カテゴリー: 腱鞘炎

  • 五十肩による左肩の痛みに悩む伊勢崎市50代主婦の改善までの経緯【改善事例】

    患者

    54歳 女性 群馬県 伊勢崎市

    初診

    平成28年5月19日

    主訴

    五十肩 頭痛 ばね指 更年期による発汗、ホットフラッシュ

    症状

    昨年末ごろより左肩に違和感を感じるようになっていた。

    特に思い当たる原因はなく、自然と徐々に痛みが出てくるようになった。

    今年(28年)の2月ごろより痛みが強くなり、左肩を動かすのが大変になってきた。

    仰向けになると肩が痛くなってきてしまうので、横にならないと寝ていられない。

    5年程前より、月に数回の頭痛が出るようになる。後頭部頭痛。

    両手にばね指があ。右小指、左親指。親指はほとんど曲がらない状態。

    また、ホットフラッシュ、暑がり、発汗など更年期の症状にも悩んでいる。

    検査

    左肩はいわゆる五十肩で、挙上、結帯、結髪動作に制限がみられた。

    治療ベッドに仰向けになると左肩が痛くなってしまい、肩の下にタオルを差し込むことで短時間は仰向けになっていられる状態だった。

    肩甲下筋、小円筋の緊張が強く、また小胸筋、僧帽筋、深部の頚部の筋肉にも緊張がみられた。

    扁桃弱体のサイン、頚椎3番の問題、後頭下筋群のトリガーポイントのサインもみられた。

    治療

    週に一回のペースで治療をスタート。

    仰向けの大勢で長時間いられない状況だったので、まず肩甲下筋をゆるめことから始めた。

    その後、頭痛を起こす原因となる頸椎3番の調整、肩周りの筋緊張を緩和させる施術をおこなった。

    その後、扁桃強化の治療をおこなった。

    使用したツボは、陰陵泉 四瀆 曲池 崑崙 天柱 etc

    プラス肩関節の可動域を瞬時に改善させる整体も加えた。

    経過

    一回目の治療(5月19日)、やや軽くなった感じ。

    二回目の治療(5月27日)、前回の治療でやや軽くなったかなという程度だとのことだったが、仰向けになってもらうと一回目の時ように痛みを感じず、ずっとその姿勢でいられた。

    そのことを伝えると、本人も驚いていた。

    三回目の治療(6月3日)、前回の治療から拇指が少し曲がるようになった。

    ドライヤーを使う時に、肩の痛みが薄らいて頭の後ろまで届くようになった。

    タオルで頭をふけるようにもなってきた。

    四回目の治療(6月17日)、ドライヤーが使いやすい状態。

    指が動くようになって、痛みを感じられるようになってきた。

    頭痛は全く起こっていない。

    五回目の治療(6月24日)、肩を動かした時の痛みがかなり軽減してきた。

    お灸をして寝ると夜が楽。

    六回目の治療(7月1日)、シャンプーを両手で出来るように。

    九回目の治療(7月22日)、今週は肩がずきずき痛み、首筋も痛くて痛み止めを服用したと言うので、話を詳しく伺っていくと、夜寝るときに肩を出していたとのことだった。

    寝苦しい暑い夜であっても、明け方には冷える場合があり、また扇風機の風も悪化の原因になるので気をつけるようにと伝えた。

    十一回目の治療(11月10日)、お風呂上りにブラジャーのひもがとめられた。

    最近、手を使いすぎるためか、拇指の調子が悪い。

    ※肩の痛みがひと段落してきたこともあって、今回より、以前から興味を持っていた美容鍼を毎回の施術と一緒にやって行くことに。

    十二回目の治療(8月18日)、左手首の痛み、左拇指球筋の痛み、左拇指関節の痛みがある。

    手首をひねる時に、ビックリするくらいの痛みが出る時がある。

    十四回目の治療(9月2日)、前回治療後の拇指の曲がりが良い。

    右手小指は完治。

    十六回目の治療(9月16日)、エプロンの紐が後ろで結べるように。

    十九回目の治療(10月7日)、久しぶりに頭痛があって、薬を服用した。

    肩の痛みは問題なく、肩の動く範囲も正常な右肩と比べるとやや悪い程度になる。

    引き続き肩の動く範囲を広げていく治療をおこないつつ、美容鍼をメインで行うようになる。

    二十三回目の治療(11月10日)、季節的に涼しくなってきたが、体は上の方が熱くなるので窓を開けて暖房をつけないことが多い。

    二十九回目の治療(111月10日)、最近は全く頭痛が出ない、これはここ数年全くなかったこと。

    女座りをした後や、深くかがむ時に右膝内側の痛みを感じる。

    現在、五十肩は完治。

    頭痛が時々出ることがあるが、それほどひどくない程度。

    膝はほとんど痛み無い。

    指も問題ない。

    という状態になり、美容鍼と体のメンテナンスのために月に一回継続通院中。

    治療のふりかえり

    医学的には、四十肩、五十肩という名称はなく、正式には肩関節周囲炎と呼びます。

    急性期、慢性期、拘縮期の三段階があり、この患者さんは拘縮期になりかけの状態でした。

    夜寝る時の痛みは改善しやすく、次は動作時の痛み、拘縮に入り固まった肩は一番治りにくいものです。

    最初、この患者さんも安静にしている時の痛みがありましたが、すぐに痛みは無くなりました。

    腱鞘炎や頭痛、ホットフラッシュなどの症状もあり、扁桃弱体と女性ホルモンの乱れが今回の五十肩の根本的な原因と見受けられました。

    扁桃弱体&女性ホルモンの乱れが起こす炎症

    扁桃腺があっても無くても良いぐらいに思われていたのは一昔前のことです。

    腫れたら手術でとってしまうことが今でもあるようですが、免疫の要となる臓器なので、やむを得ない場合以外は摘出しない方が賢明です。

    体が弱くなります。

    この扁桃腺が弱体化すると、体の組織に炎症を起こす原因となります。

    一番多いのが腱鞘炎です。

    腱鞘炎の原因は使い過ぎと考えられています。

    確かに、使い過ぎは原因の一つとなりますが、その前に扁桃弱体という基本的な原因があっての場合が非常に多いのです。

    なので、腱鞘炎そのものの治療をしているだけでは片手落ちとなってしまうので、扁桃を強化することと同時に治療をしていくことが重要です。

    五十肩も、いろいろと原因が言われていますが、その前のベースとしての原因が扁桃弱体です。

    更に、女性ホルモンの乱れも原因の一つとなってきます。

    腱鞘炎、五十肩(肩関節周囲炎)など炎症のベースとなるもう一つの原因となります。

    更年期の女性に腱鞘炎が多いのも、これが理由です。

    このため、今回も扁桃強化を主に、女性ホルモンのバランスをとる事も加えて五十肩の治療をしたわけです。

    ※この患者さんは、現在は体的にはそれほど問題が無くなり、体のメンテナンスと、これまで施術した美容鍼の効果を維持することを目的として月に一回来院されています。

  • 【改善事例】首肩こり、手根管症候群、腱鞘炎に悩む50代更年期の女性

    52歳 女性 群馬県 前橋市

    主訴

    首肩こり 手根管症候群 腱鞘炎

    症状

    左首肩の痛み。こりが強くなりすぎたような感じ。

    以前は両方の肩こりがあったが、現在は左が強くなってしまった。

    右肩は半年前に痛くなり、リハビリやストレッチで対処した。

    両手の手根管症候群。一年前に右手、その四か月後に左手を手術した。

    手術をして指先のしびれは軽減したが、手術痕の手首の痛みがある。

    左拇指腱鞘炎の痛みがある。

    家事やパソコンで痛みが強くなる。

    左卵巣嚢腫の手術。

    昔から生理不順だった。

    治療

    週に一回のペースで治療をスタートした。

    瘀血、扁桃弱体、卵巣、副腎疲労、骨盤内血流不全などの状態が見受けられ、それぞれに対応するツボを使用した。

    使用したツボは、中封 曲池 陰陵泉 復溜 帯脈 次髎 環跳etc

    経過

    一回目の治療後、肩の痛みは10→8程度に軽減。

    二回目の治療後、日によって痛みが非常に楽のときもあれば、痛みがまだ強い時もある。

    五回の治療後、肩は10→2ほどに。

    その後仕事を始め、また肩の調子が悪くなる。

    同様の治療を継続して更に六回おこなった。

    基本的に、治療後は楽になり、辛い時は自宅でのお灸も継続してしのいでいた。

    改善傾向ではあったが、一進一退の状態が続いていたある日、この患者さんから電話がある。

    大雪が降った時に転倒して両手を骨折してしまい入院してしまったとのこと。

    仕切り直しで治療を再開

    両手骨折で入院してから二ヶ月後に治療を再開。

    左は肘、右は手首の骨折だった。

    骨折自体は既に治っていたが、このことにより手根管の痛みが強くなってしまった。

    今までの肩や手根管、腱鞘炎の治療に加え、骨折後のケアも加えていった。

    扁桃弱体、卵巣、副腎疲労、骨盤内血流不全に加えて、腱の状態を良くするためのツボも同時に使っていった。

    週に一回のペースで半年ほど治療を継続していき、骨折の後遺症はほとんど問題なくなる。

    完全にすべてが良くなるところまではいかず、治療や自宅でのセルフ灸を継続していくなかで、肩こり、腱鞘炎、手根管手術の後遺症など一定のラインで保っていられる状態だった。

    ある程度の体の状態になり、いままで辞めていた仕事を、新たに探して就職することとなった。

     

  • 【改善事例】2年前に痛めてから長びく腱鞘炎の女性

    39歳 女性 群馬県 前橋市

    主訴

    手首の痛み 腱鞘炎  

    症状

    左て腱鞘炎。2年前に、重い物を持った時にいためてからずっと痛い。

    整形外科で腱鞘内注射をしたりした。

    その後にまた痛め、くせになってしまったような気がする。

    リハビリを開始して、ずっと継続していたが、改善もある程度止まりで、一年ほど前に辞めてしまった。

    2年前にバセドウ病と診断される。

    体重35㎏ 食欲亢進 

    胃腸弱い 脂っこいものダメで整腸剤を服用している

    治療

    扁桃弱体、胃腸強化、バセドウに対するツボを使用した。

    また首にも問題があったため、首を緩める治療も同時におこなった。

    使用したツボは、陰陵泉 四瀆 曲池 築賓 中脘 関元etc

    経過

    一回目の治療後、腱鞘炎の痛みは良い感じ。使い過ぎた後に出る痛みの状態も、以前より比較にならない程軽い。

    二回目の治療後、手を動かしたときの痛みはほとんど無い。押しても痛くない。

    二回の治療で、略治となった。

    腱鞘炎の原因

    この患者さんは、バセドウ病ということもあり、非常に痩せていて筋肉量も少ない体でした。

    また生理の周期が長く、約7週間隔でした。

    腱鞘炎の原因として、女性ホルモンの乱れや、筋肉量の少なさがあげられていますが、この患者さんは両方ともその原因を持っていました。

    腱鞘炎になった原因の仕事や作業などが辞められない場合、腱鞘炎は長引いて増悪傾向になりますが、今回の患者さんはそのような状況ではなかったにもかかわらず、二年間も腱鞘炎がこじれていました。

    その理由も、二つの原因を持っていたことがその要因だと考えられます。

    しかし鍼灸によって、こじれていた状態から改善に向かう状態に変わることが出来たわけです。

    これも、腱鞘炎という表に現れた症状だけを見るのではなくて、その奥に潜んでいる根本の原因に対して施術をしていったからだと考えられます

  • 【改善事例】腱鞘炎のピアニスト

    50歳 女性 ピアニスト 伊勢崎市

    主訴

    腱鞘炎 右手首の痛み 

    症状

    大学生の時に始めてから、30年以上ピアノを弾いている方です。

    2ヶ月前より、最初は右腕がビリビリと痛みを感じるようになり、

    1ヶ月半前より右手首の痛みを感じるようになります。

    2週間前にはカイロプラクティックを受診し、数日前にピアノ専門ドクターに受診しました。

    痛み止めと胃薬が処方されただけで、一向に改善は見られていません。

    3か月後にピアノのリサイタルがあって、練習を休むわけにもいかず、また当日までに間に合わせられるか不安も持たれていました。

    ピアノを弾くときに、かなり肩に余分な力を入れてしまうので、ひどい肩こりもありました。

    治療

    腱鞘炎は、扁桃との関係が深く、扁桃腺が弱くなると、腱を含めた人体の軟部組織に炎症が起きやすくなります。

    そこで、治療の中心は弱っている扁桃を復活させ、更に局部の炎症に対する施術をおこなっていきました。

    また、扁桃の治療にはお灸が最適なので、自宅でもせんねん灸を使用してセルフ灸をするよう指導しました。

    経過

    週に一回のペースで治療を開始。

    初回治療直後、痛みは10段階で0に。

    2回目の治療時には7程度まで戻ってきていましたが、治療後は0に。

    このような治療を繰り返していきました。

    3回目の治療時には、以前は4割程度の力で練習しても痛みがMAX10になっていたのが、7割程度の力の練習でも痛みが7程度に。

    5回の治療で、練習時に痛みはほとんど感じなくなりました。

    この方は不安を感じやすい性格で、本番が近づいてくるにしたがって、その不安が大きくなってきていました。

    もうベテランで、何度もリサイタルなどは経験していても、毎回本番前には不安で緊張してしまうとのことでした。

    そこで、腱鞘炎が再発しないように治療をするとともに、緊張しない心と体を作って行くことにしました。

    リサイタル本番当日、私も聴きにいきましたが、まったく危なげもなく素晴らしい演奏をしていました。

    扁桃と腱鞘炎

    腱鞘炎は、実は大成堂の得意とする症状の一つです。

    以前、大学病院の鍼灸外来にいたころ、内視鏡手術をするドクターが腱鞘炎になって、明日の手術ができないので何とかしてほしいと治療を頼まれたことがありました。

    今回と同じ、扁桃の治療を中心とした鍼灸をして、そのドクターは無事翌日の手術が出来ました。

    それから、そのドクターから鍼灸外来に患者さんが回されてくるようになったというエピソードがあります。

    扁桃は外界からの最近をブロックする、免疫の要所です。

    しかし、この扁桃が弱っていると、扁桃自体が感染をしてしまい炎症を起こします。

    そうすると毒素が発生して、それが血液に載って靭帯や腱といった結合組織の炎症を引き起こすと言われています。

    そのため扁桃が腱鞘炎の治療の中心となるのです。

    また、この毒素は、腎臓にも到達することで、腎盂腎炎になることがあります。

    実際、今回の症例のピアニストさんは、腎盂炎になって入院もしています。

    このため、現在は手のメンテナンスのためと、腎盂炎の予防のため、また最近は美容のために小顔整体や美容鍼も受けに来られています。