カテゴリー: 改善事例

  • 【改善事例】お酒を飲むと首肩背中がこってきてしまう、スキューバが好きな53歳男性

    患者

    53歳 男性 群馬県 北群馬郡

    初診

    平成27年7月

    主訴

    首 肩 背中のこり 腰痛

    症状

    20代後半から肩こりを感じるようになり、35才ごろより背中の張りまで出るようになる。

    夜寝ている時に、大胸筋の凝りで目が覚めるようになった。

    天候の悪い日、雨の前に状態が悪くなっていたが、最近ではそれほど影響を受けないようになってきた。

    肩こりがひどくなってくると、頭痛も出てきて、気持ち悪くなる。

    治療

    週に一回のペースで治療をスタート。

    頸椎の問題、椎骨脳底動脈の問題、瘀血の問題、菱形筋に問題があり、それに対する治療をおこなった。

    使用したツボは、三陰交 陰陵泉 四瀆 生辺 膏肓 崑崙 天柱 風池 etc

    経過

    一回目の治療後、10→4程度に軽減。今日は6~7に戻った。

    三回目の治療後、全体的には大丈夫な状態。昨日はやや肩が張っていた。

    夏は体調をくずしやすく、頭痛、手の震えがでることがある。

    四回目の治療時、円形脱毛症の相談を受け、その治療も加える。

    ※症状が改善してきたため、ここから二週に一回の治療ペースに変更。

    その後二ヶ月間、四回の治療をおこない、症状安定しているので略治として終了となる。

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    半年後に、突発性難聴になり発症一週間後に来院。

    病院でステロイド治療を受けている。

    週一回の治療で合計三回の治療で、耳の問題は無くなり略治として終了。

    治療のふりかえり

    この患者さんは、大成堂に通院されていた職場の同僚に紹介されて来院された方でした。

    肩こりがひどく、頭痛にまで発展することもありました。

    治療の経過中に、上司がストレスとなり、円形脱毛症になってしまいます。

    そのため、その治療も同時に行っていきました。

    ストレスを受けると体に出やすい状況で、後に突発性難聴にもなってしまいました。

    肩こり、円形脱毛症、突発性難聴とも、ストレスが原因で起こりうる症状です。

    東洋医学では「肝」の問題になってきます。

    ストレスによって「肝」の働きに影響が及ぶと「気」のめぐりが悪くなります。

    「気」のめぐりが悪くなると「血」のめぐりも悪くなり、「血余」と呼ばれる髪に栄養が行かず脱毛してしまいます。

    突発性難聴は、ウイルスの感染と血流障害が原因と西洋医学的には考えられていますが、東洋医学からも「血」のめぐりが悪いことで発症すると考えます。

    以上から、東洋医学的な考えでは、気血をめぐらせることで、三つの違った症状が一つの治療方針で改善させることができたわけです。

  • 【改善事例】もうヘルニアを原因にしないでください。首が痛くて動かせない作家の40代女性

    患者

    49歳 女性 群馬県 伊勢崎市

    初診

    平成28年11月

    主訴

    首が痛くて顔を上に向けない 左右に回せない 首肩背中のはり

    症状

    3日前より首の痛みを強く感じて、上を向けない。

    朝起きた時に、「あれ?」という感じで、それから痛みが強く感じるようになった。

    痛みの起きる3日前にご主人の三回忌があり、ずっと気がはっていた。

    2年前にご主人が亡くなる、その少し前にも同じような体の状態になったことがある。

    今年の夏に背中の痛みを感じ、整形外科を受診し胸椎ヘルニアと言われ、リリカを出された。

    また腰椎椎間板がすり減っていると言われた。

    パソコン、スマホの使用時間が多い。ストレスも感じていた。

    児童書の物語をパソコンで創作するので、首、肩、腕が重いと辛い。

    小さいころ突発性難聴で鍼治療の経験がある。

    治療

    週に一回のペースで治療をスタート。

    頸椎の問題、瘀血の問題、副腎疲労、僧帽筋に問題があり、それに対する治療をおこなった。

    使用したツボは、陰陵泉 四瀆 中脘 中封 照海 肩背部の阿是穴 etc

    経過

    一回目の治療直後、首がスムーズに動くようになる。10→2程度に軽減。

    まだ肩甲間部の所が固くて、つまる感じがある。

    二回目の治療後、週末に風邪気味全体的には大丈夫な状態。昨日はやや肩が張っていた。

    夏は体調をくずしやすく、頭痛、手の震えがでることがある。

    四回目の治療時、円形脱毛症の相談を受け、その治療も加える。

    ※症状が改善してきたため、ここから二週に一回の治療ペースに変更。

    その後二ヶ月間、四回の治療をおこない、症状安定しているので略治として終了となる。

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    半年後に、突発性難聴になり発症一週間後に来院。

    病院でステロイド治療を受けている。

    週一回の治療で合計三回の治療で、耳の問題は無くなり略治として終了。

    治療のふりかえり

    この患者さんは、大成堂に通院されていた職場の同僚に紹介されて来院された方でした。

    肩こりがひどく、頭痛にまで発展することもありました。

    治療の経過中に、上司がストレスとなり、円形脱毛症になってしまいます。

    そのため、その治療も同時に行っていきました。

    ストレスを受けると体に出やすい状況で、後に突発性難聴にもなってしまいました。

    肩こり、円形脱毛症、突発性難聴とも、ストレスが原因で起こりうる症状です。

    東洋医学では「肝」の問題になってきます。

    ストレスによって「肝」の働きに影響が及ぶと「気」のめぐりが悪くなります。

    「気」のめぐりが悪くなると「血」のめぐりも悪くなり、「血余」と呼ばれる髪に栄養が行かず脱毛してしまいます。

    突発性難聴は、ウイルスの感染と血流障害が原因と西洋医学的には考えられていますが、東洋医学からも「血」のめぐりが悪いことで発症すると考えます。

    以上から、東洋医学的な考えでは、気血をめぐらせることで、三つの違った症状が一つの治療方針で改善させることができたわけです。

  • 【改善事例】中学生の時から繰り返すぐるぐる回るめまい、耳鳴りがつづく先天性難聴の20代女性

    患者

    29歳 女性 群馬県 太田市

    初診

    平成28年9月

    主訴

    ぐるぐる回るめまい 耳鳴り

    症状

    先天性難聴あり。

    お母さんと一緒に来院。問診時のコミュニケーションは、こちらの話す言葉は口の動きで理解できる程度で、上手く理解できない時はお母さんが助け舟を出す状況。

    中学生の時に、グルグルとフワフワのめまい、耳鳴りが出現した。

    その時は服薬で治まった。

    それから半年に一回繰り返してめまい、耳鳴りが出るようになる。

    今回は、10日前に三日間グルグルめまいが出現。

    三日間で治まってからは、耳鳴りとフワフワめまいがずっと続いていて現在会社を休んでいる。

    三ヶ月間仕事を休みしっかりと治したいと思い、大成堂に来院された。

    食欲低下。

    便通は一日一回。

    スノボ、スキーをしていてむち打ちになった事は何度もある。

    治療

    週に一回のペースで治療をスタート。

    脈は沈弱やや緊で、エネルギーが弱い状態の上にストレスがかかっている状態が見受けられた。

    また、頸椎の問題、椎骨脳底動脈の問題、瘀血の問題、扁桃弱体の問題が見受けられたので、それに対する治療をおこなっていった。

    使用したツボは、陰陵泉 四瀆 築賓 曲池 紹介 崑崙 翳明 難聴点 etc

    経過

    一回目の治療後、当日は調子良かったが、次の日にめまいが出現し、嘔吐、耳鳴り。

    それからずっとめまいも出ている。

    二回目の治療後、めまいは無かった。耳鳴りは10→8に軽減した。

    肩こりが以前よりも楽になった。

    三回目の治療後、めまいは無くなった。出ていない。耳鳴りは10→4に軽減。

    肩ははりを感じる程度。

    四回目の治療後、めまいは出ていない。耳鳴りが一日あったがその後は無かった。

    五回目の治療後、めまい出ていない。耳鳴りも出ていない。

    来週から仕事に復帰することになり、略治として治療終了。

    なぜ首を治療することでめまいが改善するのか?

            

    この患者さんは先天性の難聴で、初回はお母さんと一緒に来院されました。

    最初にお話しを伺って行く時に、こちらからの話は口の動きを読むいわゆる読唇術で理解をし、それで分からない場合に、お母さんが助け舟をだすというコミュニケーションでした。

    この患者さんのめまいと耳鳴りは、話を伺っていく中で難聴とは関係がないと判断しました。

    スキーやスノーボードの経験があり、よく転んでいたそうです。

    むち打ち的に首に衝撃を受けると、その時は治ったかのように思えても、頸椎に問題が潜在的に残る場合があります。

    めまいの原因として多いのは、耳よりも首です。

    頸椎に問題が存在するようになると、頸椎の周りの筋肉にトリガーポイントという組織ができます。

    そして、頸椎を通って脳に入っていく動脈である椎骨脳底動脈の血液循環に影響がでてきます。

    そうするとめまいがおこります。

    そのため、トリガーポイントを緩め、椎骨脳底動脈の循環を良くすることでめまいが改善されるのです。

    これは、西洋医学では見落とされているめまい発生のメカニズムなので、多くのめまい難民が生れてしまっています。

    めまい程多くはありませんが、耳鳴りに関しても、耳周囲のトリガーポイントと、耳への血液循環の問題でおこる場合があります。

    この患者さんは、そのケースに当てはまったようで、めまい、耳鳴りともに全6回の治療で略治となりました。

    総括

    首を治療することで改善できるめまいや耳鳴りの人は、実は多くいます。

    西洋医学では見落とされてしまうところなので、めまい難民といわれる方が非常に多くいるのも事実です。

    首を治療することで改善できるのに、それを知らないことで治る機会をのがしているとしたら非常にもったいないことです。

    あなたのめまいも首が原因かもしれません。

  • 【改善事例】子宮内膜症で生理痛、PMS(月経前症候群)が辛く、会社にも行けなくなってしまう30代女性。そして妊娠へ・・・

    患者

    30歳 女性 群馬県 太田市

    初診

    平成28年9月

    主訴

    生理痛 PMS(月経前症候群)

    症状

    初潮の時から生理痛を感じていた。

    高校で部活でバスケをしていた時は比較的楽だったが、高校卒業後からまた生理痛がひどくなった。

    生理の1日目と2日目が辛く、会社にも行けず、家事もままならない程の状態。

    2年前に子宮内膜症の手術をして、子宮周りの癒着は取り除いたが、大腸周りは婦人科の範囲ではないとのことで、その部分は手つかずだった。

    生理時に便が動く時に痛みが強くなる。普段も排便時に痛みを感じるが、生理の時ほどではない。

    PMSは、生理前に頭痛、肩こり、腰痛、イライラがある。

    治療

    週に一回のペースで骨盤循環鍼灸による治療をスタート。

    脈細緊数で、交感神経優位、ストレスフルの状態が示唆された。右関脈が弱く胃腸の弱さが見受けられた。

    腹部をみると、瘀血の問題、骨盤内血流の問題、副腎疲労がみられ、また椎骨脳底動脈の問題もあったため、それらに対する治療をおこなった。

    特に瘀血、とりわけ骨盤内の血流を改善することが、生理関連の症状には重要になってくる。

    使用したツボは、陰陵泉 四瀆 復溜 陰谷 中封 次髎 梨状 崑崙 天柱 風池 etc

    経過

    四回目の治療後、治療をスタートして始めての生理が来た。

    生理痛は、先月よりも軽減した。

    生理前のイライラはなかった。

    生理前の痛み、生理時の痛みともに10→8~6程度に軽減した。

    生理後の便秘がなかった。

    肩こりもなかった。

    五回目の治療後、便秘が大幅に改善し、現在は毎日出ているとのことだった。

    八回目の治療後、二回目の生理が来た。

    痛みは10→5程度に。以前は突き刺されるような痛みだったが、今回は違和感、重い感じだった。

    生理前にはイライラ、眠気、肩こりが少し出た。また便が出なかった。

    十回目の治療、生理が終わったあたりから便は出たり出なかったりという状態。

    十二回目の治療、便通は大分良くなり、毎日出ている。

    生理予定日だが、まだ来ていない。

    (実はこの時、妊娠していた)

    治療の振り返り

    この患者さん、最後の治療の後に次回の予約もされて帰りましたが、予約日の前日に熱発のためにキャンセルとなりました。年末だったので、そのまま年越しをしました。

    年が明けて、20日を過ぎてもご連絡がないので、お伺いのLINEを送ってみたところ、妊娠が分かったとのことでした。

    妊活を積極的にしていたわけでもなく、生理痛の改善を目的で大成堂に来院されたわけですが、思いもよらず妊娠もできて非常に喜ばれていました。

    私も非常に嬉しく思いました。

    骨盤循環鍼灸は、瘀血(おけつ)を取りのぞき、骨盤内の血流を改善するものです。

    女性の骨盤内には子宮と卵巣があるので、ここの血流が改善されると、生理痛の改善に良いのはもちろん、女性ホルモンのバランスも改善されます。

    大成堂では、不妊専門に治療をすることはありません。

    しかし、骨盤の血流の循環を改善することは、例えていうと畑の土を耕すようなものです。

    いくら種をまいても、良い土になっていなかったら芽は出ないものです。

    生理痛を目的にしていたにもかかわらず、骨盤循環鍼灸で土を耕し、芽が出やすい環境にしてあげたことで妊娠することができたわけです。

  • 慢性扁桃腺炎で月に一度は必ず熱発してしまう桐生市の男の子の改善までの経緯

    患者

    8歳 男性 群馬県 桐生市

    初診

    平成28年11月

    主訴

    扁桃腺炎

    症状

    赤ちゃんの時からいびきを良くしていた。

    病院では摘出するまでもないとは言われている。

    月に一回は喉カゼをひいて、熱発する。

    中耳炎に繰り返しなる。

    治療

    扁桃腺にはお灸が効果的であるため、扁桃腺強化のお灸のみ(せんねん灸)で治療をおこなった。

    使用したツボは、大椎 曲池 天牖

    経過

    二回当院でのお灸をして、その後は自宅でのお灸を続けてもらった。

    治療のふりかえり

    この患者さんは、大成堂の裏メニューである、風邪の一年灸を毎年受けに来院される患者さんのお知り合いのお子さんでした。

    風邪の一年灸は、直接肌にモグサをのせてお灸をする、昔ながらの熱いお灸です。

    8歳の子に、それを行うのは酷だと思い、効果的には弱くなってしまいますが、せんねん灸でセルフ灸も頑張ってもらう方針にしました。

    二回の治療のあと、ぱったりと来院されなくなっていました。

    どうしたかと気になっていましたが、その後に風邪の一年灸を受けに来院された患者さんにお話しを伺うことができました。

    熱は出なくなったとのことでしたが、扁桃腺の腫れがひかないため、結局手術をすることになったとのことでした。

    扁桃腺の場合、ある程度までの腫れならお灸でひいていくのですが、一定以上になってしまうと簡単にひかなくなってしまうので、手術をしてしまう方が早い場合があります。

    他にも、同様に大きな扁桃腺の腫れの患者さんが手術に至り、術後のケアとしてお灸治療に通われているケースがあります。

    一番良いのは、扁桃腺が弱い、腫れやすい、風邪をひくと喉から、などのような状態の時に、しっかりとお灸をしていくことです。

    火事も、ボヤの時が一番消火しやすいものです。

    大火事になってしまっては、そう簡単には鎮火できません。

    早め早めの対処が一番ですね。

    風邪の一年灸を含めた、大成堂裏メニューは⇒こちら

  • 【改善事例】足首ねんざが治りきらない全国大会をねらう14歳のサッカー少年。

    患者

    14歳 男性 群馬県 伊勢崎市

    初診

    平成27年10月

    主訴

    足首ねんざの後遺症 脚のコンディショニング調整

    症状

    20代後半から肩こりを感じるようになり、35才ごろより背中の張りまで出るようになる。

    夜寝ている時に、大胸筋の凝りで目が覚めるようになった。

    天候の悪い日、雨の前に状態が悪くなっていたが、最近ではそれほど影響を受けないようになってきた。

    肩こりがひどくなってくると、頭痛も出てきて、気持ち悪くなる。

    治療

    週に一回のペースで治療をスタート。

    頸椎の問題、椎骨脳底動脈の問題、瘀血の問題、菱形筋に問題があり、それに対する治療をおこなった。

    使用したツボは、三陰交 陰陵泉 四瀆 生辺 膏肓 崑崙 天柱 風池 etc

    経過

    一回目の治療後、10→4程度に軽減。今日は6~7に戻った。

    三回目の治療後、全体的には大丈夫な状態。昨日はやや肩が張っていた。

    夏は体調をくずしやすく、頭痛、手の震えがでることがある。

    四回目の治療時、円形脱毛症の相談を受け、その治療も加える。

    ※症状が改善してきたため、ここから二週に一回の治療ペースに変更。

    その後二ヶ月間、四回の治療をおこない、症状安定しているので略治として終了となる。

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    半年後に、突発性難聴になり発症一週間後に来院。

    病院でステロイド治療を受けている。

    週一回の治療で合計三回の治療で、耳の問題は無くなり略治として終了。

    治療のふりかえり

    この患者さんは、大成堂に通院されていた職場の同僚に紹介されて来院された方でした。

    肩こりがひどく、頭痛にまで発展することもありました。

    治療の経過中に、上司がストレスとなり、円形脱毛症になってしまいます。

    そのため、その治療も同時に行っていきました。

    ストレスを受けると体に出やすい状況で、後に突発性難聴にもなってしまいました。

    肩こり、円形脱毛症、突発性難聴とも、ストレスが原因で起こりうる症状です。

    東洋医学では「肝」の問題になってきます。

    ストレスによって「肝」の働きに影響が及ぶと「気」のめぐりが悪くなります。

    「気」のめぐりが悪くなると「血」のめぐりも悪くなり、「血余」と呼ばれる髪に栄養が行かず脱毛してしまいます。

    突発性難聴は、ウイルスの感染と血流障害が原因と西洋医学的には考えられていますが、東洋医学からも「血」のめぐりが悪いことで発症すると考えます。

    以上から、東洋医学的な考えでは、気血をめぐらせることで、三つの違った症状が一つの治療方針で改善させることができたわけです。

  • 【改善事例】肩こりで夜中に目が覚めてしまう40代女性。その後突発性難聴で最来院。

    患者

    44歳 女性 群馬県 伊勢崎市

    初診

    平成25年7月

    主訴

    肩や背中のはり 円形脱毛症 突発性難聴

    症状

    20代後半から肩こりを感じるようになり、35才ごろより背中の張りまで出るようになる。

    夜寝ている時に、大胸筋の凝りで目が覚めるようになった。

    天候の悪い日、雨の前に状態が悪くなっていたが、最近ではそれほど影響を受けないようになってきた。

    肩こりがひどくなってくると、頭痛も出てきて、気持ち悪くなる。

    治療

    週に一回のペースで治療をスタート。

    頸椎の問題、椎骨脳底動脈の問題、瘀血の問題、菱形筋に問題があり、それに対する治療をおこなった。

    使用したツボは、三陰交 陰陵泉 四瀆 生辺 膏肓 崑崙 天柱 風池 etc

    経過

    一回目の治療後、10→4程度に軽減。今日は6~7に戻った。

    三回目の治療後、全体的には大丈夫な状態。昨日はやや肩が張っていた。

    夏は体調をくずしやすく、頭痛、手の震えがでることがある。

    四回目の治療時、円形脱毛症の相談を受け、その治療も加える。

    ※症状が改善してきたため、ここから二週に一回の治療ペースに変更。

    その後二ヶ月間、四回の治療をおこない、症状安定しているので略治として終了となる。

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    半年後に、突発性難聴になり発症一週間後に来院。

    病院でステロイド治療を受けている。

    週一回の治療で合計三回の治療で、耳の問題は無くなり略治として終了。

    治療のふりかえり

    この患者さんは、大成堂に通院されていた職場の同僚に紹介されて来院された方でした。

    肩こりがひどく、頭痛にまで発展することもありました。

    治療の経過中に、上司がストレスとなり、円形脱毛症になってしまいます。

    そのため、その治療も同時に行っていきました。

    ストレスを受けると体に出やすい状況で、後に突発性難聴にもなってしまいました。

    肩こり、円形脱毛症、突発性難聴とも、ストレスが原因で起こりうる症状です。

    東洋医学では「肝」の問題になってきます。

    ストレスによって「肝」の働きに影響が及ぶと「気」のめぐりが悪くなります。

    「気」のめぐりが悪くなると「血」のめぐりも悪くなり、「血余」と呼ばれる髪に栄養が行かず脱毛してしまいます。

    突発性難聴は、ウイルスの感染と血流障害が原因と西洋医学的には考えられていますが、東洋医学からも「血」のめぐりが悪いことで発症すると考えます。

    以上から、東洋医学的な考えでは、気血をめぐらせることで、三つの違った症状が一つの治療方針で改善させることができたわけです。

  • 【改善事例】胃カメラで食道にバレット粘膜の疑いある異物が見つかった60代歯科医師の男性

    患者

    65歳 男性 群馬県 前橋市

    初診

    平成21年3月

    主訴

    自覚症状はないが、胃カメラの検診でバレット粘膜の疑いが見つかったので、次の検査までに免疫力を高めたい。

    症状

    10日前に病院で胃カメラの検査を受けたところ、食道に異物が見つかった。

    バレット粘膜の疑いで、1ヶ月後に結果が出ることになっている。

    本来バレット粘膜は胃に近いところにできやすいのだが、喉頭近くに発見されている。

    以前、妻の父が癌になり、刺絡療法で癌が小さくなり、その後放射線療法をして完治したことがある。

    このため、今回は症状に対してではなく、免疫力を上げたいと考えての受診。

    夜間尿1、2回。今のところ前立腺の異常はない。

    お酒はビール350ml缶1or2本。焼酎少々。 ※今は控えている。

    睡眠時無呼吸症候群。

    半年前より疲れると嗄声が出る。

    治療

    月に二~四回のペースで治療。

    瘀血の問題、免疫強化に対する治療を中心におこなった。

    使用したツボは、中封 尺沢 曲池 照海 足三里 天牖 大椎 etc

    経過

    一ヶ月後バレット粘膜と検査結果が出る。一年後に再検査を受けることに。

    その後、一年間同様の治療を継続した。

    途中途中で、目の症状や膝の不調に対して治療も加えていった。

    一年後の検査では、バレット粘膜が消失。

    更に半年間、念のために治療を継続し、問題ない事を確認し治療を終了。

    治療のふりかえり

    バレット粘膜(バレット食道)は、逆流性食道炎が原因で発生すると考えられている前ガン状態の病変で、ガン化するリスクが高いと言われています。

    この患者さんは、親戚が東洋医学の手段でガンを縮小させたことを知っていたため、発見されたバレット粘膜がガン化するのを予防するために鍼灸を求めてきました。

    歯科医師でありながら、東洋医学に対する考えは柔軟で、まじめに通院をされていました。

    一年経ったところで再検査をしたところ、バレット粘膜が消失していました。

    基本的に発生したバレット粘膜が消失することは無いので、病院でも騒ぎになったとのことでした。

    更に半年経ち、更に検査をしたときにも問題ない状態だったため、略治として治療を終了しました。

    鍼灸でガンが治る?

    大成堂では、基本的に鍼灸でガンが治るという立場は取っていません。

    鍼灸によって免疫力が高まることで、ガンの状態が良い方向に向かうことは考えられますが、鍼灸単独でガンが治るところまでいくことはほとんどないと思われます。

    西洋医学、漢方、またその他のさまざまな療法も一緒に活用していくことが一番だと考えます。

  • 【改善事例】10年以上前からの手足のほてり、不眠に悩む夜勤勤務の40代男性

    患者

    42歳 男性 群馬県 伊勢崎市

    初診

    平成25年12月

    主訴

    手足の火照り 不眠 膝がだるく力が入らない

    症状

    昔は手足が冷えていたが、気づいたら火照るように。もう10年以上になる。

    以前は冬は大丈夫だったのが、最近は冬も火照るようになる。

    皮膚科、整形外科で診察を受けたことがあるが、特に異常は見つからなかった。

    不眠:だいたい2、3時間で目が覚めて、その後は寝付けない。日中は昼食後に眠くなる。

    膝がだるく、力が入らない。

    食欲正常。便通良。

    治療

    週に一回のペースで治療をスタート。

    手足の火照り、膝がだるいなど腎の弱り(腎陰虚:漢方では六味地黄丸が適応)が示唆された。

    昼勤と夜勤を一週間ごと交代勤務をしているため、睡眠に問題があり不眠も起こしているため、腎に影響が起こったと考えられる。

    このため、腎の弱りを強めること(補腎陰)を主に治療をおこない、併せて瘀血の問題もあるためそれに対する治療もおこなった。

    使用したツボは、中封 照海 兪府 膈兪 脾兪 腎兪 百会 etc

    経過

    一回目の治療後、当日はよく眠れた。

    二回目の治療後、やはり当日は良く眠れた。背中の緊張が緩んで来た。

    三回目の治療後、眠くて眠くてすごかった。当日は火照りも軽減した。

    四回目の治療後、最近よく眠れるようになった。寝つきが良く、朝の寝起きも良い。手足の火照りは不変。

    その後も同様の治療を継続、睡眠は良い状態が続いているが、火照りに関しては一進一退だった。

    一ヶ月経過して、それまで毎日だった火照りが、一週間に二回ほど感じる程度になったが、季節が春に入って気温が高くなってきたら、また火照りがぶり返してきてしまった。

    ここで現況を打開するために、どうしたものかと考えたのですが、火照りに加えてしびれもあるという訴えに着目し、しびれの治療も加えた。

    新しく加えたツボは、上仙、梨状、坐骨、足心。

    この治療を加えた一回目の治療後、二日ほど調子よく火照りが楽だった。

    三回目の治療後、火照りは一日あっただけだった。

    五回目の治療後、火照りは一日あっただけだった。

    その後、火照りはほとんど感じない状態に、それと交代して大腿、下腿、足底の痛みを訴えるようになる。

    それも同様の治療を継続していくことで、スムーズに改善していった。

    ほとんど問題ない状態になり、メンテナンス治療に移行していたが、仕事の転勤で治療は中断となった。

    治療のふりかえり

    この患者さんは、足の火照りを一番の悩みとして訴えていました。

    上記にもありますが、東洋医学では腎陰虚という体の状態の時に火照りが出てきます。

    この腎陰虚を改善するのは簡単ではないので、火照りがどれほど改善していくか完璧には分からない状態での治療スタートでした。

    睡眠の問題は最初の治療から効果がみられ、スムーズに改善していきましたが、火照りは少し良いかと思ったら、またもとに戻るような状況を繰り返していました。

    転帰になったのは、坐骨神経の問題に着目してからでした。

    火照りとともに、しびれを感じると言う訴えから、坐骨神経を解放するための梨状筋治療を加えてから、火照りが一気に改善傾向に向かいました。

    また、足底のツボ「足心」に直接灸をおこないました。

    一般的には熱がある場合は冷やすことがセオリーなのですが、逆説的に熱を加えることで熱を発散させる高等テクニックになります。一歩間違うと、更に火照りが強くなる危険性もあるものです。

    この二つの要素を加えることで、長年の火照りが速やかに改善していったのでした。

     

  • 【改善事例】歩行困難、排尿困難などの症状がある多系統萎縮症に悩む70代女性

    患者

    76歳 女性 群馬県 みどり市

    初診

    平成24年11月

    主訴

    歩行困難 排尿困難 ろれつが回らない

    症状

    5年ほど前より、歩行がおかしくなった。

    昨年9月に脊髄小脳変性症と診断される。

    今年8月に多系統萎縮症と診断される。

    現在、歩行困難、ろれつが回らない、オシッコの出が悪い等が日常生活上での問題となっている。

    先月、磁力治療を15回受け、ろれつ、歩行、書字が少し改善した。

    3年前に硬膜下血腫になっている。

    50代からシルバー太極拳ずっと続けていたが、今は辞めてしまった。

    治療

    週に一回のペースで治療をスタート。

    脳の血流を高めるために頭皮鍼と、脳へ行く椎骨脳底動脈の血流をあげる治療をメインにおこなった。

    頭皮鍼は、脳の病気全般で良く使われる方法で、中国ではポピュラーな治療法である。

    椎骨脳底動脈は、心臓からスタートした血流が首の骨の中を通って脳に入っていく重要な通り道で、ここの血流を高めることは脳への血流を高めることにつながるものである。

    使用したツボは、足三里 解谿 中脘 陰谷 曲泉 四瀆 頭皮鍼 崑崙 瘂門 天柱 etc

    経過

    一回目の治療後、おしっこの出が良かった気がするとのこと。

    歩いている時に膝がガクッとなりそうでフラフラした。磁気治療をした時もガクッとなったことがあった。

    ※二回目の治療中にトイレに行き、オシッコが良く出た。

    二回目の治療後、膝のガクッとすることは無かった。

    三回目の治療後、かけ足ができたとのことで、非常に喜んでいた。また、かかりつけの内科医に歩き方がよくなったと言われたとのこと。

    四回目の治療後、一時期ろれつが良くなっていた。

    五回目の治療後、尿の勢いが良い。尿の出るまでの時間が短くなった。

    その後も同様のペースで治療を十回まで継続。

    尿の状態は依然として良い。歩行は披露した時にスムースに足が出ない時がある。という状態だった。

    訪問リハビリを受けるようになり、患者宅から当院が遠いこともあり、訪問リハビリに集中して受けることにしたため、治療はいったん終了となった。

    治療のふりかえり

    多系統萎縮症は比較的進行の早い難病と言われていますが、この患者さんはそれほど進行が早くはない状況でした。

    典型的な歩行困難や、構語障害とともに、排尿困難にも悩まされていました。

    今までの経験上、歩行困難や構語障害に対しては一定の効果をあげられていましたが、排尿困難に対してはどれほど効果があるか分かりませんでした。

    しかし、実際に治療を開始していくと、排尿困難に対する効果が一番現れました。

    一回目の治療から、排尿困難の改善がみられ、治療中にもトイレに行くことが何度かある程でした。

    歩行困難、構語障害に対しても効果が見られていましたが、最終的には治療中断となってしまいました。

    これは脊髄小脳変性症もふくめ進行性の難病の継続治療の難しさが如実に表れています。

    進行性の難病であるので、最低でも進行を遅らせる、できれば進行を止めるか元に戻すことができればという目標で治療を継続していきます。

    最初は、症状の改善が明確に感じられやすいので、治療継続へのモチベーションも高くなるのですが、長期にわたって治療を続けて症状の進行が遅くなったり、止まっている場合、それは効果が出ていることになりますが、患者さんとしてはだんだんとマンネリ化してきてしまいます。

    そのため、最終的には治療を中断することになってしまうわけです。

    ここが進行性の難病を治療していく時の難しさになります。