カテゴリー: トリガーポイント

  • 頭痛 顔面痛 首肩こりの僧帽筋

    頭痛 顔面痛 首肩こりの僧帽筋

    僧帽筋はカトリック修道士が着る衣装のフードに似た形であることから、この名がつけられています。

    ひし形で、首肩背中にある筋肉では、一番体の表面にある大きな筋肉です。

     

     

     

    僧帽筋は三つに分かれた筋肉が、一つにまとまったもので、上部繊維、中間部繊維、下部繊維の僧帽筋繊維で構成されています。

     

    首のトリガーポイントと関係するのは、この中の上部の筋肉です。

     

    僧帽筋上部繊維

     

    上部繊維は、上は後頭部に付着して、下は鎖骨の外三分の一についています。

     

     

    上部繊維にできたトリガーポイントは、胸鎖乳突筋に沿った痛みを感じるようになります(関連痛)。

     

    関連痛が強い場合、更にこめかみや下顎にまで、時には後頭部や下あごの臼歯にまで関連痛が広がる場合があります。

     

    また、このトリガーポイントはめまいを引き起こすことも報告されています。

     

    自分で出来る対処法

     

    ショルダーバックを片側にかけていると、掛けている側の僧帽筋(それと肩甲挙筋)に負担がかかり、トリガーポイント発生の原因にもなります。

     

  • 目の奥・頭の中が痛んだら頭・頚板状筋

    目の奥・頭の中が痛んだら頭・頚板状筋

    目の奥が痛くなるタイプの頭痛があります。

    酷い人になると、「目をくり抜いてしまいたい!」という程になることもあります。

     

    この目の奥の痛みは、「目」そのものではなくて「首」が原因の場合が本当に多くあります。

     

    首のどこに問題があるかというと・・・

     

    目の奥の痛みを引き起こす頚板状筋

     

    トリガーポイントシリーズ①でご紹介した後頭下筋群も含め、首の後ろの筋肉はさまざまな痛みを引き起こしてきます。

     

    その中の一つ、頚板状筋にトリガーポイントが発生すると、目の奥に痛みを感じるようになります。

     

     

    頚板状筋に発生するトリガーポイントは2ヵ所あります。

    この中で、下部のトリガーポイントは首の付け根の痛みを引き起こすのみですが、上部のトリガーポイントは目の奥に痛みが広がります(関連痛)。

     

     

    このように書いてはきましたが、目の奥の痛みの原因すべてが頚板状筋のトリガーポイントだとは言いません。

    首の他のポイントも関係してきます。

     

    首のトリガーポイント①や②で紹介してきた、後頭下筋群や僧帽筋も関係がありますし、今後紹介する予定の、後頚筋群も関係してきます。

     

    後頚部と目の関係

     

    後頚部には目と関係のあるツボが沢山あります。

    なぜでしょうか?

     

    視覚を主る中枢の、大脳視覚野が後頭部にあるのが一つの原因だと思われます。

     

    視覚の問題を治療するときに使うスクリーン穴と呼ばれるツボがありますが、首のトリガーポイント②で紹介した僧帽筋が後頭部に付着する付近にあります。

     

    また天柱や風致も目の症状によく使われるツボです。

     

  • 誰でもできる、めまい 頭痛 首こりの原因となる後頭下筋群を緩める3つの対処法

    めまい、頭痛、首のトリガーポイントシリーズでは、さまざまな症状の原因となる、首の筋肉に発生したトリガーポイントについて解説していきます。

     

    トリガーポイントとは、筋肉の中に発生した痛みの引き金(トリガー)となるポイントのことです。

     

    トリガーポイントが筋肉の中に出来ると、その筋肉に痛みを感じるだけでなく、一見関係のないように思われる離れたところにも痛みを感じます(これを関連痛とよびます)。

     

    関連痛は痛みだけでなく、その他の症状としてもあらわれることがあります。 めまいもその一つです。

     

     後頭下筋群(四つの筋肉)

    ・大後頭直筋

    ・小後頭直筋

    ・上頭斜筋

    ・下頭斜筋

    後頭下筋群には、この四つの筋肉が存在します。

     

     

     

    首の一番深い部分にあるインナーマッスルと呼ばれる筋肉で、後頭骨と首の骨(頸椎)についています。

    ここにトリガーポイントが出来ると、頭痛が起こります。

     

     

     

    トリガーポイントの教科書には、後頭下筋群のトリガーポイントによって体に起こる症状はここまでしか載っていません。

     

    しかし、大成堂で多くのめまいの患者さんを治療し観察してきた経験上、この筋肉が原因でめまいが引き起こされていると確信しています。

     

    後頭下筋の中の、大後頭直筋、上頭斜筋、下頭斜筋の三つで構成される後頭三角と呼ばれる部位があります。

     

    この後頭三角のなかを走る椎骨動脈の血流が影響をうけることでめまいが起こるケースがあります。

     

    その場合、この部分の筋緊張を緩和することで、めまいは速やかに解消されてゆきます。

     

    自分でできる対処法

    後頭下筋にトリガーポイントが発生したら、どう対処すれば良いでしょうか?

     

    ①保温

    ネックウォーマーなどを使って、首を冷やさないことが重要です。

    冷えることで血流が悪くなると、筋肉内が虚血状態になってしまいます。

     

    この状態は、筋肉を傷めやすい状況であり、また筋肉内に発痛物質が溜まりやすい状況でもあります。

     

    夜寝ている時に、布団が首までかかっていないことで首が冷えてしまい、朝起きた時には首に痛みを感じてしまうケースなどは典型的な例です。

     

    朝起きた時が一番調子が悪い場合は、まず首を冷やさないことに注意をしてみてください。

     

    ②ストレッチ

    これは四つの後頭下筋の付く方向が違いますので、首を傾ける角度が変わってきます。

     

    どの筋肉をストレッチするか、その目標で首を曲げる方向が微妙に変わってきますが、あまりそこにこだわる必要はありません。

     

    首を曲げた時に、自分の感覚で、こっているところ、痛いところがしっかりと伸ばされている感覚を味わいながら筋肉をストレッチしていけば正確なストレッチができます。

     

    ポイントは、勢いをつけて筋肉を伸ばさないことです。

    息を吐きながらゆっくりを伸ばしていってく、これはストレッチの基本です。

     

    ③お灸

    この部分を緩めるのに使うツボは崑崙です。

     

    後頭下筋の辺りには、天柱というツボがあります。

     

    天柱は、天国の柱という意味で、崑崙は天国に一番近い崑崙山の意味です。

     

    このため天柱を緩めるのに、崑崙が使われるのですが、たんなる言葉遊びではなくて、実際に緩めることが出来るツボです。

     

    崑崙は火傷しやすいツボなので、お灸をする際は気をつけてください。

     

    天柱は直接お灸をするのは不向きなのツボなので、指圧するのが良いでしょう。