    また、このトリガーポイントはめまいを引き起こすことも報告されています。

     

    自分で出来る対処法

     

    ショルダーバックを片側にかけていると、掛けている側の僧帽筋(それと肩甲挙筋)に負担がかかり、トリガーポイント発生の原因にもなります。

     

  • 目の奥・頭の中が痛んだら頭・頚板状筋

    目の奥・頭の中が痛んだら頭・頚板状筋

    目の奥が痛くなるタイプの頭痛があります。

    酷い人になると、「目をくり抜いてしまいたい!」という程になることもあります。

     

    この目の奥の痛みは、「目」そのものではなくて「首」が原因の場合が本当に多くあります。

     

    首のどこに問題があるかというと・・・

     

    目の奥の痛みを引き起こす頚板状筋

     

    トリガーポイントシリーズ①でご紹介した後頭下筋群も含め、首の後ろの筋肉はさまざまな痛みを引き起こしてきます。

     

    その中の一つ、頚板状筋にトリガーポイントが発生すると、目の奥に痛みを感じるようになります。

     

     

    頚板状筋に発生するトリガーポイントは2ヵ所あります。

    この中で、下部のトリガーポイントは首の付け根の痛みを引き起こすのみですが、上部のトリガーポイントは目の奥に痛みが広がります(関連痛)。

     

     

    このように書いてはきましたが、目の奥の痛みの原因すべてが頚板状筋のトリガーポイントだとは言いません。

    首の他のポイントも関係してきます。

     

    首のトリガーポイント①や②で紹介してきた、後頭下筋群や僧帽筋も関係がありますし、今後紹介する予定の、後頚筋群も関係してきます。

     

    後頚部と目の関係

     

    後頚部には目と関係のあるツボが沢山あります。

    なぜでしょうか?

     

    視覚を主る中枢の、大脳視覚野が後頭部にあるのが一つの原因だと思われます。

     

    視覚の問題を治療するときに使うスクリーン穴と呼ばれるツボがありますが、首のトリガーポイント②で紹介した僧帽筋が後頭部に付着する付近にあります。

     

    また天柱や風致も目の症状によく使われるツボです。

     

  • めまいの隠れ原因「椎骨脳底動脈不全症」

    めまいの隠れ原因「椎骨脳底動脈不全症」

    めまいの原因で一番に思い浮かべるのは耳の疾患です。

    メニエールや最近では良性発作性頭位めまいも良く聞かれる病名です。

     

    危険なめまいとしては、脳の疾患が思い浮かべられます。

     

    小脳出血・梗塞や悪性発作性頭位めまいなどは、早期に発見して西洋医学の治療を施さないといけません。

     

    この他にも、めまいを起こす原因となる耳や脳の疾患はたくさんありますが、多くのめまいに悩む人たちを苦しめている原因は、この二つではないことがほとんどです。

     

    首が原因となる頚性めまいが大半をしめます。

    頚性めまいの中には、二つのポイントがあります。

     

    一つは、このブログでも何度も書いてきている後頭下筋や頚板状筋など、頚部の筋が問題になっている場合です。

     

    そして、もう一つは今回取り上げる椎骨脳底動脈不全症です。

     

    10年間つづく、意識が薄れそうになるめまい

    10年間、意識が薄れそうになるめまいに悩まされた方が大成堂を訪れました。

     

    大学病院や専門病院で検査をしても原因が分からず、入院、治療をしてもめまいが良くならなかった方です。

     

    脳神経外科や耳鼻科で、CT、MRI、ホルター心電図、血管造影検査などすべて異常なし。

     

    体の疲れや神経の使い過ぎでめまいが悪化し、その時は首筋がはってきます。

     

    めまいが続くことで元気もなくなり、生気がなくなってくる様子を傍らでみていた奥様は、ご主人の葬式の準備を本気で考えていたそうです。

     

    この患者さんは、典型的な椎骨脳底動脈不全症です。

     

    椎骨脳底動脈不全症とは?

    椎骨脳底動脈は、心臓からでた動脈が、首の骨である頸椎の中を通る椎骨動脈と、そこから後頭部の所に来て脳の中に入って行く脳底動脈の総称です。

     

    椎骨動脈は、頸椎にある細い穴を通っているので、頸椎のズレや頸椎周りの筋肉の緊張などの影響をうけやすく、脳底動脈は、後頭部のところで急カーブして脳に入って行くので、後頭部周りの筋の緊張の影響をうけやすい構造となっています。

     

     

    厳密に言うと、動脈硬化により血管がアテローム変性し、通り道が細くなっている状態を椎骨脳底動脈不全症とするのですが、頸椎のズレや周りの筋緊張の影響で血流不全になる場合も、椎骨脳底動脈不全症に入れて良いと考えています。

     

    椎骨脳底動脈循環不全チェック項目

    めまいの症状に加えて、

     

    ・頭が後ろにひかれる感じ
    ・靴ひもを結ぶ時のように下をむいた時めまいが起こる
    (縦の頭の動きでめまいが起こるということ)
    ・手足足先のしびれ
    ・複視:ものが
    ・霧視(景色に霧がかかったように見える)
    ・眼前暗黒(目の前が暗くなってくるように見える)
    ・発汗(冷や汗)
    ・脱力発作
    ・意識消失
    ・比較的強い後頭部痛
    ・両側耳鳴り、頭鳴(脳鳴)
    ・異常血圧(高い場合と低い場合がある)
    ・口周囲のしびれ感

    ※プライマリーケア医のためのめまい診療の進め方 中山杜人著 新興医学出版社より

     

    椎骨脳底動脈不全の鍼灸治療

    冒頭で出てきた、意識が薄れそうになるめまいの患者さんは血管造影検査で異常が見つかっていません。

    血管造影検査で診られるのは、動脈硬化による血流障害がある場合の話です。

     

    これが現在の西洋医学の限界なのですが、日常生活上での流動的な体の変化の上で起こる血流障害をキャッチすることができないのです。

     

    首を動かしたときにだけ血流が障害されてしまうケースがあっても見逃されてしまうので、日常生活の動作で椎骨脳底動脈の血流不全がおこっていても分からないのです。

     

    この椎骨脳底動脈不全によるめまいに対しての切り札となる鍼灸治療が、椎骨脳底動脈不全治療です。

     

    手足のツボを使って頸椎や後頭部の筋緊張を緩め、血流不全を起こしている状態を解消していくことで、めまいが起こらない状態にしていきます。

     

     

    症例に出てきたSさんの実際の声

    私は前から意識が薄れそうになる、目まいが時々おきて立っていられない状態になり専門の病院に入院してMRI、CTをはじめあらゆる検査をしてもらいましたが、どこにも異常は見つかりませんでした。

     

    しかし退院してしばらくするとめまいの症状が起きてくるのです。

     

    見落としがあるのではと思い他の病院に入院して検査をしてみましたが、ここでも異常なところはみつかりませんでした。

    こんな状況で3回入退院をくりかえしたが、めまいの症状はなおりませんでした。

     

    そこで、東洋医学を受けてみようと思い大成堂中医針灸院をたずねてみました。

    針と灸ははじめての体験で不安でしたが、治療していただくと痛くも熱くもなく、身体がぽっぽとしてきて、すっきりして軽くなった気がしました。

     

    その後2日目頃からはめまいがおきなくなり、4ヶ月が過ぎましたがめまいはありません。

    今は1ヶ月1回の治療で症状は安定しています。

     

    今は針治療をしていただいたお陰と、感謝でいっぱいです。


    ※施術効果には個人差があります

  • 更年期の症状は首こりが原因だった!?

    更年期の症状は首こりが原因だった!?

    更年期障害と診断された動悸・うつ様症状の原因が実は首こりだった

    更年期障害の症状と診断されていた動悸や不安感、うつ様の症状に悩む50代女性が大成堂に来院しました。

    この方は、数回の大成堂の首を中心とした鍼灸でほとんどの症状が無くなってしまいました。

     

    更年期は女性ホルモンがなくなってくることからの症状じゃないの?

    首を治療することで、本当に良くなるの?

     

    最後まで読んでもらえれば、その答えが書いてあります(所要時間5分です)

     

    更年期とは?

    更年期は思春期と同じ女性としての転換点

    45歳から55歳までの期間。

    女性にとっては、いくつかある人生の転換期の中でも、カラダにとってとても大きな時期となってきます。

     

    女性にとっては、第二の人生が始まると言っても過言ではないほど大きな転換点です。

    比較的穏やかに過ごすことが出来る人もいれば、とても大変な状況に悩む人もいます。

     

    この時期をネガティブに捉えるのか、ポジティブに捉えるのかだけでも、この時期を快適に過ごせるかが変わってくると言われています。

     

    とはいえ、気持ちの持ち方だけではどうにもならないことも多く、女性ホルモンのバランスを整えながらソフトランディングできることが理想となります。

     

    今回取り上げるのは、こういった女性ホルモンのバランスが乱れることで起こった更年期障害の話ではなく、更年期障害と診断され、動悸やうつ、更には自律神経失調の症状に悩んでいた女性の症状が他の所に原因があったという話です。

     

    更年期障害と診断され、ホルモン療法などを受けているけれども、症状が今一つ改善してこない女性には朗報になる可能性のある話です。

     

    更年期の症状と女性ホルモン

     

    生理不順や、月経血の量が増えるなど生理関連の症状や、のぼせ、ほてり、発汗、いらいらなどは分かりやすい更年期の症状です。

    それ以外にも、不眠、頭痛、めまい、首肩こり、不安、うつ、動悸など、さまざまな症状が現れることがあります。

     

    更年期になると、毎月の生理周期の中で卵巣から分泌されていた女性ホルモンが、だんだんと分泌されなくなってきます。

     

    それまで女性ホルモンが体の中に存在することが当たり前で、ホルモン-自律神経のバランスが保たれていた状態から、女性ホルモンが存在しなくなった状態に体がまだ慣れないために、ホルモン-自律神経のバランスが乱れている状態になってしまうメカニズムです。

     

    女性ホルモンが不足していることが原因となっているのですから、女性ホルモンを補ってバランスを取りながら、徐々に体を慣らしていこうとするのがホルモン補充療法の考え方です。

     

    この療法の良いとこは、女性ホルモンの不足そのものが原因の症状にとっては効果てきめんだということです。

     

    しかし、更年期障害の症状すべてが、ダイレクトに女性ホルモンの不足と繋がっているわけではありません。

    このため、ホルモン補充療法で改善しない更年期障害の症状が多くあるわけです。

     

    更年期障害と診断された動悸、うつ様の症状が実は首こりだった症例

     

    冒頭で少し紹介したK子さんの症例です。

    50代女性。

     

    1ヶ月前から不安感や動悸がひどく、家に一人でいると症状が強くなるので誰かにそばにいてもらわないと耐えられない状態。

    ずっと同居していた娘さんが結婚をして、家を出て行ってからこの症状が出てきました。

     

    K子さんには二人の娘さんがいて上の娘さんは既に嫁いで行っていますが、その当時はとくに問題も出ませんでした。

    しかし、下の娘さんが今年結婚をして家を出て行ってからというもの、K子さんは不安で不安で仕方なくなってしまいました。

     

    朝起きた時から胸がしめつけられ、不安感や動悸があり、 特に夕方日が暮れてくる時に不安感が強くなり胸もパクパクして、いたたまれなくなってしまいます。

     

    ご主人は単身赴任で普段は家にいませんが、毎月定期的に帰って来ます。

    初診時、K子さんはご主人に連れられて来院されました。

     

    首、背中のコリも強く、手足の冷え、疲れやすい、顎関節症、唾液が出ない等の症状もありました。

     

    三日後に、ご主人がまた単身赴任で行ってしまうので、それについて行こうか迷っているとのことでした。

     

    大成堂オリジナル首療法にて首を緩めることを中心に治療をしました。

    動悸や更年期症状は、首のトラブル5つのタイプの中に書きましたが、交感神経型の範疇に入ってきます。

     

    首こりがメンタルに影響することも多く、K子さんの症状はほぼ首が原因と判断しました。

     

    なぜ首こりが更年期障害につながるのか?

    気分快晴

     

    K子さんは1回の治療で症状が半分程度になりました。

    その後、少しアップダウンを繰り返しましたが、週一回の鍼灸を5回行った時点で、最初の症状はほぼなくなっていました。

     

    女性ホルモンを補充したわけでもありません。

    したことは、首こりを緩める事、それに全身の自律神経、ホルモンバランスを整えるツボに鍼灸をしただけです。

     

    首のこりが緩んでくるにしたがって、症状が軽くなっていくのが良くわかる症例でした。

    首は体の中の要所です。

     

    心臓から出た血液は、首を通って脳に行きます。

    また脳から伸びた神経は、首を通って全身に広がります。

     

    このため、首に問題があると、脳の問題、全身の神経の問題、両方とも出てきてしまうのです。

     

    今回の更年期の症状とみられていたさまざまな症状は、女性ホルモンそのものの問題ではなくて、首の問題から自律神経が乱れたため、結果として女性ホルモンバランスの乱れのような症状が出てしまったのです。

     

    また、脳血流にも影響が起こり、メンタル的な症状にもつながったものと考えられます。

    みなさんが想像するより遥かに多く、体のトラブルの背景に首がある事をぜひ知ってもらいたいのです。

     

    あなたの更年期の症状も首こりが原因かもしれない!?

     

    あなたが更年期の症状に苦しんでいるのなら、ぜひ頭にとどめてください。

     

    女性ホルモン補充療法、低用量ピルの服用などを始めているのなら、それで楽になる症状と楽にならない症状があるかと思います。

     

    またホルモン値は大きく悪くなっていないのに、更年期の症状が出ているかもしれません。

    その場合、首を疑った方が良いです。

     

    もし、首こりを日常的に感じるようでしたら尚更です。

     

    首こりを緩めることで、あなたが今悩んでいる更年期の症状が解消できる可能性があるのですから。

  • 首こり頭痛には薬よりも・・・

    首こり頭痛には薬よりも・・・

    頭痛薬で頭痛が治ると思いますか?

    首こり頭痛に悩まされ、いつも頭痛薬にたよってしまう頭痛女子にお聞きします。

     

    薬を飲み続けていけば、将来は頭痛が起きないようになると思いますか?

     

    頭痛を治すというのは、本来頭痛が起きているのを抑えるのではなくて、頭痛が起こる根本原因に作用して、頭痛が起こらなくなるようにすることだと思うのです。

     

    そうすると頭痛薬とは、その時に頭に起こっている痛みを抑えるものであって、頭痛を治す薬とは呼べません。

     

    頭痛薬を否定するつもりは全くありません。

    その時に感じている強い痛みを我慢せず、頭痛薬を服用することにも反対しません。
    むしろ痛みを我慢し過ぎることの方が体には良くないと思います。

     

    ただ、根本の原因に目を向けず、その状況をずっと繰り返していくことには反対です。

    じゃあ、どうすれば良いのか?

     

    その辺りをこれからお話ししていきたいと思います。

     

    頭痛薬のメリットデメリット

    有効成分〇〇〇が脳に効く!

    頭痛薬のコマーシャルには、そんな言葉が出てきますね。

     

    頭痛薬には大きく分けて、脳や神経に働きかけて痛みを感じる流れを遮断するタイプか、痛み物質(プロスタグランジン)に働きかけて痛みを抑えるタイプがあります。

     

    どちらにしても、痛みを起こす原因に対処するのではなく、起こった痛みに対処して痛みを感じなくさせるものです。

     

    良い点は、直接神経に働きかけるので、その場で痛みを抑える力は強いということ。

     

    悪い点は、神経に働きかけるだけでなく、他の部分にも影響を与えてしまう場合があります。(※有名なのは胃腸障害)

    これは副作用です。

     

    あともう一つの悪い点。

    これが一番大きな問題ですが、頭痛が発生する根本の原因そのものには働きかけないということです。

     

    薬は頭痛のどこに効く?

     

    どうして頭痛が起こるのでしょうか?

    頭痛によってそのメカニズムはちがいますが、今回の首こり頭痛について見ていきましよう。

     

    前回の首こり頭痛を解消する3つの方法にも書きましたが、慢性頭痛の大半をしめる緊張型頭痛の場合、筋肉の緊張が原因となります。

     

    まず、ストレス・精神的な緊張・姿勢の問題・肉体的疲労などの原因があって、

    そこから

    筋の緊張→こり→トリガーポイント→神経の圧迫→炎症→発痛物質→中枢神経で痛み感知→頭痛

    やや単純化していますが、おおむねこのような流れになります。

     

    この流れをみて、頭痛薬がどこに効いているか考えてみてください。

    原因そのものにではなくて、頭痛が起こる過程をブロックしているわけです。

     

    上流の原因が取り除かれていなければ、下流の過程にいくら対処しても、何度でも繰り返されるのは当然ですね。

     

    首こり頭痛の改善は痛みの根本に働きかけよう

    では、筋肉が緊張しているのを弛緩させる薬を使えば、どうでしょうか?

    そこで筋弛緩薬の登場です。

     

    筋弛緩薬には二種類あり、一つは神経と筋肉の接合する部分に働きかけて筋肉を弛緩させる末梢性弛緩薬。

    これは使い方を間違えると危ない薬です。

     

    まあ、筋肉のこりのために処方されることはありませんが・・・

     

    もう一つは、脳に働きかけるもので、こちらはそれほど強い作用がないので、筋肉のこりのために処方されます。

     

    ただ、副作用もそれほど多くなくて危険が無い分、切れ味するどく筋肉を弛緩させることはできません。

     

    また、薬なので、狙った筋肉だけに効かせるということができません。

    そこで鍼灸の出番です。

     

    ということで、首こり頭痛には鍼灸を!

     

    首こり頭痛を解消する3つの方法でご紹介した方法はとても有効です。

     

    しかし、それだけでは埒が明かない重症な状態であったり、3つの方法をイマイチ正確にできない場合は、効果を実感できないことも事実です。

     

    特に、こり→トリガーポイントの発生段階まで来てしまった場合は、鍼灸の専門家に効果的に緩めてもらう方が良いでしょう。

     

    侵襲性が少なく、

    安全に、

    ピンポイントでねらった筋肉を緩めるられるのは、

    鍼灸の右に出るものは存在しません。

     

    鍼灸にはいろいろは施術方法があります。

     

    少しでも鍼灸に興味を持たれたら、痛そう、熱そう、恐いといった先入観を脇に置いておいて、実際に受けてみることをおススメします。

     

    その際、出来る限り経験があって、痛みのない施術で最大限に緩めてくれる技術を持った先生を選ぶことがポイントです。

     

    あなたを頭痛女子から卒業させてくれるでしょう。

     

  • 首こり頭痛を解消する3つの方法(動画解説つき)

    首こり頭痛を解消する3つの方法(動画解説つき)

    首こりによる頭痛を解消したK子さん、毎月、ひどい頭痛で何回も寝込むこともありました。

     

    脳神経外科で頭を調べてもらっても異常はみつかりません。首こりもひどいため整形外科で首の検査もしても頸椎にも異常は見つかりません。

     

    調子の悪い日は朝起きた時に軽い頭痛があるので、早めに痛み止めを飲んでしまいます。

    それで頭痛が治まる時もあれば、効果なく寝込むほどの頭痛になってしまうこともあります。

     

    このまま痛み止めを飲み続けるのも嫌だし、なにより薬を飲んでも頭痛が良くならないことに悩んでいたK子さんでしたが、現在はほとんど頭痛に悩むことなく生活することが出来ています。

     

    どうしてでしょうか?

    その秘密を、首こり頭痛に悩んでいるあなたに、これから順を追って解説していきたいと思います。

     

    首こりが頭痛の原因になるのはなぜ?

    脳の病気に伴う緊急を要する頭痛から慢性の頭痛まで、頭痛にはいろいろな種類があり、首こり頭痛は慢性頭痛の中の一つです。

     

    まずは慢性頭痛の中で有名な三大頭痛をみていきましょう。

     

    三大頭痛について

    緊張型頭痛

    慢性頭痛の大半がこの緊張型頭痛です。頭のまわりを何かで締め付けられたように感じ、「ヘルメットをかぶったような」痛みと表現されることがあります。

     

    長時間のパソコンなどの事務作業や、精神的なストレス、運動不足などが原因でおこります。

    軽度の場合は、リラックスして休んだり、ストレッチをすることで楽になります。

     

    くりかえす緊張型頭痛のために痛み止めをだらだらと飲んでいると、薬物乱用頭痛になってしまうこともあるので注意が必要です。

     

    長時間同じ姿勢で、筋肉がずっと緊張した状態でいると、筋肉の中の血流が悪くなり、筋肉の中に老廃物質が溜まってしまいます。

     

    そして、その老廃物質が筋肉を更に緊張させ、緊張した筋肉が神経を圧迫することでこりや痛みがおこるメカニズムです。

     

    片頭痛

    頭の片方(もしくは両方)に脈を打つように「ズキンズキン」と痛みを感じるのが特徴です。数時間から長い時は数日続くこともあります。

     

    重症の場合は動くこともできず、仕事や家事、勉強などが手につかなくなって寝込んでしまうことも多くあります。

     

    痛みに伴って吐き気もあり、光がまぶしく感じたり、音やにおいにも敏感になることもあります。

    頭の中の血管が拡張することで、三叉神経が刺激をうけ、それが大脳に伝わり痛みと感じられます。

     

    更にその刺激は視覚、聴覚、嗅覚、嘔吐中枢にも伝わるため、上記の随伴症状がおこるものと考えられています。

     

    また、女性の場合、月経の周期に伴って片頭痛が起こる場合が多くあります。

     

    群発頭痛

    緊張型頭痛や片頭痛に比べると少ない頭痛なので、初めて名前を聞くかもしれません。

     

    20代~40代の男性に多くみられ、群発地震のように一定期間のなかで集中して頭痛が起こるためこの名前がつけれらました。

     

    一度頭痛が出はじめると、一二ヶ月間毎日頭痛が起こるようになります。

    「目がえぐられるような」とか「キリでさされるような」耐えられないほど非常に強い痛みです。

     

    まだ、どういうメカニズムで起こるか解明されていませんが、片頭痛と同じように血管が拡張することで痛みが起こると考えれられています。

     

    目の後ろを通る血管が拡張するため目の奥が痛くなり、この血管をとりまく涙腺や瞳孔をコントロールする自律神経が刺激されるので、涙が出たり瞳孔が収縮するというような症状がともないます。

     

    首こり頭痛の正体は?

    首こり頭痛は、この三大頭痛の中の緊張型頭痛の範疇に一番近いと考えられますが、実は片頭痛も範疇に入ってきます。

     

    西洋医学的に解明はされていませんが、首こりが片頭痛の原因の一つになっているのは確かです。

     

    なぜそう言い切れるのか?

    冒頭のK子さんは整形外科で片頭痛と診断されていましたが、首こりを解消していくことで頭痛が起こらなくなっています。

     

    首から頭に伸びる神経が、首こりによってその神経を圧迫して起こる⇒緊張型頭痛

     

    首こりが進んだ状態になり、筋肉にトリガーポイントが発生することで起こる⇒片頭痛

     

    非常に乱暴なまとめ方をすると、このように分けられます。

     

    筋肉にトリガーポイントが発生すると、その筋肉と一見関係ない場所に痛みが出てきますが、これを関連痛と呼びます。

     

    K子さんのケースも、首の筋肉にトリガーポイントが発生したことで、片頭痛と診断される頭痛が起こったと考えられます。

     

    首こりが原因の頭痛に効果的な3つの方法

    では、この首こり頭痛を解消するための方法はないのでしょうか?

     

    もちろんあります。冒頭に出てきたK子さんも、長年の首こり頭痛を解消することができています。

     

    その方法をご紹介する前に一つ注意してもらいたいことがあります。

    それは整体やカイロプラクティックで首をバキバキするのは危険だということです。

     

    首の筋肉が緊張している状態で首をバキッとすると、無理に首の筋肉が引き延ばされて痛めることが良くあります。

     

    整体やカイロプラクティックに行ってから首の調子が悪くなったという人が多いのは、これが原因です。

     

    本当に上手な整体やカイロプラクティックの先生なら、その辺りを調整しながら首をバキッとするのですが、そういった先生はあまり多くないので注意が必要です。

     

    また、マッサージでも調子を悪くする人もいます。

     

    首の筋肉はデリケートなので、ギューギューと強い力でマッサージをすることで、余計調子が悪くなる人も多いものです。

     

    そのような乱暴な方法を使わなくても、首こり頭痛の原因となる筋肉を緩めることはできます。

     

    3つの方法とは?

    ストレッチ

    ただ筋肉を伸ばせば良いというものではありません。

    首こり頭痛の原因となっている筋肉を充分にストレッチできているかが重要になってきます。

     

    首こり頭痛の原因となる筋肉を緩めるには、少しコツがあります。

    そのコツを動画で解説します。

     

    マッサージ

    先ほどギューギューと強い力でマッサージすることが危険だと書きましたが、軽い力でマッサージするのは、首こり頭痛を解消するためには問題ないどころか大変効果的です。

    そのマッサージの方法を動画で解説します。

     

    お灸

    首こり頭痛の原因となる筋肉をゆるめるツボは崑崙です。

     

    このツボにお灸をします。

    せんねん灸が良いでしょう。

    詳しくはこちらのページ(せんねん灸の効果的な使い方)を参照してください。

     

    おわりに

    首こり頭痛は、その緊張した首の筋肉をしっかりと緩めることができれば解消できます。

     

    だらだらと痛み止めや筋弛緩剤などを飲み続けないで、上手に筋肉を緩めて頭痛とサヨナラをしてほしいものです。

    この記事が、その参考になれば幸いです。

     

    ここで紹介している方法でも緩めきれないほど重症の首こりの場合は、首の治療を得意とする鍼灸院で治療を受ける事をおススメします。

     

    また、あなたのお知り合いで頭痛に悩んでいる人がいたら、この記事をぜひ教えてあげてください。

  • 首こりは万病のもと?!

    首こりは万病のもと?!

    首こりは、さまざまな不調をあなたの体に引き起こしていく原因となります。

     

    頭痛、慢性疲労、眼精疲労、うつ様症状、更には自律神経失調、ホルモンバランスの乱れからくる更年期症状など、本当にバラエティに富んでいて、「万病のもと」と言える様相を呈しています。

    注) これらの症状の原因の全てが首こりだと言えるものではありません。

     

    世の中には「〇〇が病気の原因のすべて!」「〇〇を治せば、すべてが治る!」的な言葉をよく見かけますが、それは短絡的です。

     

    人の身体は複雑系であって、さまざまな要因が絡み合って、さまざまな症状がおこってくるものです。

     

    そこを忘れて、「これをすれば」「これを食べれば」「これを飲めば」健康になれると勘違いしてしまうことは、逆に不健康への道を進むことになってしまいます。

     

     

    首の骨(頸椎)のヘルニアだけが首の問題ではありません

     

     

    西洋医学では、検査をして目に見える病気には強いですが、レントゲンやMRIなどでは筋肉の問題はとらえきれませんので、どうしても見逃されてしまいます。

     

    また逆に、レントゲンやMRIなどで少しでもヘルニアが見られると、それを原因にしてしまいますが、ヘルニアがあっても症状が出ない人もいれば、ヘルニアが無くても症状に悩まされている人も大勢います。

     

    では何が原因なのでしょうか?

     

    まず考えたいのは、首こりを緩めることで、こういった症状が改善する人が本当に多くいるということです。

     

    その事実だけでも、首こりに原因があると考えるのは科学的な思考です。

    (もちろん全てが、、、というつもりはありませんが)

     

    だから、大成堂は何度も言うのです。

     

    あなたが何年もめまいや頭痛などに悩み、病院で検査をしたり薬をもらい服用して、その時限りの対処療法をしているようなら、首こりを緩和させることで根本的な改善につなげることができる可能性がありますよ、と。

     

    首こりから起こるさまざまな症状のメカニズム

    首こりからさまざまな症状にどのように繋がって行くのでしょうか?

     

    ★トリガーポイント

    首のこりが進行すると、首の筋肉の中にトリガーポイントと呼ばれる状態が発生します。

     

    トリガーポイントは、首そのものの痛みの原因になるだけでなく、頭痛・めまい・ふらつき・慢性疲労などにもつながってくると考えられます。

     

    首の筋肉の中でも、頭と首の境目にある小さな筋肉群(後頭下筋群)にトリガーポイントが発生することが原因となります。

     

     

    また、ここがスタートポイントとなって、目の奥の筋肉に影響が出る場合があります。

    それが目の血流不全につながり、目の奥の痛み、眼精疲労などの原因となってくることが多くあります。

     

    ★首の血流不全(椎骨脳底動脈)

    首を通って頭に流れて行く動脈が二本あります。

    そのうちの一本である椎骨脳底動脈は、首の骨の中を通り抜け、頭と首の境目の後頭下筋群の間をくぐり抜けて脳へ入って行きます。

     

     

     

    このため、後頭下筋群のこりがあることで椎骨動脈の血流不全を起こすことがよくあります。

     

    椎骨動脈血流不全によって、脳への血流に障害が発生すると、めまい、ふらつき、頭重感、思考の低下、やる気の低下などがおこります。

     

    MRAの画像診断で、血管の流れが障害されているのを確認できるものを、正式な椎骨脳底動脈血流不全症と呼びますが、実際には画像で診断されないレベルの血流障害も多くあると考えられます。

     

    ★硬くなった筋肉による神経圧迫

    首、肩、背中、腕、手などに、筋肉のこりとは違った痛みやしびれなどがおこる原因の一つは、過緊張を起こした筋肉が神経を圧迫することで起こるケースが非常に多くあります。

     

    神経の圧迫というとヘルニアを思い起こすかもしれませんが、症状を起こす原因としては、こちらのケースの方が実際には多い物です。

     

    MRI等で、ヘルニアが確認されても、症状が起こっていないケースもあれば、実際の症状とヘルニアによって圧迫されている神経の場所が一致しないケースもあるし、また、ヘルニアが無くても症状が出ているケースも非常に多くあるわけです。

     

    これらを総合的に考えれば、ヘルニアを見つけたら鬼の首を取ったように、それを原因としてしまうことには無理があります。

     

    ★頸椎(首の骨)の問題

    とはいえ、頸椎が問題ででる症状が多くあるのも事実です。

     

    ※何度も書きますが、「〇〇が病気の原因のすべて!」「〇〇を治せば、すべてが治る!」ということはあり得ません。

     

    頸椎の問題として、変形性頚椎症、頸椎ヘルニアなどがあげられ、これが痛みやしびれの原因と考えられることが多くありますが、実際には結果であって原因とは言えません。

     

    どういうことかと言うと、

     

    首のこり(筋緊張)が長く続くことが、頸椎に長期にわたって圧力をかけていきます。

     

    これによって、頸椎の関節が変形していくと、変形性頚椎症に椎間板に負担がかかることで、頸椎ヘルニアになって痛みやしびれにつながっていくわけです。

     

    ★自律神経への影響

    脳から出た迷走神経は首を通って全身に繋がって行きます。

     

     

    この神経は、自律神経のうちの副交感神経です。

    首のこり(筋緊張)が、迷走神経に影響することで自律神経の乱れが出現します。

     

    迷走神経は、さまざまな場所に繋がっているので、そのつながった部位にいろいろな症状がでてきます。

     

    目:ドライアイ、眼瞼下垂、目のかすみ、飛蚊症など

    耳:聴力減退、耳鳴り

    喉:梅核気、喉の炎症

    鼻:慢性鼻炎、鼻水

    口:口内炎、歯痛

    その他:不眠、めまい、慢性疲労   手足、頭首の発汗異常 動悸、血圧不安定、情緒不安定

     

    また、自律神経系のバランスが乱れることで、ホルモン系のバランスも乱れていきます。

     

    特に、女性ホルモンのバランスが乱れることで、PMS(月経前症候群)や更年期症状なども出てきます。

     

    このように、首のこりがさまざまな症状の原因になっているわけです。

     

    最後に

    このように書いてきましたが、すべての症状の原因が100%首こりであるというつもりはありません。

     

    しつこく何度も書きますが、複雑系である人体において「〇〇が病気の原因のすべて!」「〇〇を治せば、すべてが治る!」ということはありえません。

     

    大成堂は、東洋医学による鍼灸を行う治療院ですが、科学的態度を重視しています。

     

    一方的な視点で人体を理解しようとすると、そこには歪んだ結果が生じる可能性が出てきてしまいます。

     

    大成堂は、東洋医学、西洋医学と多角的な視点であなたのお体を診ていきます。

  • 首のトラブル5つのタイプ

    首のトラブル5つのタイプ

    人体の中で、首はとても重要な場所です。

     

    いくら検査をしても異常が見つからず何年も悩まされ続けた、めまいや頭痛、自律神経失調などが、首を治療していくことで速やかに良くなってくるケースがいっぱいあります。

     

    なぜ首が原因でさまざまな症状が起こるのでしょうか?
    そして、どのように大成堂ではその首を治療していけばよいのでしょうか?

     

    【首の症状、5つのタイプ】

    鍼灸の本場中国では、首の症状を5つのタイプに分類しています。

    タイプ①:首型
    タイプ②:神経根型
    タイプ③:脊髄型
    タイプ④:椎骨動脈型
    タイプ⑤:交感神経型

    同じ首の問題でも、タイプによって出てくる症状は違います。

     

    それぞれを少し詳しくみていきましょう。

    タイプ①:首型

    長年の姿勢の悪さや、疲労の蓄積、または、むかし首を痛めたことがあって、それが治りきっていないこと等が原因となるタイプです。

    マクラが合わずに、朝起きると首が辛い人もこのタイプです。

     

    首の筋肉や、首の骨(頸椎)を取り巻く靭帯などに問題があります。

     

    このタイプの人は、寝違えになり易い場合が多く、いつも首が凝っていて、首をしょっちゅう動かしたくなります。

     

    頭痛をともなう場合が多く、後頭部やこめかみに痛みを感じやすいのが特徴です。

     

    タイプ②:神経根型

    首型が長期にわたると神経根型に発展するケースが多く、いわゆる頸椎症と呼ばれる症状のタイプです。

     

    首の痛み、こわばりに加えて、首から出ている神経に沿って肩・腕・背中・手などに、だるさ・痛み・しびれ等が出ます。

     

    重症になると、手の筋肉の委縮、筋力低下が出てきます。

    話題にも取り上げられることのあるストレートネックは、首型と神経根型の中間から神経根型あたりに位置しています。

     

    タイプ③:脊髄型

    首の骨の中を通る、脊髄が圧迫されるために起こるタイプです。

    首の骨の変形や、椎間板の突出などによって発症します。

     

    手足に力が入らなくなり、物を落としやすくなったり、歩く時につまずきやすくなったりします。

    重症になると、手足の麻痺が出てきます。

    基本的に、この脊髄型は鍼灸の適応から外れますが、鍼灸で症状が軽くなるケースも多くあります。

     

    タイプ④:椎骨動脈型

    これは、首の骨の中を通る動脈(椎骨動脈)が圧迫を受けて、血液の流れが悪くなることで、いろいろな症状が起るタイプです。

     

    脳への血流が悪くなることで、

    頭痛
    めまい
    目の症状
    ふらつき

    などの症状が起こります。

     

    不眠、記憶力の減退、精神抑鬱などの症状が起るケースも有ります。

     

    タイプ⑤:交感神経型

    これは、首の病変から自律神経に影響が及んだタイプです。

    自律神経系の影響が及ぶ範囲によって、脊髄型の症状や、椎骨動脈型の症状も現れる場合があります。

     

    首には迷走神経という副交感神経が通っています。

    この迷走神経が影響をうけることで、体が交感神経優位の状態になってしまいます。

     

    また、迷走神経は体のさまざまな部分にまで伸びているので、全身にトラブルが発生する可能性があります。

     

    目:ドライアイや眼瞼下垂、目のかすみ、飛蚊症など
    耳:聴力減退、耳鳴り
    喉:梅核気、喉の炎症
    鼻:慢性鼻炎、鼻水
    口:口内炎、歯痛
    頭痛、めまい、慢性疲労
    手足、頭首の発汗異常
    動悸、血圧不安定、情緒不安定

    などなど、バラエティーに富んだ症状の原因となります。

     

    また、首には星状神経節という交感神経のかたまりも存在しています。

     

    正常神経節ブロックという言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、これは交感神経の過緊張を抑えて副交感神経を高め、自律神経系、免疫系、ホルモン系のバランスを整えるものです。

     

    大成堂の首治療にも同様の効果が期待でき、これにより自然治癒力を高められると言われています。

     

    【大成堂独自の首治療】

    さまざまな症状を引き起こす、首のトラブルですが、大成堂が得意とする首の治療で改善しているかたがたくさんいます。

     

    首が原因で、長年めまいに悩まれ体が衰弱し、ご家族の方が葬式の準備を考えるようにまでなった方が、現在では元気に生活をされるようになったケースもあります。

     

    大成堂の首治療ですが、まずは大成堂の治療にあるように、基本的な流れの治療を行っていきます。

     

    更に、首をゆるめるための治療が加わります。

    首をゆるめるための治療は、二段構えになっています。

     

    最初は柔の鍼です。
    手足の中で首のゆるむツボみつけ、鍼灸治療をします。

     

    一定期間、柔の鍼での治療を行った後、効果の出かたが遅い場合、あなたのお体の感受性を見ながら、剛の鍼の首鍼を加えて行きます。

     

    この柔の鍼と剛の鍼の二段構えこそ、大成堂が首の治療を得意とする理由なのです。

     

    【大成堂の首治療の適応症状】

    ・めまい
    ・頭痛
    ・首肩こり
    ・ストレートネック
    ・寝違え
    ・頚腕症候群
    ・むちうち
    ・自律神経失調症
    ・慢性疲労症候群
    ・VDT症候群
    ・ドライアイ
    ・眼痛
    ・耳鳴り
    ・難聴
    ・女性ホルモンバランスの乱れによるPMS(月経前症候群)や更年期障害
    ※女性ホルモンバランス療法と組み合わせての治療

    これらの症状だけでなく、首を治療することで、さまざまな症状が結果的に良くなるケースがあります。

  • ぐるぐる回るめまいになったら

    ぐるぐる回るめまいになったら

    群馬県 伊勢崎市 首治療専門の鍼灸院
    大成堂より

    院長の藤田です。

     

    ある日突然「天井がグルグルまわって、とても立っていられない」ようなめまいになったことはありませんか?

     

    めまいは、さまざまな原因によって発生しますが、耳鳴りや難聴などの症状もあれば、メニエール病の可能性があります。

     

    メニエール病がおこるメカニズムは、耳の中にある内耳が浮腫(むくむ)ことが原因とされています。

    内耳は蝸牛、前庭、三半規管という三つの器官で出来ています。

     

    この中にはリンパ液が存在していて、このリンパの流れが悪くなることで圧が高くなり、内耳はパンパンになってしまいます。

    蝸牛は聴力に関係するので、ここのリンパ圧が高くなってしまうと難聴になります。

     

    前庭は平衡感覚に関係するので、ここのリンパ圧が高くなってしまうとフワフワするめまいになります。

    三半規管は回転に関係するので、ここのリンパ圧が高くなってしまうと回転するめまいになります。

     

    メニエール病といわれて頭に浮かぶのは、グルグル回るめまいだと思います。

    内耳がむくみ、その中でも三半規管にそのむくみが強く出た時に、グルグル回るめまいがおこったものがメニエール病です。

     

    メニエール病は、40~60歳代の働き盛りに多い病気です。

    神経質な人、几帳面な人、まじめな人、完璧主義の人などに起こりやすいと言われています。

     

    これは、ストレスなどの精神的な問題が、メニエール病の発症に深くかかわっているからではないかと考えられています。

     

    ぐるぐる回るめまい=メニエール病?

    メニエール病には厳密な診断基準があります。

    反復する回転性のめまいと、耳鳴り・難聴があること。
    これが満たされていなければ、メニエール病とは診断できません

     

    メニエール病によるめまいは数時間程度です。
    耳鳴り・難聴も同時に治まってしまいます。

     

    そして時間が経つと、まためまい発作が起こります。
    これが反復する発作ということです。

     

    メニエール病には、このような厳密な診断基準があるので、ぐるぐる回るめまいが起きても、すべてがメニエール病とは言えないのです。

     

    メニエール病と間違えやすい病気

    【突発性難聴】

     

    回転性めまい、耳鳴り、難聴という、メニエール病と同じ症状が起こる病気に、突発性難聴があります。

    突発性難聴の患者さんの40パーセント程度に、めまいを伴うので、メニエール病と間違いやすいのです。

    この二つの病気の大きな違いは、反復するめまいか、一度きりのめまいかということです。

     

    【良性発作性頭位めまい】
    急に頭を動かしたときに、突然めまいがおこる病気です。

    内耳の中の前庭と呼ばれる部位に、耳石がはがれることでおこり、決まった頭の位置によってめまいが出現するので、この名前がついています。

    メニエールと決定的に違うのは、耳鳴りや難聴が無いことです。

     

    突然ぐるぐる回るめまいが起こったら

    頭を動かすと、内耳が刺激され、めまいがひどくなるので、まずは頭を動かさないようにして安静にしてください。

     

    症状が和らぐので、耳鳴りや難聴のある方の耳を上に向けて横になると良いです。
    カーテンなどを閉めて、部屋を薄暗くし、テレビやラジオなども消してしまいましょう。

     

    市販の酔い止めを服用するのも良いです。

    しばらくおとなしくしていると、症状が治まってくるはずです。

     

    症状が治まっても、そのままにしておかず、耳鼻科を受診した方が良いでしょう。

     

    もし、めまいや吐き気の他に、

    強い頭痛や手足のしびれ、
    ろれつが回らない、
    意識が薄らぐなどの症状がある場合は、

    脳の障害などの危険な状態が起こっているので、すぐに救急車を呼んでください。