カテゴリー: 改善事例

  • 【改善事例】温泉にいって目がぐるぐる回っためまいの50代男性

    57歳 男性 群馬県 前橋市

    主訴

    めまいによるふらつき

    症状

    一ヶ月前に温泉に行った。

    マッサージを受け、その後温泉に入り10分ほどしたら気分が悪くなり、外に出た時にふらつきが出現し、外湯で座っていたら回転性めまいが出現した。

    1~2時間すわっていて、嘔吐もあり、車いすで家に帰った。

    家でも嘔吐して立てない状態になったため救急車を呼び、一日入院し点滴をした。

    次の日に退院、帰宅。

    耳、脳には異常は見られなかった。

    近所の耳鼻科を受診し、市の病院に紹介され2週間の入院をした。

    現在のめまいの程度は、一番ひどい時を10とすると5程度になっている。

    高血圧140/100~110(現在は90)

    肩こり、左拇指痛風

    治療

    週一回のペースで治療をスタート。

    腹診では、瘀血の反応がみられたので、瘀血の治療をした。

    更に椎骨脳底動脈の反応が出ていたので、そこに対する治療をメインとした。

    経過

    一回目の治療後、血圧がさがり、頭痛が無くなった。めまいも軽減傾向。

    二回目の治療後、血圧は落ち着いた。

    歩行時にふらつく。寝る時、横になった時に目が回る。

    三回目の治療後、歩行時のふらつきは軽減。

    寝る時はぐるっと目が回る。

    頭がスッキリしない。

    五回目の治療後、頭のもやっとした感じはあるが、ふらつきはほとんど無い。

    寝る時に目が回るのはまだある。

    その後も、週一のペースから、二週に一回のペースにして治療を継続し、頭がもやっとする感じや寝る時の目が回る感じは、軽減しつつも残っている状態が続いた。

    三ヶ月経過し、めまいはだいぶ良くなり、疲れた時に少しふらつきを感じる程度。

    月一回のペースに変更し、さらに治療を半年継続し、ほぼ良くなり治療終了。

    めまい

    この患者さんは、以前大成堂でめまいの治療を受けて良くなった患者さんからの紹介で来院されました。

    その方はフラダンスの先生で、そこの生徒さんのご主人です。

    フラダンスの先生が、ひどいめまいに悩んで教室を辞めようかという話になっていたところ、そのめまいが良くなったのでした。

    その生徒さんも、ご主人がめまいになり、迷わず大成堂に行くようススメたそうです。

    毎回、治療を重ねるごとに、徐々にめまいが改善していったので、長期にわたる治療にもしっかりと通われて、最後まで良くしていくことができました。

  • 【改善事例】脊髄小脳変性症が発生し一人暮らしで将来が不安な50代男性

    50歳 男性 群馬県 高崎市

    主訴

    脊髄小脳変性症 体のふらつき 話がしづらい 字が書けない 

    症状

    4年前に、ズボンをはくときにふらついたのが最初の症状だった。

    更に、ろれつも少し回らないのに気がついた。

    その後、だんだんそれらの症状が、少しずつではあるが強くなってきた。

    2年後、群大で脳のMRIを撮影するも、特に異常が見つからず、経過観察となった。

    その1年後、群馬中央病院で、脊髄小脳変性症と診断される。

    診断された時から、症状が一気に進んだ気がする。

    現在、2ヶ月に一回受診し、薬が処方されている。

    便通不規則。

    3歳の時に交通事故、5歳の時に自転車で転倒し、額に大きな傷痕あり。

    仕事で役職についていて、部下への指示や、会議などで支障が出始めている。

    パソコンのキーボードも打ちにくくなっている。

    出来れば定年まで働きたいと考えている。

    また、一人ぐらしなので、この先もスムーズに日常生活が送れるようでいたい。

    治療

    週一回のペースで治療をスタート。

    椎骨脳底動脈血流促進のための治療を中心に、頭や口のツボに鍼をおこなった。

    経過

    一回目の治療後、それまで感じていた、気の遠くなるようなフラーとする感じが軽減。

    日常の動作も早くなったとのこと。

    ただ、ろれつは変化が無かった。

    二回目の治療では、一回目の治療に加え、額の傷に対する治療をおこなった。

    体に残る傷痕は、一見治っているような古いものでも、体に悪影響を及ぼすことがあります。

    そのため傷痕チェックをして、それが症状に関与している可能性がうたがわれたら、傷痕治療を加えていきます。

    部下の前で10分話をすると、息が切れてしまう。

    三回目の治療では、ろれつが今一つ改善傾向が見られなかったので、傷痕治療の時に発声練習も加えた。

    治療後、調子よい。半年前の状態にもどった感じ。

    言葉が出るようになった、意欲が出るようになったとのこと。

    その後も、同様の治療を同じペースで三ヶ月継続していき、良い状態を保つことが出来ていた。

    ただ、字を書くときの震えは、今一つ改善が見られなかった。

    三ヶ月を経過したところで、鍼灸治療を受けた後は三日間が特に調子よく、その後下り傾向になるので、週に二回の治療を受けられないかと患者さんから尋ねられたため、治療ペースを週に二回に変更する。

    そのペースで三ヶ月治療を継続。

    治療継続の中で、ぎっくり腰になったり、五十肩になったりといろいろな体のトラブルが起こったので、それにも対処していった。

    調子よく、一年前の状態に戻った感じと言っていた。

    そんなある日、電車で東京に行く用事があり、電車に乗ろうとして転倒をしてしまう。

    その後、腰や臀部の痛みのために夜中に目が覚めるような状態に。

    二週間ほどダメージが残り、痛みやしびれがでていただ、段々とそれは治まっていった。

    脊髄小脳変性症の状態としては、悪い方には行っていないとのこと。

    しかし、治療はここまでとなってしまいました。

    この患者さんは、車の運転を自分でしながら通院をしていました。

    その車の運転が、徐々に不安になってくるようになってしまい、通院をストップしたいとの申し出が患者さんからあり、治療はここでストップとなってしまいました。

    脊髄小脳変性症の鍼灸治療

    大成堂では、比較的多くの脊髄小脳変性症の患者さんが来院されています。

    これほど脊髄小脳変性症の患者さんが訪れる鍼灸院は、他ではほとんど無いかと思われます。

    きっかけは、一人の脊髄小脳変性症の患者さんからでした。

    その方が、インターネットで当院のことを見つけて来院されたのです。

    はじめての脊髄小脳変性症の患者さんでしたが、大成堂のメインスタイルとなる鍼灸治療である、長野式鍼灸治療法では症例もあったため、それを参考に治療を開始しました。

    また、ハーバード大学医学部で長野式鍼灸治療法を教えられている、松本岐子先生のセミナーに、その患者さんを連れて行って、治療の教えを直接受けに行ったりもして、試行錯誤をしながらはじめての脊髄小脳変性症の患者さんの治療を続けました。

    そのかいあって、その患者さんも、歩行のふらつきの改善や、ろれつの改善などの効果がみられ、とても感謝していただきました。

    脊髄小脳変性症の鍼灸治療の課題

    脊髄小脳変性症は進行性の病変です。

    そのため。腰痛や首肩こりのように、ある一定の期間治療をしたら良くなって、治療終了とはいきません。

    治る病気ではありません。

    治らないまでも、さまざまな症状を改善させ、その状態を維持していく必要があります。

    また、病気そのものも、できたら進行をストップ、もしくは進行を遅らせるという心づもりで治療をおこないます。

    そのため、ずっと治療を継続していくことになります。

    ある程度の期間は継続できるのですが、これが何年もとなると、自費の治療と言うこともあり段々と継続することが難しくなってしまいます。

    治療をストップしてしまうと、また進行してしまう可能性が高いので、それまでやった治療が無駄になってしまう可能性が高いので、できたら月一ペースにまでもっていっても治療を継続していきたいのですが、さまざまな事情で上手く行きません。

    このため、大成堂では「脊髄小脳変性症の治療をおこないます!」と前面に押し出すことはしていません。

    患者さんの声の中に、脊髄小脳変性症の患者さんのものがあり、それを見つけられてくる患者さんにのみ治療をスタートしているのが現状です。

  • 【改善事例】視界の中心が見えなくなってくるPIC(点状脈絡膜内層症)の30代女性

    37歳 女性 群馬県 太田市

    主訴

    PIC(点状脈絡膜内層症) 右眼の視界中心部分が見えなくなっている

    症状

    4ヶ月前に、視界の中心部分にカスミを感じるようになる。

    中心がチカチカして、見えにくい状態だった。

    近くの眼科へ行くと、もっと大きな病院を紹介される。

    網膜に瘢痕があり萎縮している、一ヶ月間様子を見るようにと言われる。

    同時にトキソプラズマの検査も行う。(一週間後の結果、トキソプラズマは陰性)

    その後、網膜変性で、新生血管らしきものも出てきているので、手術しかないと言われる。

    セカンドオピニオンで、もう一つの病院を受診。

    造影剤検査を実施し、PICと診断される。

    アバスチン注射による治療で、暗点はなくなりはしないが、小さくなる。

    症状が出たらその都度注射をしていくしかないと言われる。

    その後、再度、網膜萎縮と診断された病院に相談に行き、手術をすることにする。

    発症から二か月後に、硝子体茎顕微鏡下離断術を受けた。

    手術から二週間後、暗点のかすみは薄くなっているが、大きくなって、もう一個暗点が増えている。

    視力自体は上がり、手術もしたので、今後はステロイドくらいしかできないと言われる。

    ただ、すでに瘢痕化しているので、効果は薄いだろうとも言われる。

    それから2ヶ月経過して特に改善も悪化もしていない状態。

    治療

    最初は週に二回のペースで治療をスタート。

    目の周囲のツボへの治療を中心とする。

    腹診によって瘀血、免疫の異常もみられたので、それに対するツボも使用し治療を行っていった。

    経過

    この方は、愛知県にある眼科疾患専門の鍼灸院である、千秋針灸院から紹介された患者さんでした。

    群馬在住ですが、ネットで千秋針灸院のことを知って、愛知県まで行かれました。

    そこで診察、治療を受け、群馬県に眼科疾患提携鍼灸院として大成堂があると紹介され、当院に来院されました。

    千秋針灸院では、初回診察、治療方針を決定した後、全国の提携鍼灸院での継続治療をおこなうシステムとなっています。

    この方も、4日前に千秋針灸院に受診してから、大成堂に来院をされました。

    週二回のペースで3ヶ月治療を行い、再度千秋針灸院で検査をするシステムになっています。

    そして、3ヶ月後の検査結果では、大幅に改善していました。

    視野中心部の見え方が改善し、中心の暗点が縮小しているという結果でした。

    その後、更に4ヶ月同様のペースで治療を行い、再検査。

    非常に経過が良く、PIC(点状脈絡膜内層症)としては経過が順調だとのことでした。

    ここで、週一回のペースでの治療に入って行きました。

    そして半年後、再検査。

    良好な状態を維持し、依然緩やかであるが回復傾向を示しているとのことでした。

    ここからは2週に一回のペースに広げての治療となり、依然、良好な状態を保てています。

    眼科疾患の鍼治療

    難聴や耳鳴りなど耳の症状は、比較的改善に難義するものが多くあると言われ、眼の症状は比較的反応が良く、効果が出やすいものが多いと言われます。

    大成堂はめまいの治療を得意としているので、耳の症状の患者さんが比較的多いのですが、めまいは改善しても耳の症状は残るケースも少なくありません。

    それに比べると、目の症状の患者さんは少ないのですが、その少ない症例の中での改善率は、耳の症状よりも良いと感じています。

  • 【改善事例】首を前に曲げると足までしびれる営業マン

    65歳 男性 群馬県 伊勢崎市

    主訴

    両手足のしびれ 

    症状

    一年ほど前に、左太ももの外側の痛みを感じるようになった。

    それから足の甲や足先に痛みが広がる。

    その一ヶ月後には、右脚も同じように痛み出す。

    現在は、太ももの痛みは無くなった。

    現在は、膝から下の感覚がにぶく、足の甲の半分から先が冷たくてしびれている。

    手は、三週間前から首を曲げると肘から先がビリビリとしびれるようになる。

    現在、肘から先の感覚がにぶく、手のひら全体がしびれている。

    営業で車の運転が多く、長距離の運転も多い。

    腰痛、ヘルニアは無い。

    ジャクソン、スパーリングテスト(++)

    レントゲンによる首の検査は異状なし。

    治療

    週に一回のペースで治療をスタート。

    首のある部分を押すと、足先までしびれが発生するので、そこを緩めることを治療の中心として、更にしびれを直接軽減させるために「大成堂しびれ治療」を同時に行った。

    経過

    一回目の治療で、脚のしびれは10→5に軽減した。手は不変。

    二回目の治療で、脚のしびれは10→3程度に。手は不変。

    二回治療をしても、手のしびれが変わらなかったので首を再精査すると、押すと手にしびれが強くなるポイントを発見し、そこを緩める治療を加える。

    この三回目の治療で、手のしびれも10→3程度の軽減した。

    五回の治療で、手のしびれはほとんど感じない程度になる。

    脚のしびれは10→2~3の状態。

    七回目の治療で、脚のしびれもも1~2程度まで軽減。

    その後も、週に一回、二週に一回と、状態を考慮して間隔を広げながら治療を継続し、ほとんどしびれが気にならなくなり、治療終了。

    本当は恐い、首が原因の足のしびれ

    この患者さんを最初に診た時、検査で首を曲げることで足までしびれが出現したので、頸髄症の疑いを持ちました。

    頸髄症であれば、大成堂では対処しきれない可能性があります。

    既に、整形外科でレントゲン撮影もしていて、頚髄症ではないと診断されていたので、治療をお引き受けしました。

    頚髄症は、首の骨の中を通っている頸髄が、首の骨や、靭帯が変形して、頸髄を圧迫してしまう状態です。

    首が問題で起こるしびれは、基本的には手にでます。

    それは首から手に行く神経が出ているので、首の問題で手の神経に影響が出るためです。

    これは頚椎症といいます。

    頚椎症と頚髄症、一字違いですが、その重症度は段違いです。

    頚髄症は場合によっては、早期に手術をする必要があるケースも多々あります。

    今回の患者さんのように、頚髄症でないのに、首を曲げることで足先までしびれるという話は聞いたことがありません。

    ですが、首のあるポイントを押すことで、足にしびれが出たことで、対処可能だと判断できました。

    症状の再現は改善のきざし

    ある場所に刺激をして、日ごろ感じている痛みやしびれ、またいろいろな症状が再現してくる場合、多くは原因となっている病巣に刺激が届いている目安となります。

    特にしびれなどは、しびれを起こす原因が筋肉の場合、その筋肉に刺激をすることで、キレイにしびれが出てきます。

    こんな時は、効果が非常に高く、「良い反応がでましたね」と患者さんにお伝えします。

    あまり強く症状を再現させると、患者さんに嫌がられてしまいますので、効果との兼ね合いで加減をしますが・・・

  • 【改善事例】PCOSで3ヶ月~半年に一回の生理不順の20代女性

    29歳 女性 伊勢崎市

    【症例報告】ストレートネックと診断された首肩こりの20代女性 《改善例》

    こちらの症例の患者さんでもあります。

    主訴

    PCOS 生理不順

    症状

    15歳で初潮。

    18歳の時より、少しずつ生理不順が始まる。

    19歳の時に一人暮らしをして、不規則な生活やストレスが原因で体重が7キロ減し、生理が止まってしまった。

    その後、海外留学をする。

    一年間ほとんど生理なしだった。

    21歳の時にPCOSと診断され、妊娠希望していないので、ピルの服用開始。

    25歳で日本に帰国。

    当帰芍薬散や温経湯などを服用していた。

    28歳の時にカウフマン療法を半年ほど行うが、治療を止めるとまた生理不順になってしまった。

    治療

    週に一回のペースで、三ヶ月間女性ホルモンのバランスを整える鍼灸治療を行う。

    腹部の瘀血があり、卵巣の反応ポイントにもサインが出ていたので、そのためのツボを使用し、併せて骨盤内の血流を高めるためのツボも使用しました。

    そして、家でも骨盤の血流を高めるためのツボにセルフ灸をしてもらうように指導しました。

    経過

    二回目の治療後、生理が来る。

    35日周期での生理で、これほど短い周期で生理が来たことはなかったとのこと。

    今まであった生理痛もほとんどなかった。

    その一ヶ月後、また生理が来るが、量が少なかった。

    またその一か月後、生理と呼べるほどは多くない出血が来る。

    三ヶ月の治療が経過した時に、婦人科で子宮が萎縮していると指摘され、カウフマン療法をおこない子宮の状態を整えた方が良いと言われる。

    一旦鍼灸治療はストップ。

    四ヶ月後に再来院し、前回と同様の治療を再開。

    一回目の治療後、高温期に突入する。

    婦人科で子宮のエコーを見ると、内膜も厚くなりとても良い状態だとのこと。

    二ヶ月後、婦人科の検診で、LH(黄体ホルモン)が正常基準値の7以下になり、PCOSからPCOになる事ができた。

    女性ホルモンバランス療法

    骨盤内の血流を改善することが、女性ホルモンのバランスを整えるために重要なこととなります。

    卵巣から女性ホルモンが分泌されるわけですが、卵巣の中の卵子が正常に育つことによって、女性ホルモンも正常に分泌されます。

    卵子は、脳下垂体から分泌されるFSH(卵胞刺激ホルモン)によって、成長が促されます。

    このため、骨盤内の血流が良い状態であることが重要で、これによってFSHが卵巣にしっかりと届く状態になるのです。

    PCOSとは、卵巣の中の卵子が正常に育つことが出来ず、発育不全の状態になってしまう症状です。

    卵子が正常に成長していくために、骨盤の中の血流を良くしていくわけです。

     

    なお、この患者さん、昨年妊娠をされ、今年には元気な赤ちゃんを産んだばかりです。

  • 【改善事例】ストレートネックと診断された首肩こりの20代女性

    29歳 女性 伊勢崎市

    主訴

    肩こり、首こり、背中の張り 

    症状

    5年ほど前に、パソコンでのデスクワークをするようになり、そのころより首肩こり、顎関節症が出てくるようになる。

    外国の職場で働いていて、会社で雇用していた香港人のマッサージ師に週に一回揉んでもらっていて良くなっていた。

    日本に帰って来てからは、たまにマッサージを受ける程度だった。

    昨年、首肩が痛くなったので整形外科に受診すると、ストレートネックと診断される。

    しかし、ストレートネックの小冊子をもらって、ストレッチをするようにと言われるだけで、何も治療等は受けなかった。

    その後、整体に2回ほど行ったけど、特に症状は変わらなかった。

    朝1時間、姿勢矯正ベルトを着用している。

    視力0.2。

    お酒好き。

    冷え症。

    生理不順があって、PCOSと診断されている。

    治療

    お腹を診ると、瘀血、免疫、卵巣、肝臓の反応点にサインが出ていました。

    また首の免疫ポイント、椎骨動脈のポイントにもサインが出ていました。

    そこで、瘀血を取り除き、肝の状態を良くするためのツボを使用し、併せて、首のサインが出ているポイントを緩めるために、免疫や椎骨動脈のためのツボも使用しました。

    経過

    週に一回のペースで治療スタート。

    初回治療で10→5程度に首肩こりの症状は軽減しました。

    3回の治療で、背中の張りはかなり楽になりました。

    そして、6回の治療で、首、肩、背中はほとんど問題ない状態になり、一旦治療を終了。

    この患者さんは鍼灸を受けるのがはじめてだったので、最初治療を受ける時に非常に緊張していました。

    しかし、微細な刺激によるほぼ無痛の鍼灸を受けて、あっけに取られていました。

    また、とても反応の良い方で、少しのツボへの刺激で劇的に体がゆるむので、とても不思議がって面白がって治療を受けていました。

    ストレートネックは、骨の問題ではない

    ストレートネックというと、首の骨(頸椎)が本来持っている生理的湾曲とよばれるカーブがなくなってしまい、首がまっすぐになってしまう状態のことをいいます。

    このため、首の骨(頸椎)そのものの問題と勘違いしてしまう方も少なくありません。

    しかし問題となるのは、首の骨(頸椎)を支える筋肉です。

    ストレートネックというのは、首の骨が結果的にまっすぐなっているだけなので、首の骨を矯正しないと治らないというものではありません。

    特に、首のこりなどがあって、その原因がストレートネックだから・・・という場合は、首の骨周りの筋肉をしっかりを緩めれば、首こり自体は解消されてしまいます。

    首をバキボキする必要はないのです。

    腰のヘルニアが・・・とか、

    頸椎、腰椎の変形が・・・とか、

    レントゲンやMRIで目に見えるところにしか、整形外科は着目できません。

    ですが、レントゲンやMRIではキャッチできない、筋肉の悪い状態が痛みやこりの原因になっていることが非常に多いのです。

    ぜひこのことを頭の片隅にとどめておいてください。

  • 【改善事例】車やバイクの運転で気分が悪くなるめまい

    50歳 男性 伊勢崎市

    主訴

    めまい 気分の悪さ 

    症状

    一年前のゴールデンウィークに仕事で四国へ車で行って、非常に疲れた思いをした。

    首のこりや、体のだるさ等を強く感じるようになります。

    7月に入ってめまいが一回出現し、8月にも同様にめまいが一回出現。

    その後は大丈夫だったのですが、10月に車を運転していて、降りたとたんにクラクラするめまいが出現するようになります。

    普段から、頭がボーッとして調子が悪い。

    群大で脳の検査をしたり、整形外科で首の検査をしても異常が見つかりませんでした。

    治療も、注射や電気などでした。

    冬になってから良くなって、その後も大丈夫でした。

    今年の夏、お盆休み明けに、会社が始まり車を運転した後、再びめまいが出現して今に至る。

    治療

    めまいの原因の一つ椎骨脳底動脈不全を解消するためのツボを中心に治療を行い、週一回のペースで治療を進めていきました。

    経過

    初回治療後、週末の二日間バイクで温泉に旅行に行った。肩こりが出て、息苦しさを感じたが、めまいは出なかった。

    2回目の治療後、日曜日に車の運転をしたが大丈夫だった。

    その後も、週一ペースの治療で、時々調子がくずれて気持ち悪くなったり、頭がボーッとすることはあったが長くは続かずに、基本的にはずっと調子が良い状態が続いていました。

    しかし、5ヶ月が経ったときに、群馬で大雪が降り、その時に家の物置が壊れてしまいます。

    それがストレスとなり、きっかけとなったのかは定かではないですが、この時期を境に調子の良さが一変し、調子悪い状態の長いトンネルに入って行ってしまいます。

    半年間、一進一退で、どちらかというと悪い状態の時が多く、患者さんと共に辛抱の時でした。

    男性更年期を疑い、検査を受けに行く一幕もありましたが、結果は異状なしでした。

    めまいと深い原因になる東洋医学でいう五臓の中の「肝」に対する治療を強化することで、この苦境は乗りこえられました。

    それ以降は、時々調子悪い時はありましたが、基本的に調子よく、めまいも気分の悪さも出なくなっています。

    現在も月に一回のメンテナンス治療に通われています。

    肝とめまいの関係

    東洋医学でいう五臓:肝・心・脾・肺・腎は、さまざまな症状に関わってきます。

    その中で、肝はめまい、自律神経、ストレス、女性では生理などと深く関係があります。

    ある種のめまいは、体の中で風が吹いている状態と、東洋医学では捉えます。

    肝に問題があると熱が籠り、これを肝火と呼びます。

    この肝火が風を巻き起こすことで、めまいが起こるのが、ある種のめまいの発生メカニズムです。

    このため、めまいの治療では肝のツボを多用するのです。

    今回の症例では、めまいの治療で第一選択肢となる椎骨脳底動脈不全治療ですすめていきましたが、ある時から効果が出にくくなっていました。

    そこで、原点に帰り「肝」の治療を加えるようになってから、状況が改善してきたのでした。

    ちなみに肝の治療で使ったツボは、右天枢、右章門、右肝兪、右攅竹などを使用しました。

     

  • 【改善事例】整形で装具をつけましょうと言われた膝痛

    76歳 女性 伊勢崎市

    主訴

    右膝の痛み 

    症状

    10年前から右膝の痛みを感じることが時々あった方です。

    昨年ごろより、痛みが強くなり、腫れも出るようになってきてしまいました。

    整形外科で4回ほど水を抜いても、すぐに腫れてきてしまいます。

    整形の先生から膝の装具をつけましょうと言われ、逃げるように大成堂に来院されてきました。

    右と左の膝を比べると、明らかに右が腫れていて、触ると熱も持っています。

    他動的に膝を曲げようとしても、痛みであまり曲がりませんでした。

    約2ヶ月後に台湾に旅行に行くので、それまでには間に合わせたいとのことでした。

    治療

    膝痛の特効穴を中心に治療をしました。

    昭和の名灸師と呼ばれた深谷伊三郎先生が、膝の灸治療で使っていたというのツボです。

    更に、膝に関連のあるツボに鍼と灸を使って治療をしました。

    経過

    週に一回のペースで治療をスタートしました。

    初回の治療終了時に、膝の腫れは半分以下になり、治療院から帰る時にはかなり楽に歩くことが出来ていました。

    2回目大成堂に来た時には、膝のはばったい感じは、10→2程度まで軽減していました。

    また、膝を曲げた時の痛みも6割程度にまで軽減していました。

    6回の治療で、膝のはばったい感じは、天候によって増減はあるものの、ほとんど問題ない程度になりました。

    歩行で足をついた時のズキンとする痛みは、調子が良い時は10→1~2、調子が悪い時でも10→5程度にまで軽減しました。

    完全に良くなったところまではいきませんでしたが、台湾旅行には問題なく行ってくることはできました。

    装具をつけようと言われた状態から考えたら、二ヶ月で劇的な改善ができました。

    台湾旅行から帰って来てからも、しばらくは週一回のペースで、その後二週に一回、月に一回と間隔を広げて、現在はメンテナンス治療として来院されています。

    膝の水は基本的には抜かない方が良い

    膝に炎症があるために、関節包内に水が浸出してきてしまい、それが原因で水が溜まってきます。

    水を抜いても炎症が治まるわけではないので、また水が溜まってきてしまいます。

    鍼灸の膝への治療メカニズムは、血流を改善して炎症反応を速やかに促進させて、炎症が治まるようにすることが中心です。

    更に、鍼灸の刺激が麻酔効果となり、痛みを軽減させます。

    また、血流とリンパの還流を促進することで、水を抜くよりも自然な形で腫れをひかせていきます。

    このようなメカニズムで、今症例のような装具をつけることを検討するような膝痛でも、鍼灸治療で改善してきたわけです。

  • 【改善事例】5年以上顔のピクピクが止まらない

    33歳 女性 会社員 邑楽郡

    主訴

    顔面痙攣 顔のピクピク 

    症状

    5,6年前から左の鼻の横がピクピクするようになったのが始まり。

    だんだんとピクピク痙攣する場所が広がって、左目の下、左目の上、右鼻までもピクピクするようななってきていました。

    1ヶ月前にボトックスを注射して、左鼻の横だけは軽くなったものの、そのほかの場所は痙攣は変わりませんでした。

    他の鍼灸院で、鍼治療を3ヶ月ほど受けても痙攣は変わりませんでした。

    1週間前より、抑肝散という漢方薬を飲むようになって、少し良いような気がしているとのこと。

    来年結婚を考えているが、この状態だと結婚できないので、それが一番の悩みだと言われていました。

    治療

    大成堂に来院する前に行った鍼灸院では、顔に直接たくさんの鍼を刺されたそうです。

    顔面麻痺ではなく、顔面痙攣の場合は、直接顔に鍼をしない方が治ります。

    顔から、首、肩まで緊張が強かったので、それを直接その部分には鍼をせずに緩めていきました。

    また、顔のピクピク、顔面痙攣には特効穴がありますので、それも使って治療をしていきました。

    経過

    週に一回のペースで治療。

    初回の治療で、右の鼻の横のピクピクはほとんど出なくなりました。

    2回目の治療で、右はほぼ大丈夫の状態に、左も目の上下が少しピクピクするのみに。

    3回目の治療で、左もこわばり感があるのみで、ピクピクはしなくなりました。

    5回の治療で、右はまったく違和感もない状態。左は違和感がある程度でピクピクは無くなりました。

    その後も、2週に一回、月に一回と治療間隔を広げていきましたが、ピクピクが出ることはありませんでした。

    現在も月に一回のペースで予防、メンテナンスの目的で通われていますが、疲労やストレスがたまって体調が悪い時に、左の顔に違和感を感じる程度です。

    顔面痙攣は顔に鍼をしない

    院長である私(藤田)が、天津に鍼の名人を訪ねて修行をしていた時の話です。

    ちょうど同時期に、顔面麻痺患者さんと、顔面痙攣の患者さんがやって来ました。

    麻痺と痙攣の違いはありましたが、同じ顔の症状にもかかわらず、

    その鍼の名人は、二人に対してまったく違うツボを使って治療をしたのでした。

    顔面麻痺の患者さんには直接顔に鍼をして、

    顔面痙攣の患者さんには顔に鍼をしない対照的な治療が鮮明に記憶に残ったものでした。

    大成堂の顔面痙攣の治療は、この流れをくむものです。

    そして、私自身が一度顔面のピクピクが長く続いたことがあり、その時に見つけたピクピクを止める特効穴を組み合わせて治療していくものです。

  • 【改善事例】腱鞘炎のピアニスト

    50歳 女性 ピアニスト 伊勢崎市

    主訴

    腱鞘炎 右手首の痛み 

    症状

    大学生の時に始めてから、30年以上ピアノを弾いている方です。

    2ヶ月前より、最初は右腕がビリビリと痛みを感じるようになり、

    1ヶ月半前より右手首の痛みを感じるようになります。

    2週間前にはカイロプラクティックを受診し、数日前にピアノ専門ドクターに受診しました。

    痛み止めと胃薬が処方されただけで、一向に改善は見られていません。

    3か月後にピアノのリサイタルがあって、練習を休むわけにもいかず、また当日までに間に合わせられるか不安も持たれていました。

    ピアノを弾くときに、かなり肩に余分な力を入れてしまうので、ひどい肩こりもありました。

    治療

    腱鞘炎は、扁桃との関係が深く、扁桃腺が弱くなると、腱を含めた人体の軟部組織に炎症が起きやすくなります。

    そこで、治療の中心は弱っている扁桃を復活させ、更に局部の炎症に対する施術をおこなっていきました。

    また、扁桃の治療にはお灸が最適なので、自宅でもせんねん灸を使用してセルフ灸をするよう指導しました。

    経過

    週に一回のペースで治療を開始。

    初回治療直後、痛みは10段階で0に。

    2回目の治療時には7程度まで戻ってきていましたが、治療後は0に。

    このような治療を繰り返していきました。

    3回目の治療時には、以前は4割程度の力で練習しても痛みがMAX10になっていたのが、7割程度の力の練習でも痛みが7程度に。

    5回の治療で、練習時に痛みはほとんど感じなくなりました。

    この方は不安を感じやすい性格で、本番が近づいてくるにしたがって、その不安が大きくなってきていました。

    もうベテランで、何度もリサイタルなどは経験していても、毎回本番前には不安で緊張してしまうとのことでした。

    そこで、腱鞘炎が再発しないように治療をするとともに、緊張しない心と体を作って行くことにしました。

    リサイタル本番当日、私も聴きにいきましたが、まったく危なげもなく素晴らしい演奏をしていました。

    扁桃と腱鞘炎

    腱鞘炎は、実は大成堂の得意とする症状の一つです。

    以前、大学病院の鍼灸外来にいたころ、内視鏡手術をするドクターが腱鞘炎になって、明日の手術ができないので何とかしてほしいと治療を頼まれたことがありました。

    今回と同じ、扁桃の治療を中心とした鍼灸をして、そのドクターは無事翌日の手術が出来ました。

    それから、そのドクターから鍼灸外来に患者さんが回されてくるようになったというエピソードがあります。

    扁桃は外界からの最近をブロックする、免疫の要所です。

    しかし、この扁桃が弱っていると、扁桃自体が感染をしてしまい炎症を起こします。

    そうすると毒素が発生して、それが血液に載って靭帯や腱といった結合組織の炎症を引き起こすと言われています。

    そのため扁桃が腱鞘炎の治療の中心となるのです。

    また、この毒素は、腎臓にも到達することで、腎盂腎炎になることがあります。

    実際、今回の症例のピアニストさんは、腎盂炎になって入院もしています。

    このため、現在は手のメンテナンスのためと、腎盂炎の予防のため、また最近は美容のために小顔整体や美容鍼も受けに来られています。