カテゴリー: 改善事例

  • 【改善事例】長年の後頭部痛から、最近はめまいもでるようになってしまった40代男性

    患者

    44歳 男性 群馬県 伊勢崎市

    初診

    平成26年4月

    主訴

    頭痛 めまい

    症状

    1年前より、くらっとするめまいを感じていた。最初は毎日だったが、だんだん減って来て、今では月に一回程度。めまいの時は、何かにつかまっていないとダメなほど。

    脳神経外科で検査をしたが、特に異常は見つからなかった。耳鼻科では、聞こえが悪いと言われた。一時期は服薬もしていた。

    後頭部痛があってモヤモヤする感じがあり、首肩のこりも辛く、お酒飲み過ぎた翌日は立ち上がれないぐらい辛い時がある。

    仕事はパソコン作業と立ち仕事。2週間昼勤、1週間夜勤の交代勤務になっているので、睡眠は、昼勤の時は夜9時~朝4時、夜勤の時は朝7時~午後2時半が睡眠時間となっている。

    治療

    週に一回のペースで治療をスタート。

    頸椎の問題、椎骨脳底動脈の問題があり、それに対する治療をおこなった。

    使用したツボは、陰陵泉 四瀆 崑崙 天柱 風致 etc

    首の牽引も同時に行った。

    経過

    一回目の治療直後、10→5程度に。後頭部のモヤモヤは無くなった。めまいは出ていない。

    二回目の治療後、10→3程度に。調子良かった。めまいは出ていない。

    三回目の治療後、10→3~4程度に。モヤモヤが少しぶり返した。めまいは出ていない。

    四回目の治療後、、10→1~2程度。少しモヤモヤがあった。めまいは出ていない。

    五回目の治療後、10→1程度。調子良い。

    全六回の治療で、略治として治療を終了。

    治療のふりかえり

    この患者さんは、昼夜勤務のハードワーカ-で、パソコン作業と立ち仕事を半々程度行っていました。

    パソコン作業により、頚部の筋肉の硬直が誘発されたため、後頭部のモヤモヤ感が出現し、1年前からはその状態がピークに至ったのでめまいも出現してしまいました。

    病院での検査でも特に異常は見られず、一見重症のように見られましたが、治療を開始するととても速やかに改善していきました。

    こういったケースは非常に多く、病院でさまざまな検査をしても異常がみられないめまい、頭痛が首を治療していくことで、速やかに改善していきました。

    この事実は、多くの人に知ってもらいたい事実なのです。

  • 【改善事例】むちうち、異常発汗が一年近く治らない整形外科勤務の看護師30代女性

    患者

    42歳 女性 群馬県 伊勢崎市

    初診

    平成22年4月

    主訴

    頚部のはり感 異常発汗

    症状

    昨年の夏、平成21年7月に交通事故に遭い全身打撲、肋骨骨折となるが入院はしなかった。すぐにむち打ちの症状も出現。

    一日のうち、4~5回首が強くはってきて、顔などに発汗する。上肢がはってくることもあり、それとともに上肢に発汗することもあり、寝ている時にも出現することがある。

    冬の間は発汗は気にならなかったが、気温が高くなってきてまた気になるようになる。

    事故の前には、体に問題は感じなかった。

    事故当時から現在まで、状態は不変。

    20年前にはバイク事故で左上腕にケガをしたことがある。

    治療

    10日に一回のペースで治療をスタート。

    頸椎の問題に加えて、斜角筋の問題、瘀血の問題、自律神経の問題があり、それらに対する治療をおこなった。

    使用したツボは、中封 太白 陰谷 曲泉 四瀆 陰陵泉 T4夾脊 崑崙 天柱

    経過

    一回目の治療後、肩は10→6程度に軽減。一週間を過ぎた頃より10→8まで戻った。

    斜角筋は緩んでいる。然谷の圧痛があり腎の弱さが目立つので、斜角筋の治療を無くし、腎に対する治療を加えた。

    二回目の治療後、左首から肩にかけて、もやもやはったような感じ。天気が悪いと調子が悪い。

    三回目の治療後、首は楽になって来た。10→3~4程度。

    汗は依然としてある。病院で、更年期ではと言われ血液検査をした。10日後に結果が分かる。両斜角筋の問題が復活しているので、それに対する治療を再開した。

    四回目の治療後、首10→2~3。汗が少なくなった。

    五回目の治療後、首、汗ともに良い状態。

    血液検査の結果は、更年期というほどの数値ではないとのことだった。

    治療のふりかえり

    この患者さんは、整形外科に勤務する看護師さんでした。

    むち打ちになってから一年近く経っているのに、状態が全く変わっていませんでした。勤務する整形外科で内服薬、シップ、電気で治療されていますが改善されていませんでした。

    また急に発汗するという症状もあり、むち打ちから自律神経の問題にまで進んでいることがうかがえました。

    年齢から、更年期の可能性も疑われましたが、血液検査の結果からそれは否定されました。

    女性ホルモンの値は問題ありませんでしたが、東洋医学的には腎の問題がうかがえました。

    腎は西洋医学の腎臓ではなく、腎臓に卵巣、副腎などの機能も加わった概念です。

    首の治療と、腎の治療を同時に行っていったことで、むち打ちのみならず、発汗の問題も改善することができました。

    この患者さんは、鍼灸治療のことは気になっていたのに、職場の整形外科でずっと治療をしていたので、鍼灸を受けるのを後回しにしてきてしまっていたことを後悔して「こんなことなら、もっと早く来れば良かった」と言っていました。

  • 【改善事例】首肩腰の痛みのために来院していたら、妊活もできてしまった30代女性

    患者

    32歳 女性 群馬県 伊勢崎市

    初診

    平成21年3月

    主訴

    首肩こり 腰痛

    症状

    2~3年前より、肩こり腰痛があって、一時的に痛みが強くなることはあったが、時間の経過とともに痛みは軽減していた。

    今回、2ヶ月前から痛みが出現し、時間が経過してもずっと痛みが軽減しない。

    以前、整形外科でなで肩だから、肩がこりやすいと言われたことがある。

    職場でパソコンを一日中使っている。近視で視力0,1。

    冷え症、寒がり。

    食欲、睡眠、便通問題ない。

    治療

    週に一回のペースで治療をスタート。

    頸椎の問題、椎骨脳底動脈の問題、瘀血の問題、扁桃弱体、腰方形筋と起立筋に問題があり、それに対する治療をおこなった。

    使用したツボは、中封 曲池 陰谷 曲泉 四瀆 志室 L4,5夾脊 屈伸 etc

    経過

    一回目の治療後、肩は10→4程度に軽減。腰は変わらなかった。

    治療後当日はだるくなった。

    二回目の治療後、ほとんど痛み無い。

    三回で略治として治療終了。

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    半年後、また同様の痛みを訴えて来院。

    一回目の治療後、変化は見られず。

    二回目の治療後も、少し軽くなったのみ。

    三回目の治療後、ほとんど気にならない状態に。

     

    全四回の治療で略治として治療を終了。

    四回目の治療時に、二人目の子供ができないという話になり、骨盤内の血流を高めるためのお灸をすると同時に印をつけて、自宅でお灸をするようにアドバイスをした。

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    四ヶ月後に来院。

    前回、妊活のお灸を教えてもらい自宅でお灸を開始したら、すぐに妊娠出来たとのことだった。

    現在妊娠10週。

    首こりとともにつわりも有って、体がだるく呼吸がしにくい。

    治療は免疫、筋緊張緩和、糖代謝、骨盤内血流に関係するツボを使った。

    一回目の治療後、10→3程度に軽減。

    二回目の治療後、ほぼ大丈夫な状態に。

    全二回の治療で略治として治療を終了。

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    10ヶ月後に来院。3ヶ月前に出産した。

    首から肩のこり、頭痛にまでなりそうな状態。

    今回も同様の治療を、全五回で略治として治療を終了。

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    1年後に同様の状態で最来院。

    全二回で略治として治療を終了。

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    3年後に同様の状態で最来院。

    全三回で略治として治療を終了。

    治療のふりかえり

    この患者さんは、首肩こりが毎回メインの症状として来院されていました。

    途中で一度、妊活の話になり、お灸でもできますとお伝えして、自宅でセルフ灸をしてもらったところ、すぐに妊娠をされてしまいました。

    その前にも、同様のケースがあったので、この患者さんにもおススメをしました。

    毎回の首肩こりをはじめとする諸症状は、数回で良くなって治療が終了となり、忘れたころにまた来院されるということを繰り返しています。

    直近では三年間が空いていますが、段々と治療の間隔が長くなってきているので、状態が良いのでしょう。

    前回の治療終了時から、一年程経っていますが、次はいつ来院されるのでしょうか。

  • 【改善事例】腰、肩関、大腿といろいろ体を痛めるゴルフ好きの社長60代男性

    患者

    61歳 男性 群馬県 邑楽郡

    初診

    平成21年7月

    主訴

    腰痛

    症状

    2週間前に草刈りでずっと中腰になって作業をしていて痛めた。

    日常生活には大きな支障はないが、常に痛みを感じていて、特に後屈、左回旋で強く痛みを感じる。

    左ふくらはぎが良くこむら返りを起こす。

    左上腕が、この1~2ヶ月ゴルフのスイングなどの動作時に痛みを感じるのでアイシングをしている。

    朝一時間の散歩している。

    加圧トレーニングを週に最低一回で、もう四年間している。

    軽い血圧の薬を服用で、血圧135~/90~。不整脈あり。

    中性脂肪を指摘されている。糖尿で、空腹時血糖121。

    食事が遅く、食べてすぐ寝てしまう。

    治療

    腰は、単純な筋筋膜性の腰痛だが、糖代謝の異常、瘀血の問題も存在しているため、あわせて治療していった。

    糖代謝の異常は、実は筋のトラブルの要因となり、瘀血は心臓血管のトラブルにも関連があるので、この患者さんの場合、重要度が高い。

    使用したツボは、中封 太白 陰陵泉 関門 郄門 屈伸 内環跳 L5夾脊 etc

    経過

    一回目の治療後、当日から2~3日後までは調子よく、その後だんだんもとに戻っていった。現在は10→7程度。現在は、後屈してもそれほど痛まない。

    二回目の治療後、かなり痛みが軽減していたが、しばらく来院できず(一ヶ月後)また痛みが強くなってきた。

    三回の治療でほとんど痛み無く、略治として一旦治療終了。

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    一年後、再び来院。

    1週間前から腰が重い。ゴルフをした次の日から出てきた。

    ゴルフをした次の日から痛みが出てきたことから、今回も単純な筋筋膜性腰痛と考えられる。

    治療は、一年前のと同様。

    一回目の治療後、10→5に軽減。

    二回目の治療後、最初は10→5から、現在は5→3に。

    三回目の治療後、だるさを感じる程度。

    四回目の治療後、ほぼ痛みは無くなった。

    全五回の治療で、略治として治療を終了。

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    半年後、今回は左太もも内転筋の痛みを訴えて再び来院。

    屋根に上って作業をして痛めた。

    また左肩の痛みがあり、ゴルフのスイングに影響がある。

    一週間に一回のペースでの治療。

    一回目の治療後、左内転筋の痛みは同じ程度、押しての痛みは軽くなっている。

    二回目の治療後、左内転筋は10→3程度に。左肩は10→8程度。

    四回目の治療後、左内転筋は日常生活では大丈夫。ストレッチで脚を大きく開いた時に、まだ伸びない感覚がある。左肩は、日常生活では10→3に、ゴルフのスイング時の痛みはまだ残っている。

    五回目の治療後、直後は非常に調子が良くなるが、その後徐々に悪くなってくる。

    六回目の治療後、左肩の状態は非常に良く10→1~2程度に。

    風邪をひいて来院できず、一ヶ月後に最来院。

    間が空いたら、左肩の状態がやや後退した。

    以後も、週一回のペースで三ヶ月間来院。

    左内転筋、左肩ともに、痛みもほぼなくなり、ゴルフにも支障がなくなったため、略治として治療を終了。

    治療のふりかえり

    この患者さんは、循環器系の問題、消化器系の問題、代謝系の問題と、いろいろと内臓の問題を持っていましたが、最初の主訴の腰痛は、それら内臓の問題はダイレクトに関与しておらず、単純な筋肉のトラブルによる痛みでした。

    そのため、適切に筋を緩めることで、速やかに痛みは取れていきました。

    また、ゴルフを熱心にしているので、それによって腰、肩を痛めることがありましたが、その都度来院し、治療を受けることで改善しました。

    更に、ゴルフのパフォーマンスを高めるための治療も同時に行いました。

    スポーツのパフォーマンス向上に鍼灸は非常に有効です。

  • 【改善事例】3年前に脊椎を強打してから背中の痛みがずっと続く30代女性

    患者

    31歳 女性 群馬県 前橋市

    初診

    平成25年5月

    主訴

    背中の痛み 首肩こり 頭痛 

    症状

    3年前に背骨をテーブルの角にぶつけ、胸椎3番が陥没する。

    時間が経つにつれ、ぶつけた部分は良くなったものの、背中の痛み、肩のこりや痛みはずっと続いていて、最近は寝返りも打てない程になっている。

    ぶつける前までは、仕事でパソコンを使っているためやや背中がこるのを自覚する、という程度だった。

    全身が重く、気持ちも重い。

    睡眠が浅くて、物音ですぐに目が覚めてしまう。

    ある販売チェーン店の市場調査の仕事をしていて、ハイヒールで長く歩く事が多い。

    ミオナール、ロキソニン、ビタミンC 補中益気湯などを服用している。

    治療

    週に一回のペースで治療をスタート。

    胸椎の打撲自体は既に良くなっているのに強く痛みが残っている原因は、骨そのものにあるのではなくて周りの筋に問題があるため、その筋を緩めていくことをメインの目的として治療をした。

    また瘀血、糖代謝の問題もあったため、同時に治療をしていった。

    使用したツボは、中封 曲池 陰陵泉 四瀆 中脘 正栄 経渠 脊中 etc

    経過

    一回目の治療後、当日は眠気が強かった。次の日の朝は気持ちよく起きられた。

    二回目の治療後、背中の痛みは10→4程度だったが、今日は10→6~7になっている。

    三回目の治療後、背中の痛みは10→0にまでなり、肩こりがほとんどないくらいだった。今日は10→3。

    四回目の治療後、背中の痛みは今までで一番楽だった。今日は10→1~2程度。

    その後も、多少の背中の痛みのアップダウンはあるが基本的に楽な状態になっていた。

    同様のペースで来院し、計八回の治療を受けが時点で、仕事の関係上一旦通院を停止した。

    二ヶ月後に最来院。

    ずっと調子が良かったが、三日前より痛みが強くなったので最来院をしたとのことだった。

    同様の治療を、週に一回のペースで5回おこなった。

    また同様に状態がよくなり、略治として治療を終了とした。

    治療のふりかえり

    この患者さんは、初回の治療後に眠気が強くなりましたが、こらは比較的多くの患者さんに見られる現象です。筋肉を含め、凝り固まってしたった体が緩む過程で出てくる現象なので、特に心配されるようなこともありません。

    症状が非常にスムーズに楽になっていったケースでした。

    骨を打撲した結果、その骨の周りにトリガーポイントという、痛みを発生させる引き金になるポイントが筋中に発生すると、自然とそれが消滅することはほぼ無いので、長期にわたって痛みを感じることになってしまうわけです。

    このトリガーポイントに対しては、鍼が一番安全で効果のある手段となります。

    実際に鍼灸を受けた患者さんの声

    Q1:大成堂に来られた時、どのような症状がありましたか?

       数年前に脊椎を圧迫骨折してから背中の痛みやハリが
       続くようになり、首や肩のハリ、ひどくなると吐き気や頭痛
       などの症状もありました。

    Q2:今までその症状に対して、どのように対処していましたか?
       背中の痛みや首や肩のハリは整形外科でリハビリなどを
       していました。薬は湿布や痛み止めなどを処方されていました。

    Q3:大成堂に来院する前、どのような期待や不安がありましたか?
       私はインターネットで大成堂を知ったのですが、先生のブログを
       みて、「ここなら安心して行けるかも」と思ったので不安は
       ありませんでした。鍼灸で、痛みがハリが少しでもよくなればと
       と期待していました。

    Q4:実際に来院されてどうでしたか?
       先生が私の身体の症状をとても細かく聞いてくれて、
       コミュニケーションもとても大切にしてくれるので、
       安心して治療に通うことが出来ました。
       鍼は痛くないし、お灸もチリチリと熱いくらいでした。
       ツボの場所も教えてもらえるので、自宅でも手軽に
       お灸(せんねん灸)が出来ます。とてもありがたいです。

    Q5:大成堂の鍼灸治療を、どのような人に勧めたいですか?
       身体のいたみなど、少しでも不調なところがある人に
       すすめたいです。あと、今不調がなくても健康を維持したい方
       にもすすめたいです。(先生に教えられた東洋医学の
       ¨未病を治す¨です。)

    ※お客様の感想であり、効果効能を保障するものではありません。

  • 交通事故によりまぶたがあがらない症状に悩む伊勢崎市30代男性【改善事例】

    患者

    37歳 男性 群馬県 伊勢崎市

    初診

    平成17年3月24日

    主訴

    まぶたが挙がらない(眼瞼下垂)

    症状

    平成17年2月21日に、車を運転中に交通事故になり、左側頭部を強打する。

    外傷性くも膜下出血になって大学病院に一ヶ月入院した。

    言語障害や片麻痺などの症状が消失したので退院となったが、左動眼神経麻痺が残ったために眼科に通院加療をすることになった。

    眼科医は半年間経過観察して改善が認められない場合は、形成外科による手術療法を考えましょうと言われた。

    現在、ビタミンB12(メチコバール)を服用しているのみなので、他に積極的な治療をしたいという考えから、鍼灸治療の併用を希望して来院することになった。

    眼瞼は完全に閉じていて開眼できない。眼球は、上方、下方には全く動かせず、内方に微かに動かせるのみ。瞳孔は開いていて、典型的な動眼神経麻痺の状態だった。

    左側頭部と左眼瞼部に重みを感じる。左眼の周囲にわずかに浮腫がある。頭がボーッとなることがある。頭の回転が落ちている感じがする。

    治療

    週三回のペースで治療をスタート。

    動眼神経が支配する眼を動かす筋肉(上直筋、下直筋、内側直筋、上眼瞼挙筋)をダイレクトに刺激をする目的で、眼窩内刺鍼をおこなった。

    ※眼窩内刺鍼:眼球とそれを覆う骨のすき間に鍼を入れていく、高度な鍼のテクニック

    使用したツボは、上明 晴明 承泣 魚腰 太陽 合谷 臂臑 足三里 太衝 etc

    経過

    一回目の治療直後、わずかにまぶたが挙がっていた。

    十回目の治療後、眼球の上下の動きが少し出てきた。

    十三回目の治療(初回の治療から一ヶ月後)から、眼瞼部への棒灸による治療を加える。

    十五回目の治療から、漢方薬の併用を始める。

    桃仁、紅花、赤芍、川芎、黄耆、白朮、白芍、地竜、太子参、柴胡、甘草

    二十回目の治療後、眼球の上下の動きが大きくなっている。

    三十三回目の治療時、「以前に比べて鍼に刺される時の痛みを感じやすくなっている」とのこと。

    これは、麻痺をして鈍かった状態から、正常な知覚に近づいてきた証拠と思われる。

    三十八回目の治療時、一人で自転車に乗って来院した。

    四十八回目の治療時、眼科医に「オペの必要は無く快復が早い部類に入る」と言われたとのことだった。

    最終的には、合計で八十五回の治療で終了した。

    動眼神経麻痺に対して鍼灸ができること

    動眼神経麻痺で手術適応となっていない場合、ビタミンの投与だけで、あとは神経の再生を受け身で待つのみになります。

    そこに鍼灸治療が加わることで、

    眼球局所の血流を促し、一旦は麻痺状態となった動眼神経の再生を促進する可能性。

    神経が再生するまでの間、刺鍼による筋刺激により、筋の萎縮が防止できる可能性。

    積極的な治療法の無いこうした動眼神経麻痺に伴う眼瞼下垂状態に対し鍼灸治療を併用することは、患者さんの精神状態にも好影響を与えQOLを高めるとともに患者さん自身の内在性治癒力を高め神経機能回復を促す可能性。

    といったメリットが考えられるので、積極的に鍼灸を受けたほうがよいと言えます。

    実際に鍼灸を受けた患者さんの声

    交通事故により受傷して、はや3年の月日が経過しようとしています。

    現在に至るも、上下方向の複視及び瞳孔の散大がやや認められますが、おかげさまで歯科治療の現場への復帰、あるいは車の運転が可能となるに至りました。

    鍼灸治療を受診して実感したのは、神経系の治療(今回は外傷性の神経マヒですが)に大きな効果があるのではないかということです。鍼灸治療後の神経の活性化を実感したことは一度や二度ではありませんでした。

    このような経験をしたことで、疾病を治癒させるには西洋医学、東洋医学を併用することにより、よりよい方向性を見い出せるのではないかと思います。

    例えば、私の仕事では「親知らず」を抜歯後に、軽度の神経マヒを経験することがありますが、このような場合には薬剤投与のみならず鍼灸治療を併用するとよいのではないかと考えます。

    いずれにしても、現在の状態まで回復した要因の1つに鍼灸治療があると感じます。

    大成堂中医針灸院 院長 藤田先生には感謝に絶えません。

     

  • 【改善事例】20年来の脊髄小脳変性症に悩む50代女性

    患者

    59歳 女性 群馬県 安中市

    初診

    平成20年8月28日

    主訴

    歩行困難 ふらつき 

    症状

    20年前から。最初、美容院でふらついていることを指摘されて気がついた。また同時期に、しゃべりにくい、歯が浮いたような感じになるなどの症状も出るようになった。

    最初は病院に行って検査をしてもらっても原因がわからず、脳梗塞の薬が出されていたが、その後に脊髄小脳変性症と診断され、セレジストが処方されるようになった。

    まだその当時は、他人に気がつかれない程度の状態で、13年間は症状が進行することもなくほとんど変わる事がなく同じような状態が続いていた。

    7年前にそれまでの仕事を辞めて、新しい仕事に就いたころより歩行状態が悪くなりはじめ、またぐ動作がこわい、体重移動がスムーズにできないなど歩行困難の症状が出るようになった。

    現在の状態は、言葉がでにくい(ろれつが回らない)、眼振、キャップを指先でつかもうとすると落としてしまう。字が書きにくい、首と上半身の揺れ、ふらつき歩行(杖使用)

    東京の中医針灸院に一週間に二回通院して鍼灸治療を受けていたが、院が移動して通院時に歩かなければならない機会が増えてしまったこともあり、また、週二回東京まで行くことも大変になって来たので、群馬県で良い鍼灸院を探していた。

    治療

    週に一回のペースで治療をスタート。

    頸椎の問題があって、椎骨脳底動脈不全も認められた。

    脳への血流を改善していくことは、脳疾患に対しては大変重要である。

    椎骨脳底動脈が脳へ流入していく経路には、ダイレクトに小脳にコンタクトしているので、この血流をあげることは特に必要なことである。

    使用したツボは、中封 四瀆 陰谷 曲泉 上脘 中脘 下脘 頭皮鍼 攅竹 魚腰 etc

    経過

    四回目の治療時に、構語障害(言葉の出が遅い、ろれつが回らない)に対する治療も希望されたので、新たに人中、素髎、下顎のツボもくわえるようになる。

    五回目の治療後、大方の状態は大きく変わらないが、ここ最近背筋が伸びるようになって姿勢が良くなった。歩行時、足の蹴り方に力が入るようになった。

    七回目の治療後、歩くきやすく調子良い感じに、構語障害(言葉の出が遅い、ろれつが回らない)も、以前より良い感じになってきた。

    この後も、週一回のペースで3年間にわたり通院。

    脊髄小脳変性症の治療を継続しつつ、胃の調子の悪さ、疲労感、頭痛、気分の落ち込み、むせる等の訴えが出ると、その都度それらの症状にも対処していった。

    歩行困難は治療直後は良くなるが、その後もとに戻ってしまう、ことを繰り返していたが、長いスパンでも改善傾向を示していた。

    治療のふりかえり

    当院での初の脊髄小脳変性症の患者さんで、この方をきっかけに大成堂では脊髄小脳変性症の患者さんを治療する機会が増えました。

    約3年間通院をされていましたが、脊髄小脳変性症は進行性の病気ですので、長期の継続治療をが必要です。

    治療直後は歩行困難も構語障害(言葉の出が遅い、ろれつが回らない)も軽減し、その後もとに戻るということの繰り返しをしていましたが、長期のスパンでは改善傾向を示して、以前はできなかった動作が出来るようになったりしていました。

    娘さんがうつ病で、家庭に問題があり、そのことでこの患者さんもうつっぽくなってしまうことがあり、そういった時には症状も悪化していました。

    症状の進行を遅くする、できたらストップさせることを目標に治療を継続しましたが、改善傾向を示した症状もあり、治療としては成功だったと思われます。

    お一人で来院できないので、いつもご主人に車に乗せてもらってきていましたが、ご主人のお仕事の関係で乗せて来てもらえなくなってしまい、残念ながら治療終了となってしまいました。

    この患者さんのお蔭で、脊髄小脳変性症の治療に対する理解を深めることができました。

  • 【改善事例】内科、耳鼻科、カイロプラクティックでも改善しない、2年以上つづくめまいに悩む40代男性

    患者

    40歳 男性 群馬県 前橋市

    主訴

    めまい 首肩こり  

    症状

    2年前よりめまいが出るようになる。

    当時、運転で後ろを振り返る時に出るようになった。

    内科でMRIの検査をしても問題が見つからず、抗うつ剤を処方されたが効果は無かった。

    漢方(ツムラ39苓桂朮甘湯)、アデホスコーワで少し良い感じだった。

    耳鼻科での検査も問題なし。

    常に頭がボーッとして、首を速く動かすとクラっとする。左頚部の奥に違和感を感じる。

    一ヶ月前からカイロプラクティックに通っている。治療後は楽になるがまたもとに戻ってしまう。

    10年前に交通事故で、横を向いている時に追突され、左頚部に衝撃を受けた。その時も鍼治療をうけた。

    10年ほど前より血圧が高く(160/90)、7年前より降圧剤を服用している(140/85~90)。

    腎臓結石から腹膜炎になり手術を受けた。

    睡眠時無呼吸症候群。

    治療

    週に一回のペースで治療をスタート。

    頸椎の問題、椎骨脳底動脈不全、後頭下筋のトリガーポイント、瘀血の問題が認められ、それに対する治療をおこなった。

    使用したツボは、中封 陰谷 四瀆 曲泉 崑崙 後頭下筋トリガーポイントetc

    経過

    一回目の治療後、めまいは半分ぐらいに軽減。

    日によって夕方あたりにめまいが強くなる。

    二回目の治療後、めまいは10→4。

    朝起きる時や、夜にめまいが起こることがある。

    三回目の治療後、めまいは全快と同じ。

    疲れた時にめまいが出る。

    四回目の治療後、めまい10→3程度。

    五回目の治療後、めまいはほとんど無し。

    疲れた時に、首に少し違和感がある程度。

    その後も、週一回のペースで二ヶ月間同様の治療を継続する。

    めまいは10→ほぼ0で安定し、略治をして一旦治療終了する。

    これ以降も、調子が悪くなりめまいが出現した時に最来院。

    治療のふりかえり

    この患者さんのめまいの原因と思われるのは、10年前の交通事故です。

    患者さんは、左後頚部に衝撃を受けたと言っていましたが、それがきっかけで後頭下筋群にトリガーポイントが発生したものと考えられます。

    実際、この患者さんの後頚部にはかなりの硬さの筋硬結が触れられました。

    この筋硬結への治療が、めまい解消に速結していました。

    一旦、筋にトリガーポイントが発生すると、自然になくなることはほとんどありません。

    この場合、鍼が一番効果をあげやすい治療法となります。

    このため、この患者さんも速やかに改善したわけです。

  • 【改善事例】頭痛、めまい、肩こりに悩む働き過ぎの40代男性

    患者

    43歳 男性 群馬県 伊勢崎市

    主訴

    頭痛 めまい 肩こり  

    症状

    2ヶ月前より頭痛、めまいが出現。当時、18時間現場で仕事をぶっ続けていた。

    以前より、疲れると頭痛が出ていたが、睡眠をとれば回復できる状態だった。

    今回は、睡眠をとっても頭痛はずっと続いたままである。

    締め付けられるようで、うっ血しているような感じ。めまいは現在は落ち着いている。

    一週間前までは、自分の運転で車酔いしてしまうので、車の運転もできなかった。

    今週、やっと半径10㎞範囲内は行動できるようになった。

    安定剤服用で食欲がなんとか保てている状態。ベスト体重よりも5㎏減ってしまった。

    現在、仕事を休んでいる。

    治療

    週に一回のペースで治療をスタート。

    頸椎の問題、椎骨脳底動脈不全、副腎疲労、扁桃弱体が認められ、それに対する治療もおこなった。

    使用したツボは、陰陵泉 四瀆 曲池 中封 照海 崑崙 天柱 膏肓 etc

    経過

    一回目の治療後、頭痛は10→3.5。めまいも出ていない。

    ベストの体重から6㎏まで引き続き落ちてきているので、検査を勧めた。

    二回目の治療後、頭痛、めまい問題ない。

    血液検査の結果、異状なしだった。次は胃カメラを飲む予定。

    三回目の治療後、調子良い。肩甲骨周囲が張るぐらい。

    体重の減りは落ち着いている。胃カメラの結果は、慢性胃炎とのことだった。

    治療間隔を二週間に一回に伸ばす。

    四回目の治療後、調子良い。頭痛めまいは無い。

    仕事を週3日やり始めている。

    体重は横ばい。

    五回目の治療後、週4日で仕事をしている。やや頭痛が出た。

    調子が安定して良いので、治療間隔を月に一回に伸ばす

    六回目の治療後、週5日で仕事をしている。肩こり少しあり、頭痛ややあり。

    七回目の治療後、仕事フル、残業ありでも調子悪くない。時々肩がこるかな?程度。

    この後、月に一回のメンテナンス治療に移行。

    仕事がハードになると疲れが出てくるが、しっかりと睡眠をとれば元に戻れる状態。

    半年後、状態が良いので略治として治療終了した。

    治療のふりかえり

    この患者さんは、初回の治療で頭痛が激減し、その後もスムーズに状態が良くなっていきました。

    仕事のし過ぎ、過労が原因でした。

    パソコンの仕事なので、目を酷使し、また姿勢も悪いので頸椎、頸筋の負担が重なっていました。

    副腎疲労、扁桃弱体のサインも出ていて、単純に体を休めても休まらない状態になっていたので、積極的な休養とっていく必要がありました。

    積極的な休養とは、副交感神経を刺激して心身がリラックスするように持っていくことで実現できるものです。

    鍼灸によって頸筋を緩めて、副交感神経を刺激できたことが、非常に速やかに症状が改善していった要因と思われます。

  • 産後1か月後に顔面の帯状疱疹後神経痛になった伊勢崎市30代女性【改善事例】

    患者

    34歳 女性 群馬県 伊勢崎市

    主訴

    帯状疱疹後神経痛 めまい 背部痛  

    症状

    九ヶ月前に出産し、その一ヶ月後に帯状疱疹になる。

    皮膚科でゾビラックスを処方され、帯状疱疹は治ったが、その後神経痛が発生する。

    帯状疱疹発症から一ヶ月後よりペインクリニックに通院し、五苓散、リリカ、ノイロトロピンなどを服用してきている。

    現在、額の左側に、神経痛としての痛みというよりも、硬い・鉄板が入っているような感じ・まぶたが重いなどの感覚がある。

    その他の症状

    右耳のめまい感。

    出産前に新幹線に乗っている時に、ふわーっと右側だけめまいを感じ、それ以来ずっとその感覚がある。

    何かに集中している時は気にならないこともある。

    治療

    週に一回のペースで治療をスタート。

    頸椎の問題、椎骨脳底動脈不全が認められ、また経絡では陽明経、小陽経、太陽経に問題があるので、それに対する治療もおこなった。

    使用したツボは、陰谷 曲泉 内庭 崑崙 陰陵泉 四瀆 etc

    経過

    一回目の治療後、額の感覚は同じ。右耳のめまい感は軽減。

    二回目の治療後、額の感覚を忘れる時間が出てきた。

    三回目の治療後、額の感覚を忘れる時間が長くなってくる。右耳のめまい感も軽減。

    四回目の治療後、忘れる時間が更に長くなり、感覚の程度も軽減してきた。

    八回目の治療後、額の感覚はかなり薄くなってきた。

    右耳のめまい感、ふらつきは普通に生活している時は大丈夫。

    三ヶ月間、同様のペースで治療を継続した結果、疲労や寒さで額の違和感がやや強くなることがあるが、治療開始時の状態と比べれば非常に軽微になり、めまい感はほとんど無い状態になる。

    その後も、メンテナンスの意味も含めて月に二回の治療を三ヶ月、月に一回の治療を半年継続した。

    その経過で、ほぼ額の違和感もない状態になっていた。

    引っ越しで遠くに行くことになり、治療を終了とした。

    治療のふりかえり

    帯状疱疹後神経痛は難治性の痛みです。

    実際、高齢者や、発症してから長時間経っている場合は治りにくいことを経験しています。

    この患者さんは、三十代と若く、また発症してから時間も経っていなかったこともあり、スムーズに症状が改善していきました。

    右耳だけめまいというのは珍しい症状でしたが、耳につながる経絡に対しての治療で、こちらもスムーズに改善していきました。

    頸椎に問題があり、頸椎を流れる椎骨動脈の血流にも問題がありました。

    ここを改善させることを主目的として、プラス耳と額につながるツボを選び治療をしたことが功を奏しました。