カテゴリー: 改善事例

  • 【改善事例】瘀血が原因だった、大量の不正出血に悩む更年期のビジネスウーマン

    51歳 女性 埼玉県 熊谷市

    主訴

    不正出血 更年期

    症状

    三ヶ月前から不正出血がある。

    子宮筋腫があって、筋腫切除、分娩をした。

    その後から不正出血がはじまる。

    婦人科では、ホルモンバランスの問題と言われ、閉経治療は半年かかると言われている。

    40代後半から、生理不順、月経過多はあった。

    現在、ピルと鉄剤を服用している。

    以前、子宮内膜症だった。

    治療

    女性ホルモンバランス療法を、週に一回で三ヶ月間することにした。

    瘀血、副腎疲労、骨盤内血流不全、扁桃弱体などの状態が見受けられたので、それぞれに対応するツボを使用した。

    また首にも問題があったので、首を緩めるための治療、そして腰を緩めるための治療も同時におこなった。

    使用したツボは、陰陵泉 左中封 照海 曲池 陰交 次髎 環跳etc

    経過

    一回目治療の三日後、生理の量が増え、生理痛のような痛みも出現した。ソケイ部が張ったような感じ。

    出血が多量で、昼でも夜用の生理用品を使わないといけない状態。

    二回治療の三日後も、また大量に出血。レバー状の塊が大量に出た。今回は痛みは無かった。

    婦人科へ行って、ホルモン補充療法をするかするかどうか迷っているとのことなので、まずは三ヶ月間女性ホルモンバランス療法やってみるようススメた。

    三回目の治療後、出血が止まる。

    その後も同様の治療を週一ペースで継続。多量の不正出血は止まったまま。

    三ヶ月間の治療期間の中で、五十肩の痛みが出たので、その治療も並行しておこなった。

    不正出血はなくなり、ホルモン補充療法をおこなわずに、スムーズに閉経を向かえることができて、治療も終了となった。

    大量の不正出血に、「大丈夫でしょうか?」と心配される。

    治療を開始して直ぐに、不正出血が多量になりました。

    レバー状の血の塊もたくさん出て、瘀血が排出されていることは明白でした。

    しかし、あまりにも大量の出血なので、患者さんも大丈夫なのか心配されていました。

    婦人科の受診と並行して鉄剤も服用しながらの治療であったこともあり、瘀血が出きれば出血は止まると見越し、患者さんには様子を見ていてもらうようにお伝えしました。

    しかし、その状態が三週間続いたので、流石にそろそろ考えないといけないと思っていたところ、出血がピタッと止まり一安心でした。

    瘀血がある場合、それが体外に排出される現象が起こるケースは多くあります。

    閉経間近で、生理が何ヶ月も来ていない患者さんなど、治療をすると生理が一定期間の間また生理が来始めます。(もちろん最終的には閉経します)

    それほど瘀血治療は血のめぐりを良くし、停滞した古血を外に出してくれるのです。

    瘀血治療は大成堂の女性疾患専門治療メニューである女性ホルモンバランス療法の一部です。

  • 【改善事例】家事にも影響するPMS(月経前症候群)に悩む30代看護師

    38歳 女性 群馬県 前橋市

    主訴

    PMS(月経前症候群) 頭痛 腹痛 腰痛 乳房の張り 倦怠感 イライラ 抑うつ

    症状

    7~8年前よりPMS(月経前症候群)で生理前の不調がひどい。

    頭痛、イライラ、抑うつ状態、やる気が起きない。

    ひどい時は一日中布団から出られない事もある。

    医者にかかりピルを服用していたが、ここ2年は服用せず。

    2ヶ月に一回、非常に強い頭痛があり、痛み止めの内服、注射、漢方薬の内服、サプリメント等色々試していた。

    日常生活に支障がある事が多かった。

    治療

    週一回の治療で三ヶ月を目安に治療する方針でスタートした。

    瘀血、骨盤内血流不全、卵巣の問題に対するツボを使用した。

    頭痛に対しては、首を治療した。

    使用したツボは、中封 陰陵泉 復溜 陰谷 外関 次髎etc

    経過

    一回目の治療の二日後に生理になる。

    生理が大変な月と、生理が大変じゃない月が交互にあり、今回は大変な月だった。

    二回目の治療から4日後、頭痛があった。

    朝起きた時は軽い頭痛だったが、日中出かけてだんだん強くなり、夜には酷い頭痛になってしまった。

    次の日も痛みは残っている感じだった。

    四回目の治療時、一週間後に生理が来る予定。

    生理前の症状がある。疲れやすい。イライラ。

    五回目の治療。本日生理。

    生理前の状態は、今までで一番良かった。ここ数ヶ月生理が一週間ズレていたが、今回はピッタリだった。

    その後も同様の治療を、同様のペースでおこなっていった。

    軽い頭痛や頭重などが出ることがあったが、おおむね調子が良い状態が続いていた。

    治療を開始して、三回目の生理では生理前も調子良く、生理の時もほとんど調子が崩れず、今までにないほどの良い状態だった。

    その後もずっと良い状態のまま、四回目の生理を向かえ、三ヶ月間週一回の治療は終了した。

    ここで治療は中断とならず、更に二週に一回のペースにして治療継続していった。

    食費も浮いて経済的

    もともと、この患者さんの息子さんの治療のために付き添いで来院されていました。

    待合室で、息子さんの治療が終わるのを待っている時に、大成堂の女性ホルモンバランス療法の存在を知り、治療を受けることになりました。

    看護師さんで夜勤もあり、ハードな生活を送っていました。

    治療をしている時に、ふと食費が浮くようになったと言われました。

    食べ盛りの息子さんが二人いて、食材を大量に買い込んでいても、生理前のに調子が悪くなって、料理もままならならず、食材をダメにしてしまうことが良くあったそうです。

    それが食材をダメにすることがなくなったため、食費が浮いたと喜んでいました。

    息子さん達にも辛く当たることもなくなり、家庭の平和にも、家計にも貢献できたようでした。

     

     

  • 【改善事例】子宮腺筋症による腹痛に悩む更年期のピアニスト

    49歳 女性 群馬県 高崎市

    主訴

    子宮腺筋症 下腹部痛

    症状

    20代のころより子宮内膜症で生理痛があり、28歳で子宮内膜症の手術をした。

    4年前より更年期に入り、現在、基礎体温で高温期が無い状態で、ルナベルを服用するようになる。

    1年前にルナベルの服用は辞めた。

    その後へそが腫れて、下腹部痛が生理以外の時にも続くようになる。

    下腹部痛から臀部痛、腰痛、下肢のだるさまで症状在り。

    3ヶ月前に子宮をMRIで検査をし、子宮腺筋症と診断される。

    食事を気をつけたりして、その後1ヶ月前までは痛みが治まっていたが、ここ1週間は痛みが強くなり腹部の下墜感が強い。

    ピアノ教師で、仕事上のストレスがここ最近強い。

    生理は2ヶ月前に少量の出血があったのみ。

    甘い物が大好き。

    三か月後に穴を空けられない仕事が入っていて、それを乗り切れるようにしたい。

    一年に一回程度、右目奥が痛む片頭痛が出る。

    治療

    週一回のペースで治療をスタート。

    瘀血、副腎疲労、右卵巣の問題、甘い物の摂りすぎ、骨盤内血流不全に問題が見受けられるサインがあった。

    使用したツボは、陰陵泉 中封 復溜 上太白 中条流 梨状 次髎 崑崙etc

    経過

    一回目の治療後、腹痛は無い。体の調子が良かった。

    便秘がちで、今週はまともに出ていない。

    二回の治療の翌日、生理が2ヶ月ぶりに来た。キレイな経血で、生理痛もなかった。

    腹痛も出ていない。

    最近考えることが多く、就寝しても2時間ほど入眠できない。

    3週間後に舞台でのピアノ伴奏の仕事がある。

    三回目の治療後、お腹の体調は良い。

    3日ほど前に、右卵巣辺りがキューっと一時間ぐらい痛んだ。エコーでも右卵巣は良くないと言われている。

    四回目の治療の次の日から三日間出血した。体だるく、右目奥の頭痛もあった。

    五回目の治療後、生理痛のような下腹部の重さが一日ほどあった。

    舞台でのピアノ伴奏の仕事は問題なくできた。

    庭の草むしりを二日間して筋肉痛。

    五回の治療で、軽度の不調が時々出てくるものの、子宮腺筋症による下腹部の強い痛みは全く出ていない。

    その後も同様の週一回の治療ペースで、合計3ヶ月の治療で状態も落ち着いているので、二週に一回のペースに間隔を広げての治療に変更した。

    婦人科で子宮ガン検診を受け問題なかった。

    瘀血と子宮内膜症と子宮腺筋症。

    子宮内膜症とは、子宮の内側にある膜が、子宮以外の部分にできてしまう病気です。

    特に多いのが腹腔内です。

    生理の時には子宮の内膜から出血をするので、子宮以外の内膜ができたところからも出血をしてしまいます。

    腹腔内にも出血し、血が溜まってしまいます。

    その血が最終的には吸収されるのですが、その過程で癒着がその場所にできてしまいます。

    この癒着のために、内膜症は強い痛みが起こることになります。

    これに対して子宮腺筋症は、子宮の筋肉の中に内膜が出来てしまうので、子宮の筋肉の中に血が溜まってしまいます。

    完全には血が吸収されないので、段々と溜まっていってしまい、子宮に強い痛みが出現するようになってしまう病気です。

    これらの状態は、東洋医学的にいえば、まさしく瘀血の範疇に入ります。

    血のめぐりが悪くなり、血が淀んだ状態を瘀血と呼びます。

    このため子宮内膜症、子宮腺筋症に対しては、瘀血を取り除き、血のめぐりをよくすることが基本的な治療方針になります。

    この患者さんも、お腹の瘀血の反応点にサインが出ていました。

    また、この患者さんは甘いものが好きでしたが、甘いものは瘀血になる原因の一つです。

    砂糖の摂りすぎの証として、シュガーポイントにサインが出ていました。

    このため、この患者さんは瘀血砂糖が重要なポイントでした。

    しっかりと原因を究明して、そこに対しての施術をしていったので、速やかに効果が現れたのだと考えられます。

  • 【改善事例】鍼が恐かった、腰痛、生理痛、PMSに悩む30代主婦

    33歳 女性 群馬県 伊勢崎市

    主訴

    腰痛 首痛 生理痛 PMS(月経前症候群)

    症状

    最初は大学生の時。ボールの上に間違って乗ってしまって、尻餅をついた。腰の骨が少しくだけたがそのまま治療をしなかった。

    それ以来、時々腰の痛みが出るようになる。

    今回の腰痛は、4日前に発熱(37.8~38℃)し、その次の日から腰痛が出るようになる。

    昨日がピークだった。今日はやや軽減している。腰をかばった姿勢をしていたためか、首も痛い。

    生理痛は、生理前から生理二日目まで、腰痛、腹痛、イライラがある。

    便通は長いと1週間に一回。

    2年前にストレスで食欲低下、眠れないことがあり、半年間で15kg体重が落ちたことがある。

     

    治療

    瘀血、副腎疲労、骨盤内血流不全、扁桃弱体などの状態が見受けられたので、それぞれに対応するツボを使用した。

    また首にも問題があったので、首を緩めるための治療、そして腰を緩めるための治療も同時におこなった。

    使用したツボは、陰陵泉 左中封 照海 曲池 陰交 次髎 環跳etc

    経過

    一回目の治療で、腰の痛みは10→4態度に軽減した。

    二回の治療で、腰の痛みは落ち着いてきたので、女性ホルモンバランス療法による、生理の問題の対処をメインの治療に変更した。

    三回目の治療時、生理一日目、腰痛、胸のハリ、体のほてり、気分のしずみ等がある。

    背中が重く、肩こりあり、首がボキボキ鳴る状態。

    卵巣、瘀血、首、骨盤内血流低下などに対しての治療をおこなった。

    三回目の治療から一ヶ月経過し、生理は二日遅れで来た。

    生理前の不快な状態は軽かった。首肩こりは強くなった。

    それから更に一ヶ月経過し、生理が来る。量が少なく、痛みも少なかった。

    また更に一ヶ月経過し、生理痛はだいぶ良い。

    排卵時出血があった。むくみあり。

    半月後、排卵痛のある時期だったが、それがなくとても気持ちよく過ごせた。

    この後、月一回のペースで来院するようになる。

    生理痛はほとんど苦にならない状態で来ている状況が続いている。

    時に、生理前に首のこりが強くなったり、排卵時出血がおりものと共に出たりはしている。

    もう一人子供を出産したいと思うようになる。

    PMS(月経前症候群)の症状が楽になり、生理痛も軽くなったことで、この患者さんは生理に対してのネガティブな意識がなくなり、治療終盤ではもう一人子供を欲しいと思うようになりましたと言っていました。

    PMSや生理痛は、器質的な疾患が無い場合、鍼灸の効果は非常に高くおススメです。

    また器質的な疾患(子宮内膜症、子宮腺筋症など)があっても、生理痛や生理前の諸症状が軽減するケースも多くあり、女性疾患と鍼灸はとても相性がよいです。

    この患者さんは、最初腰痛の治療を目的として来院されましたが、最終的には生理の状況を改善したくて、鍼灸の治療を受け、また自宅でのセルフ灸もやっていました(比較的不真面目でお灸をやらなかった日も少なくなかったようですが・・・)。

    それが奏功したのかと思われます。

    セルフ灸は女性にとって、とてもおススメできる方法です。

    現在は手軽に自宅でできるおお灸があり、女性向けのオシャレなものもありますので、女性としてのサイクルを健康的に過ごすためにもお灸をお供にしてもらいたいと思います。

  • 【改善事例】ストレスで強くなる首肩腕のしびれ、痛み40代男性

    41歳 男性 群馬県 伊勢崎市

    主訴

    左首、肩、腕にかけての痛みやしびれ 

    症状

    15年前より、左首、肩、腕にかけて、時々痛みやしびれを感じるようになっていた。

    パソコンで徹夜したり、精神的なプレッシャーによるストレスなどで痛みやしびれが強くなっていた。

    今回は半月前から強くなる。

    職場でいそぎの仕事があって忙しく、精神的プレッシャーが強かった。

    また、職場の人間関係にもトラブルがあり、それもストレスとなっていた。

    そんな状況の中、いつもの左首から肩、腕にかけて痛みやしびれを強く感じるようになった。

    今までは1~2日ほどで軽くなっていたが、今回は半月も続いているので、どうにかしたいと思い来院した。

    左目の奥が痛い。

    30代前半にうつ病と診断された。

    同時期に橋本病とも診断された。

    30代後半にアレルギー性喘息と診断される。

    治療

    週一回のペースで治療をスタート。

    首に問題があるので、その問題を改善するためのツボを中心に使用した。

    また、ストレスと東洋医学の五臓の中のには密接な関係があり、ストレスがこの患者さんの症状を増悪させているので、それを取り除くためにのツボを使用。

    実際に使用したツボは、太衝 中封 陰陵泉 上四瀆 曲池 滑肉門

    経過

    一回目の治療後、腕のしびれはなくなった。痛み止めも使用しないで済む。

    二回目の治療で、初診時10→4程度になる。

    三回目の治療で、初診時10→2に。

    順調に改善していたが、五回目の治療の前の週に、会社でいろいろとあり(昔トラウマとなった部署に関わることがあった)症状がぶり返した。

    五回の治療で、状態は10→2~3程度に保たれている。

    その後も、更なる状態の改善とメンテナンスを兼ねて、同様に週一回のペースで五回の治療をおこない、その後は二週に一回の治療間隔に広げ、同様の治療をおこなっていった。

    肩こり、肩甲骨のこり、腰の痛みなど、その時々の状態に合わせての治療、

    また、職場で強いストレスを感じた時は症状がぶり返すこともあり、その時はその症状に対処していった。

    4ヶ月が過ぎたところで、月一回の治療間隔に広げた。

    その後半年で、症状は落ち着いてきたので略治とした。

    ストレスと体の関係

    この患者さんはメンタル的な弱さをもっている方で、またうつとも診断されています。

    会社でトラウマとなることがあり(具体的な内容は聞いていない)、それを引きずっているとともに、それが体の症状にもつながっている状態であった。

    ストレスによって精神的な緊張状態が生れると、無意識的に体の緊張状態も生まれてきてしまいます。

    それによって、さまざまな体の症状につながって行きます。

    この患者さんは、左の首や肩にもともと問題があったのでしょう。

    一番弱い部分に影響が出やすいものです。

    東洋医学では、体の中で弱っているところがあれば、そこに症状が発生するという意味の言葉があります。

    このため、左の首肩を緩めることが一番のメインの治療となりました。

    また、肝とストレスとの関係を東洋医学では重視しているので、肝の治療と合わせておこなっていきました。

  • 【改善事例】お客さんへのマッサージ時に太ももの痛みを感じる40代女性セラピスト

    43歳 女性 群馬県 前橋市

    主訴

    右太もも外側の痛み 

    症状

    セラピストでリラクゼーションをしている。

    四ヶ月前、職場で立っている時に、右太ももの外側に痛みを感じるようになる。

    年末のことで、お店も忙しく激務だった。

    その一週間後に整形外科を受診すると、筋力低下があるといわれリハビリをした。

    またMRIを撮り、筋肉と骨の間の炎症だと言われ、鎮痛剤・ロキソニンと胃薬が処方された。

    仕事で中腰をしている時に痛みを感じ、仕事が忙しかった翌朝は、打撲のような痛みに悩まされている。

    年に1、2回ぎっくり腰になる。

    子宮筋腫がある。

    治療

    週一回のペースで治療をスタート。

    血のめぐりの悪さによる瘀血を取り除く治療、

    右大腿外側の痛みを起こしている大腿筋膜張筋を緩める治療、

    右梨状筋、中殿筋、小殿筋を緩める治療をおこなっていった。

    経過

    一回目の治療で、右大腿外側の痛みは、10→3~4程度になるが、数日後に7程度まで戻ってしまった。

    二回目の治療で、日常生活では気にならない程度になった。

    すでに瘀血の反応は消えているので、瘀血の治療は無しにした。

    五回の治療で10→2程度となり、押すと痛みを感じる程度になったため、二週に一回に、そしてすぐに月一の治療間隔に広げる。

    月一ペースで一年間の治療をおこない、右大腿外側の痛みは問題ない状態になる。

    この治療過程で、寝違えになって首の治療をしたこともあった。 

    臀部の筋肉と子宮筋腫

    この患者さんの右大腿外側の痛みは、大腿筋膜張筋という筋肉に問題がおこり痛みが出ている状態でした。

    これは、セラピストの仕事で、リラクゼーションマッサージをする姿勢が関係しています。

    ただ大腿筋膜張筋のみの問題ではなく、股関節を支える中、小殿筋や梨状筋の過緊張がその原因と考えられます。

    この患者さんは子宮筋腫を持っていました。

    臀部の筋肉は骨盤内の血流との関係が深く、例えば不妊症などでは、臀部の筋肉を緩めることが重要な治療の一環となります。

    子宮筋腫の原因としても、大腿筋膜張筋の痛みの原因としても、臀部の諸筋群の過緊張が関与していることがうかがえました。

  • 【改善事例】睡眠障害・ナルコレプシーに悩む30代男性にお灸で喝を入れる

    32歳 男性 群馬県 伊勢崎市

    主訴

    深く眠れない 睡眠障害 ナルコレプシー 肩こり 足のむくみ 目の周りの痛みとクマ 

    症状

    4ヶ月前にナルコレプシーと診断される。

    2年程前より、日中ぼーっとしたり、ろれつが回らないい、朝早く目が覚めてしまう、夜更かししても短時間で目が覚めてしまうなどの状態があった。

    夢を多く見る。

    目の周りが重痛く、クマも出てしまっている。

    夜は布団に入って三分で寝てしまうが、眠りが浅く、短時間で目が覚めてしまう。

    仕事でストレスが強く、体重増加、便通が悪い。

    体の芯が2年前ぐらいから寒い。

    20歳の時に、バイク事故で右足首を脱臼骨折した。

    右脚が非常に冷える。

    治療

    週一回のペースで治療をスタート。

    お腹が冷えていて、特に肝の部分が硬い。

    肝は東洋医学で睡眠と関係が深い五臓の一つなので、肝の問題が大きいことがうかがえた。

    このお腹をゆるめ、めぐりをよくしていくことを基本方針として、更に目の周りのツボで目周囲の緊張を取り除き、めぐりを良くしていくことにした。

    また、目周囲のツボは脳との関係もあり、とくにナルコレプシーは視床下部のホルモン分泌異常が原因と呼ばれていることもあって、視床下部と関係のある目周囲のツボを意識して使用した。

    冷えも強いので、お灸も多用した。

    使ったツボは、攅竹 魚腰 五処 太衝 曲池 百会 背部兪穴など。

    経過

    一回目の治療後、2、3日体が暖かかった。

    二回目の治療後、週末になってくると右目があかなくなったり、右肩右脚がつったりする。

    三回目の治療、体の状態が10→3~5程度に良くなってきた。夢が少なくなった。

    五回の治療で、睡眠の質が良くなってきているのを感じられるようになった。体が暖かい。

    その後も週一のペースで治療を継続し、三ヶ月を経過したところで良い状態が維持できているので、治療間隔を二週に一回に広げた。

    二週間に一回だと、治療の前々日ごろから調子が悪くなってくるので、ギリギリ治療の効果が持つか持たないかとのこと。 

    その後も、体の状態を維持しつつ、月二回のペースでの治療を継続し、徐々に睡眠の状態は良くなっていった。

    一年が経過して、三週に一回に治療間隔を広げる。

    三週目の最後の時に、状態がやや悪くなる程度になった。

    ナルコレプシーとは?

    オレキシンと呼ばれる視床下部から分泌される神経伝達物質の分泌が低下するためといわれている。

    日中突然の眠気に襲われ、寝入ってしまうことや、入眠時の金縛りなど、睡眠にまつわる障害がでる病気です。

    夜間の睡眠をしっかりととることも対策の一つであり、この患者さんは夜の睡眠の質が良くなかったのが、治療を継続していくなかで質の良い睡眠がとれるようになり、それが日中の状態の良さにつながったように見受けられる。

    冷えの体質も、睡眠の質に悪影響を与えていたと思われ、お灸がかなり奏効したように感じられた。

    お灸で喝をいれる

    この患者さんは冷えが強く、交通事故で骨折し手術をした右脚と、体全体の冷えを持っていました。

    鍼で血流を促進させることでの冷えの対策の他に、お灸によって直接熱を加える治療が不可欠でした。

    お灸をしたツボは、背中から腰にかけての、背兪と呼ばれるツボでした。

    毎回、全部で6か所のツボに少し熱めのお灸をしていったのですが、お灸をするたびに「うー、しみるー」と言いながら悶えていました。

    仰向けで鍼をして、少し休んでもらうのですが、その時にほぼ寝入ってしまい、そのまま帰ると頭がボーッとしたままになってしまうじょうたいでしたので、背中のお灸で喝をいれて目を覚まさせるという意味もありました。

    毎回、右足がにお湯が流れるように暖かくなると言っていました。

    セルフ灸もずっと続けていて、冷えの体質も改善できたケースでした。

    セルフ灸は、しっかりと続けると冷えの体質も変えていってくれますので、おススメです。

     

  • 【改善事例】めまいでうつ伏せになれなかった50代女性

    56歳 女性 群馬県 前橋市

    主訴

    めまい 首肩こり 

    症状

    半年前にご主人にガンが発覚しする。

    ご主人の面倒をみるため、仕事も退職した。

    それから1ヶ月ほどたった時に、突然めまいが出現し、耳鳴り、動悸も出るようになった。

    病院ではメニエールの手前だと診断され、めまい薬、安定剤が出された。

    現在は、動悸は落ち着いているが、めまい、耳鳴りは依然としてある。

    特にめまいが辛く、頭を動かすとめまいが出てくる。

    仰向け、うつ伏せになれないので、横になって眠っている。

    車も運転できないので、ご主人に乗せて来てもらった。

    20年前に、目の前が突然真っ暗になり、めまいも出たことがあった。

    その当時は安定剤の服用をした。

    5~6年前に更年期だった。

    治療

    週一回のペースで治療をスタート。

    血のめぐりの問題と、首の問題が主な要因とみられたので、めぐらせ、首を緩める治療をおこなっておこなった。

    加えて耳の血流改善の治療もおこなった。

    使用したツボは、左中封 陰陵泉 上四瀆 崑崙 天柱 難聴点など

    経過

    一回目の治療で、めまい気にならない時があるようになった。

    耳鳴りの音も小さくなってきた気がする。

    二回目の治療後、すっと調子が良かった10→5程度に。

    孫と遊んでいてめまいが出現したことが一日だけあった。

    三回の治療後、めまいはこの一週間に二回あったが半日で気にならなくなった。

    以前は、一度めまいが出ると、2、3日は続いていた。

    五回の治療で、忙しくなってもあまりめまいが出ることもない。

    耳鳴りも10→2程度になってあまり気にならなくなった。

    状態が良いため、週一回の治療のペースを二週に一回に広げることにしたが、ここから長いトンネルに入って行ってしまう。

    今までの順調に良くなっていたのが嘘のように・・・

    二週に一回に治療間隔を広げたとたん、調子を崩してしまった。

    朝、正座から立ち上がろうとしたときに、太ももに力が入らなくなることがあった。

    その時から、調子が落ち始め、めまいも良かったり悪かったり。

    胃も痛くなり、心臓辺りも息苦しく感じるようになる。

    今までの状態が、初診時10→2~3にまでなっていたのが、10→8程度まで戻ってしまった。

    このため週一回の治療ペースに戻した。

    ここから、治療直後はスッキリするが、そのあとは調子が悪くなったり、多少マシな時があったりという状況が長く続いた。

    患者さんは、急に動悸が起こったり、胃の痛みが強くなったり、めまいが強く起こったりすると、電話をかけてきて大丈夫か聞いてきました。

    その都度、患者さんの今の体の状況を説明して、相談にのり、安心させ、勇気づけていった。

    三ヶ月もすると状態も安定して、症状もだいぶ軽くなって一安心。

    ここで、前回を教訓に、10日に一回の治療ペースに広げていった。

    ところどころで、胃の痛みや、首こり、頭重、腰痛などが起こることがあったが、大きな流れでは改善傾向を続けて、めまいはあまり出なくなった。

    三ヶ月後に、今度こそと二週に一回のペースに再チャレンジした。

    今回は問題なく、調子は良い状態のままでいられた。

    うつ伏せになれた!

    このような状況で、調子が良くなっていく中で、印象的なことがありました。

    この患者さんはうつ伏せになれなかったので、ずっと仰向けと、横向きで治療をおこなっていました。

    ある日、治療の際に、うつ伏せになってもらうように指示しました。

    もううつ伏せになっても問題ないとわかっていたためです。

    あとは、うつ伏せになった時に、酷いめまいを感じていた記憶を乗りこえてもらうだけという段階だったので、心配もせずうつ伏せになってもらいました。

    患者さんは、久方ぶりにうつ伏せになれたことに、非常に感激していました。

    治療をする側としても、今までの長くつらい状況を共に進んで来たので、感動してしまいました。

    この後も、三週に一回と治療間隔を広げていき、現在はメンテナンス、予防的な意味合いで月一回のペースで来院されています。

    ガンのご主人もその後ずっとお元気でいるし、初診時の時が遠い過去のように、今は非常に幸せな日常を過ごされています。

  • 【改善事例】手術をしようか迷っている椎間板圧迫による腰痛の40代男性

    43歳 男性 群馬県 伊勢崎市

    主訴

    腰痛 椎間板圧迫

    症状

    7年前にぎっくり腰になり、注射で良くなるが、すぐに動き出してしまって再びぎっくり腰になり、二回目の注射でまた調子よくなると繰り返したことがあった。

    三、四年経って、年齢を重ねてきて、体力の低下から腰の状態が悪くなってきた。

    福島県出身、派遣で群馬に出てきて、現在は車生産工場に勤務している。

    ライン作業で、右から左の一方通行の作業。

    うつ伏せで寝ると5分で腰が痛くなる。

    あぐらで座っているとすぐに足がしびれてくる。

    病院では、椎間板圧迫による腰痛と診断されたとのこと。

    手術も考えているが、現在は仕事の関係で先延ばしにしている。

    治療

    週一回のペースで治療をスタート。

    腹部から大腰筋を緩める按腹をおこない、その後腰、首を

    経過

    一回目の治療で、腰も首も軽くなる。脚の血のめぐりも良くなった。

    治療後、2,3日の間が一番楽だった。

    二回目の治療で、足先まで血行がめぐるようになった。

    腰は全体が痛かったのが、悪いところ(椎間板)がはっきりわかるようになってきた。

    四回の治療で、腰の痛みは10→5程度に軽減。

    五回目の治療は2週間後にしたが、2週間は調子の良さが持つようになったとのこと。

    ゴルフやボーリングをしても、以前のような酷い状態にはならない。

    仕事のライン作業が大変で疲労が強い。

    合計七回の治療で、腰の状態も落ち着いてきたこともあったためか、一時期来院が途絶える。

    その1ヶ月後、突然来院。

    この時の主訴は腰痛ではなくて、両肘の痛み。

    ライン作業がハードで、両手を酷使しているため、肘に痛みを感じるようになってきた。

    肘の内側が手首を掌屈すると痛い。これはいわゆる野球肘と同じ状態。

    腰もやや痛みがあるので、肘の治療を中心に、腰の治療も加えた。

    2週に一回来院。

    途中、腰は治療をすると軽くなりすぎるとのことで、軽めの治療をすることに。

    毎回治療直後、肘も腰も楽になって帰っていき、ハードな仕事でまたぶり返すのを繰り返すが、全体的には楽になっていった。

    五回の治療経過時、仕事が忙しくて来院できない状況になってしまい中断。

    3ヶ月後に久々に来院、自動車工場の仕事を辞めていた。

    3日前にぎっくり腰になったとのことで、その治療を希望し来院。

    はじめて大成堂に来院した時に主訴となっていた椎間板圧迫は、病院ですでに治っていると言われたとのこと。

    今回の腰痛は、それとは別物のぎっくり腰。

    治療後、痛み消失し帰って行った。

     

    椎間板圧迫による腰痛?

    患者さんの話では、病院で椎間板圧迫による腰痛だと診断されたとのことでした。

    医学的に正式には椎間板圧迫という言葉はありません。

    どんな状態なのかを考えると、椎間板圧迫によりヘルニアが起こっている状態かと思われます。

    この患者さんは手術を検討されていました。

    初回の鍼灸治療を受け、非常に状態が良くなり、そこから継続して来院されていました。

    それでも、最終的には手術を受けるつもりで、単に仕事の都合で先延ばしにしていただけでした。

    ところが、最終的には手術をせずに、椎間板圧迫は治っていると病院で診断されたため、手術も回避することができました。

    椎間板ヘルニアは、ヘルニアの出方によって、手術をしなければ改善することはない状態もありますが、時間経過とともにヘルニアが吸収されて最終的には良くなる状態もあります。

    椎間板の血流を増加させることで、ヘルニアの吸収を促すことは十分考えられます。

    また椎骨を支える筋肉を緩めることで、痛みを軽減することもできます。

    このため、椎間板圧迫によるヘルニアも、鍼灸が適応のケースが多くあるということを知っておくとよいかと思われます。

     

     

  • 【改善事例】膝の痛みは膝の関節が原因ではない!?大型バイクのツーリング後の膝痛に悩む30代男性

    患者

    38歳 男性 群馬県 伊勢崎市

    初診

    平成27年9月

    主訴

    両膝の痛み 階段の上り下りがつらい

    症状

    一年前に大型バイクの免許をとった。

    その一ヶ月後、ツーリングで遠くまで大型バイク運転した翌日、右膝の痛みが出るようになった。

    体を動かすのが好きで、野球、バレーボール、ボーリングなどをしていたが、今は膝の痛みが強くできない。

    鍵屋の仕事をしていて、鍵の交換などの作業ができない。仕事に支障が出ている。

    膝の屈曲時に、膝全体が痛く、曲げにくい。

    夜寝ている時の痛みは無い。

    やや膝関節に熱感あり、腫れは無い。

    治療

    週に一回のペースで、鍼灸治療を行う。

    膝周り、膝疾患に関連のある足腰の治療をおこなった。

    使用したツボは、陰陵泉 商丘 血海 屈伸 L4L5夾脊穴。

    経過

    一回目の治療後、膝の痛みは10→4にまで軽減した。

    しかし、飼っている犬に突然飛びつかれ、脚に不意の力が加わり、左太ももの内側を痛めてしまった。

    そこで、二回目の治療では、膝の治療に加えて太もも内側に対しても治療をした。

    といっても、膝の治療が、太ももの治療につながっているので新しいツボは加えず、同じツボで刺し方を変化させて、両方の治療を同時に行った。

    この二回目の治療で、膝の痛みと太ももの痛みは10→1にまでになった。

    三回の治療で、ほとんど膝の痛みは感じない。

    無理をして膝の違和感が出る時はあるが、教えてもらったセルフ灸をすることでリカバリー出来る。

    このため、一ヶ月間様子を見ることにする。

    一ヶ月後、膝を酷使した状況でもひどくならないとのことなので、四回の治療で終了とした。

    膝痛の鍼灸治療

    膝の疾患は、一般的に膝の関節そのものの問題のようにとられてしまいます。

    もちろん、その場合も多くあります。

    しかし、膝の軟骨がすり減って・・・

    膝の関節が変形して・・・

    半月板が・・・

    といった問題ではない膝痛も、非常に多くあるのもまた事実です。

    膝を動かす筋肉や腱の問題で痛みが起こっているケースは、鍼灸治療の十八番です。

    こちらの膝痛患者さんのケースでもそうでしたが、

    今回のケースも、膝の筋肉を緩めていくことで、とても速やかに痛みが消失していきました。

    腫れがひどい場合でも、上手く鍼灸で刺激をしていければ、素早く腫れが引いていくケースも多々あります。

    変形してしまった場合は、太ももの筋肉の弱りがあるので、その筋肉の強化も必要になります。

    また、お灸が非常に効果的です。

    せんねん灸などを使って、セルフ灸をやって行くことは、膝の痛みを軽減するだけでなく、後々の膝の変形の予防にも一役買えますので、ぜひお灸はやってほしいものです。