カテゴリー: しびれ

  • 右口角から頬のピリピリした感じと目の奥の痛みに悩む前橋市40代看護師の改善までの経緯【改善事例】

    Y・K

    40歳 女性 群馬県 前橋市

    初診

    平成28年10月14日

    お悩みの症状

    ストレートネック、右口角から頬のピリピリした感じ 首こり 頭痛 目の奥の痛み

    Y・K様が当院に来院された経緯

    昨年夏より、右口角から頬にかけてしびれが出現。MRIで検査したが問題は見つからなかった。

    その年の冬に入って一旦おさまったが、今年の6月~7月ごろより再び出現するようになる。

    目の疲れ、天候などで症状の増悪軽減がある。

    ストレートネックと言われていて、首こりも強い。

    朝起きたときに、めまいや頭痛、目の奥の痛みを感じることが月に1回~2回ある。

    血圧低い。

    首のこりや、頭痛、目の奥の痛みで、痛み止めを内服する日が増えてしまい、休みの日も寝て終わってしまうので、休みの日はたまった家事をスッキリ終わらせるようにしたいとのこと。

    看護師で夜勤もあり、また休みの日には子供が所属する野球チームの付き添いで、寒い中、外に立っていることも多い。

    治療

    週に一回のペースで治療をスタート。

    頸椎の問題、椎骨脳底動脈不全の問題、瘀血の問題、顎関節の問題、骨盤内血液循環の問題があり、それに対する治療をおこなった。

    使用したツボは、陰陵泉 四瀆 曲泉 築賓 崑崙 外関 上仙 次髎 etc

    経過

    一回目の治療後(10月19日)、首は10→5に。痛み止めを服用しなかった。

    肩が重いと、目の奥の痛み、吐き気につながって行くのだが、肩止まりだった。

    顔のしびれも軽減した。ピリピリが強くなるとジンジンまで行くのだが、そこまで行かなかった。

    二回目の治療後(10月29日)、首の凝りがなく、痛み止めを服用しなかった。10→2に。

    顔は違和感程度に。

    三回目の治療後(11月3日)、首は大分楽になった。顔のしびれは口角に少し。

    疲れにくくなった。便通が良くなった。

    四回目の治療後(11月8日)、首のこり、口角のしびれ更に軽減した。

    五回目の治療後(11月16日)、首のこり、めまいは無いが、後頭部にシャワシャワと感じる。

    顔に一枚張り付いている感じ。

    先週、お知りにボールが当たり、坐骨神経痛のような痛みがある → 臀部の治療も加えた。

    六回目の治療後(12月1日)、ずっと顔のしびれは無かったが、昨日から少し感じる。

    頭痛、めまい無い。

    七回目の治療後(12月13日)、先週、突然額が痛く感じた。

    残業が多く、救急車の搬入が多くて忙しかった。

    八回目の治療後(12月27日)、子供が咳をしていて、それがうつったようで先週から空咳が出る。

    顔のしびれは出なかった。

    九回目の治療後(平成29年11月10日)、咳はすっかり良くなったが、咳の時に首がむち打ちっぽくなった。

    先週末に出かけて体が疲れたら、口角がピリピリしてきた。それまではずっと大丈夫だった。

    疲れが抜けにくく感じる。寝起き悪く、寝つきが良い。

    十回目の治療後(1月18日)、先週、寝て起きた時に腰に痛みを感じたことがあったが、自分でお灸をしたら良くなった。

    右口角にやや違和感がある。便通が戻ってきた。疲れが抜けてきた。

    ※状態が良いので、ここから二週に一回の治療ペースに。

    十一回目の治療後(2月1日)、一昨日、寝ている最中から首に違和感を感じる。寝違え?

    昨日から口角に違和感が出現。左眼が疲れやすい。

    十二回目の治療後(2月18日)、ちょっと口角にしびれを感じる程度。左腰の痛み。

    ※来院時に比べ格段に良い状態となり、現在も二週に一回のペースで来院継続中。

    顔の症状は顔を治療しない?!

    この患者さんの場合、右顔面頬の部分にピリピリとしびれを感じることが主訴でした。

    顔の感覚神経は三叉神経です。

    よく顔面神経痛と言う人がいますが、顔面神経は運動神経であって顔の筋肉を動かく神経です。

    なので、顔面神経は痛みを感じません。

    顔の痛みは三叉神経痛となります。

    この患者さんのしびれを感じるというのも、三叉神経の問題です。

    三叉神経に問題がある場合、大成堂では基本的には顔に治療をしません。

    首肩の問題がある部分を緩めていくことで、症状は治まっていくものです。

    それとは反対に、顔面神経の麻痺の場合は話が変わってきます。

    この場合は、顔の筋肉に直接刺激をして、麻痺筋に刺激を与えていきます。

    この辺りが分かっていない治療家もいますので、注意した方が良いでしょう。

     

  • 【改善事例】10年以上前からの手足のほてり、不眠に悩む夜勤勤務の40代男性

    患者

    42歳 男性 群馬県 伊勢崎市

    初診

    平成25年12月

    主訴

    手足の火照り 不眠 膝がだるく力が入らない

    症状

    昔は手足が冷えていたが、気づいたら火照るように。もう10年以上になる。

    以前は冬は大丈夫だったのが、最近は冬も火照るようになる。

    皮膚科、整形外科で診察を受けたことがあるが、特に異常は見つからなかった。

    不眠:だいたい2、3時間で目が覚めて、その後は寝付けない。日中は昼食後に眠くなる。

    膝がだるく、力が入らない。

    食欲正常。便通良。

    治療

    週に一回のペースで治療をスタート。

    手足の火照り、膝がだるいなど腎の弱り(腎陰虚:漢方では六味地黄丸が適応)が示唆された。

    昼勤と夜勤を一週間ごと交代勤務をしているため、睡眠に問題があり不眠も起こしているため、腎に影響が起こったと考えられる。

    このため、腎の弱りを強めること(補腎陰)を主に治療をおこない、併せて瘀血の問題もあるためそれに対する治療もおこなった。

    使用したツボは、中封 照海 兪府 膈兪 脾兪 腎兪 百会 etc

    経過

    一回目の治療後、当日はよく眠れた。

    二回目の治療後、やはり当日は良く眠れた。背中の緊張が緩んで来た。

    三回目の治療後、眠くて眠くてすごかった。当日は火照りも軽減した。

    四回目の治療後、最近よく眠れるようになった。寝つきが良く、朝の寝起きも良い。手足の火照りは不変。

    その後も同様の治療を継続、睡眠は良い状態が続いているが、火照りに関しては一進一退だった。

    一ヶ月経過して、それまで毎日だった火照りが、一週間に二回ほど感じる程度になったが、季節が春に入って気温が高くなってきたら、また火照りがぶり返してきてしまった。

    ここで現況を打開するために、どうしたものかと考えたのですが、火照りに加えてしびれもあるという訴えに着目し、しびれの治療も加えた。

    新しく加えたツボは、上仙、梨状、坐骨、足心。

    この治療を加えた一回目の治療後、二日ほど調子よく火照りが楽だった。

    三回目の治療後、火照りは一日あっただけだった。

    五回目の治療後、火照りは一日あっただけだった。

    その後、火照りはほとんど感じない状態に、それと交代して大腿、下腿、足底の痛みを訴えるようになる。

    それも同様の治療を継続していくことで、スムーズに改善していった。

    ほとんど問題ない状態になり、メンテナンス治療に移行していたが、仕事の転勤で治療は中断となった。

    治療のふりかえり

    この患者さんは、足の火照りを一番の悩みとして訴えていました。

    上記にもありますが、東洋医学では腎陰虚という体の状態の時に火照りが出てきます。

    この腎陰虚を改善するのは簡単ではないので、火照りがどれほど改善していくか完璧には分からない状態での治療スタートでした。

    睡眠の問題は最初の治療から効果がみられ、スムーズに改善していきましたが、火照りは少し良いかと思ったら、またもとに戻るような状況を繰り返していました。

    転帰になったのは、坐骨神経の問題に着目してからでした。

    火照りとともに、しびれを感じると言う訴えから、坐骨神経を解放するための梨状筋治療を加えてから、火照りが一気に改善傾向に向かいました。

    また、足底のツボ「足心」に直接灸をおこないました。

    一般的には熱がある場合は冷やすことがセオリーなのですが、逆説的に熱を加えることで熱を発散させる高等テクニックになります。一歩間違うと、更に火照りが強くなる危険性もあるものです。

    この二つの要素を加えることで、長年の火照りが速やかに改善していったのでした。

     

  • 【改善事例】手袋、靴下のような範囲の手足のしびれに悩む60代会社経営者

    63歳 男性 群馬県 太田市

    主訴

    手足のしびれ 

    症状

    半年ほど前から、両手、両足に手袋、靴下のような範囲で、しびれと知覚のにぶい状態が出現するようになる。

    両腋窩から両脇腹にかけても同じ状態があるが、手足にくらべて弱い。

    症状の出始めのころは、日中ずっと出ていたが、現在は三分の二程度に。強さも三分の二程度に軽減はしている。

    入浴で若干軽減。気温や気圧で増悪傾向。

    2年前、5ヶ月前に、心臓にステントを入れる手術をした。

    5年ぐらい前より、睡眠時無呼吸症候群がある事に気づく。

     

    治療

    週に一回のペースで治療をスタート。

    瘀血、免疫弱体、副腎疲労、糖代謝、酸素供給の異常がみられたので、それを改善する治療をおこなった。

    使用したツボは、中封 曲池 照海 太白 陰陵泉 中脘 魄戸 脾兪 etc

    経過

    一回目の治療後、手足のしびれは10→5程度に。

    脇は変化なし。

    二回目の治療後、手足のしびれは10→3程度に。

    三回目の治療後、手足のしびれは大分軽減し、しびれの範囲も狭くなってきた。

    斜角筋の所の痛みが気になる。

    五回の治療で、手は残り1割、足は残り3割程度になった。

    脇腹や斜角筋の痛みがまだ気になる。

    七回の治療で、手足は残り位置一割程度、その他全ての症状が三分の一以下にまで軽減した。

    この後も、一年ほど週に一回のペースで治療を続け、日常生活で仕事をしている時などはほとんど気にならない程度で維持し続けた。

    その後は、二週に一回のペースでさらに一年間治療を継続し、仕事の忙しさもあり、略治として治療を終了した。

    しびれに対する鍼灸治療3つのポイント

    今回のしびれに対して、大成堂でメインスタイルとしている長野式鍼灸治療の考えで重視している三つのポイントに治療をしています。

    ポイント①

    太白:糖代謝の問題によりしびれがおこってくるので、この場合に使うツボです。

    必ずしも血液検査で血糖が異常値を示していなくても使えます。

    ポイント②

    魄戸:酸素供給不足によってもしびれは起こり、この場合に使うツボです。

    肺に関係するツボは、気を主り酸素供給を増加させていきます。

    魄戸以外にも、肺に関係するツボをしびれに対して使います。

    代表的はツボは経渠です。

    ポイント③

    中脘:このツボは胃腸などの問題にも多用されますが、神経繊維そのものに対する治療で使います。

    以前、抗がん剤治療による足のしびれの患者さんにも、この中間を使ったケースがあります。

    その患者さんは、とても面白い反応を示して、中脘に鍼をすると、足先まで一旦しびれが強くなり、その後しびれが改善していきました。

    臀部に鍼や灸をすると、坐骨神経を刺激して足先まで刺激が届くことはよくあり、それは解剖学的にも納得できる現象です。

    しかし、中脘があるのはお腹で、足まで解剖学的にはまったく繋がりがありませんので、とても不思議な現象でした。

    以上3つのポイントに、今回の患者さんも治療をおこなっていき、速やかにしびれが改善していきました。

    鍼灸治療の中では、一般的にしびれは治りにくいと言われています。

    しかし、この3つのポイントを外さず治療をしていくと、多くの場合改善していくケースがほとんどです。

  • 【改善事例】ストレスで強くなる首肩腕のしびれ、痛み40代男性

    41歳 男性 群馬県 伊勢崎市

    主訴

    左首、肩、腕にかけての痛みやしびれ 

    症状

    15年前より、左首、肩、腕にかけて、時々痛みやしびれを感じるようになっていた。

    パソコンで徹夜したり、精神的なプレッシャーによるストレスなどで痛みやしびれが強くなっていた。

    今回は半月前から強くなる。

    職場でいそぎの仕事があって忙しく、精神的プレッシャーが強かった。

    また、職場の人間関係にもトラブルがあり、それもストレスとなっていた。

    そんな状況の中、いつもの左首から肩、腕にかけて痛みやしびれを強く感じるようになった。

    今までは1~2日ほどで軽くなっていたが、今回は半月も続いているので、どうにかしたいと思い来院した。

    左目の奥が痛い。

    30代前半にうつ病と診断された。

    同時期に橋本病とも診断された。

    30代後半にアレルギー性喘息と診断される。

    治療

    週一回のペースで治療をスタート。

    首に問題があるので、その問題を改善するためのツボを中心に使用した。

    また、ストレスと東洋医学の五臓の中のには密接な関係があり、ストレスがこの患者さんの症状を増悪させているので、それを取り除くためにのツボを使用。

    実際に使用したツボは、太衝 中封 陰陵泉 上四瀆 曲池 滑肉門

    経過

    一回目の治療後、腕のしびれはなくなった。痛み止めも使用しないで済む。

    二回目の治療で、初診時10→4程度になる。

    三回目の治療で、初診時10→2に。

    順調に改善していたが、五回目の治療の前の週に、会社でいろいろとあり(昔トラウマとなった部署に関わることがあった)症状がぶり返した。

    五回の治療で、状態は10→2~3程度に保たれている。

    その後も、更なる状態の改善とメンテナンスを兼ねて、同様に週一回のペースで五回の治療をおこない、その後は二週に一回の治療間隔に広げ、同様の治療をおこなっていった。

    肩こり、肩甲骨のこり、腰の痛みなど、その時々の状態に合わせての治療、

    また、職場で強いストレスを感じた時は症状がぶり返すこともあり、その時はその症状に対処していった。

    4ヶ月が過ぎたところで、月一回の治療間隔に広げた。

    その後半年で、症状は落ち着いてきたので略治とした。

    ストレスと体の関係

    この患者さんはメンタル的な弱さをもっている方で、またうつとも診断されています。

    会社でトラウマとなることがあり(具体的な内容は聞いていない)、それを引きずっているとともに、それが体の症状にもつながっている状態であった。

    ストレスによって精神的な緊張状態が生れると、無意識的に体の緊張状態も生まれてきてしまいます。

    それによって、さまざまな体の症状につながって行きます。

    この患者さんは、左の首や肩にもともと問題があったのでしょう。

    一番弱い部分に影響が出やすいものです。

    東洋医学では、体の中で弱っているところがあれば、そこに症状が発生するという意味の言葉があります。

    このため、左の首肩を緩めることが一番のメインの治療となりました。

    また、肝とストレスとの関係を東洋医学では重視しているので、肝の治療と合わせておこなっていきました。

  • 【改善事例】首を前に曲げると足までしびれる営業マン

    65歳 男性 群馬県 伊勢崎市

    主訴

    両手足のしびれ 

    症状

    一年ほど前に、左太ももの外側の痛みを感じるようになった。

    それから足の甲や足先に痛みが広がる。

    その一ヶ月後には、右脚も同じように痛み出す。

    現在は、太ももの痛みは無くなった。

    現在は、膝から下の感覚がにぶく、足の甲の半分から先が冷たくてしびれている。

    手は、三週間前から首を曲げると肘から先がビリビリとしびれるようになる。

    現在、肘から先の感覚がにぶく、手のひら全体がしびれている。

    営業で車の運転が多く、長距離の運転も多い。

    腰痛、ヘルニアは無い。

    ジャクソン、スパーリングテスト(++)

    レントゲンによる首の検査は異状なし。

    治療

    週に一回のペースで治療をスタート。

    首のある部分を押すと、足先までしびれが発生するので、そこを緩めることを治療の中心として、更にしびれを直接軽減させるために「大成堂しびれ治療」を同時に行った。

    経過

    一回目の治療で、脚のしびれは10→5に軽減した。手は不変。

    二回目の治療で、脚のしびれは10→3程度に。手は不変。

    二回治療をしても、手のしびれが変わらなかったので首を再精査すると、押すと手にしびれが強くなるポイントを発見し、そこを緩める治療を加える。

    この三回目の治療で、手のしびれも10→3程度の軽減した。

    五回の治療で、手のしびれはほとんど感じない程度になる。

    脚のしびれは10→2~3の状態。

    七回目の治療で、脚のしびれもも1~2程度まで軽減。

    その後も、週に一回、二週に一回と、状態を考慮して間隔を広げながら治療を継続し、ほとんどしびれが気にならなくなり、治療終了。

    本当は恐い、首が原因の足のしびれ

    この患者さんを最初に診た時、検査で首を曲げることで足までしびれが出現したので、頸髄症の疑いを持ちました。

    頸髄症であれば、大成堂では対処しきれない可能性があります。

    既に、整形外科でレントゲン撮影もしていて、頚髄症ではないと診断されていたので、治療をお引き受けしました。

    頚髄症は、首の骨の中を通っている頸髄が、首の骨や、靭帯が変形して、頸髄を圧迫してしまう状態です。

    首が問題で起こるしびれは、基本的には手にでます。

    それは首から手に行く神経が出ているので、首の問題で手の神経に影響が出るためです。

    これは頚椎症といいます。

    頚椎症と頚髄症、一字違いですが、その重症度は段違いです。

    頚髄症は場合によっては、早期に手術をする必要があるケースも多々あります。

    今回の患者さんのように、頚髄症でないのに、首を曲げることで足先までしびれるという話は聞いたことがありません。

    ですが、首のあるポイントを押すことで、足にしびれが出たことで、対処可能だと判断できました。

    症状の再現は改善のきざし

    ある場所に刺激をして、日ごろ感じている痛みやしびれ、またいろいろな症状が再現してくる場合、多くは原因となっている病巣に刺激が届いている目安となります。

    特にしびれなどは、しびれを起こす原因が筋肉の場合、その筋肉に刺激をすることで、キレイにしびれが出てきます。

    こんな時は、効果が非常に高く、「良い反応がでましたね」と患者さんにお伝えします。

    あまり強く症状を再現させると、患者さんに嫌がられてしまいますので、効果との兼ね合いで加減をしますが・・・